今までに作ってきた「The Big City」というシリーズの作品のひとつとして作りはじめたこのゲーム。物語の舞台も今までと同じ巨大な「街」にするということと、毎回お決まりの要素として地下鉄の駅が登場するということが最初に決まっていたこと。
今までに作ってきた街のイメージを踏襲しつつも、工業を担う区画としての特徴をイメージに加えてまた違う雰囲気にしていった感じ。
まずは風景を思い浮かべること、が制作のいちばん最初のほうにしたことだったかも。
影響を受けた作品、ノラさん作のゲーム『散歩』について
以前からこのゲーム『Dust of days』はノラさんの『散歩』をオマージュした作品だという話は何度も書いていたんだけど。
そもそも内容が、というよりもノラさんが言っていた「小さなパッケージとしてのフリーゲーム」という概念が大好きで、『散歩』というゲームは小さな画面の中に無駄の無い物語が収められたような雰囲気がとても心に残っていて……こういう良さを忘れずに作っていきたい、、、とすごく思ってタイトルを挙げさせてもらってた。
そして実際作っているうちに、そういう形式の部分だけじゃなく物語のテーマ的にも似たような作品なのかも……って後から気づきはじめた。『散歩』の中の「どこかへ行かなければ」という言葉と、『Dust of days』の中の「どこへも行けない」というテーマは同じことなんだろうなって思って。
いっそ完全にそのまんまオマージュみたいなシーンも作ったのだけど、それもテーマが同じだからこそ作ることができたシーンだと思う。
最初に具体的な造形ができたキャラクター。今まで作ってきた「The Big City」シリーズの中には地下鉄は登場するけど、コンピューターやネットワークみたいなものは全く登場してなくて。でもそういう要素が出てきてもいいんじゃないかな~と考えて思いついた人物。
「お話づくり書き込みシート」の中では、(一見「主人公の協力者」のように見えるけど)「敵対者」として設定した。主人公カエカの目的を「自分の現実と向き合うこと」だとして、それに反発するキャラクターだと思ったから。こういう風にとりあえずのキャラクターの立ち位置を最初に決めてからシナリオを書いた。結果的にどうお話が着地するかは、その時点ではあまり気にせず。
BGMはゲームそのものを企画する前から作ってあった。というのも、元から「The Big City」シリーズの新作を作りたくて「街」をイメージした音楽を作ってあったから。
音楽が街の空気感をより明確にしてくれて、その雰囲気に合わせて描写していくような感じだった。音楽が最初から用意してあると感情的な部分の道標にもなるような気がして良い。逆に言えば、たぶんこういう感情のストーリーになるだろうな……と予想して音楽を作ってあったということ。
駅のシーンも絶対あると思ったから駅の曲も作っておいた!
エンディングの歌も『Dust of days』というお話ができる前に作ったものだった。具体的なひとつのストーリーをイメージしたわけではなくて「The Big City」というシリーズそのもののテーマ曲みたいなつもりで作った曲。今回のエンディングで流す予定もなかったのだけど、すごく合う気がしたから使った。
4月の活動のまとめを書こうと思ったけど……
特に表に出せるようなものを作ってなかった。色々公開するための準備はしていたかも。
まだ発表できなかったり、発表するほどではない感じのものをいくつか作ってはいたのだけど、、、、とりあえずは3月に公開した新作ビジュアルノベル『Dust of days』がまだまだ新しい感じなので触れてみてほしいです。