2024年4月9日 紅麹の健康被害で厚労省と日本腎臓学会が会見(2024年4月9日)
厚労省と日本腎臓学会が会見を行いました
https://www.youtube.com/watch?v=5FumvHECvKU
小林製薬の記者会見より優先度が高いため、こちらの文字起こしをやっていきます
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4月の1日に日本腎臓学会の方に中間報告を一度させていただいております
https://jsn.or.jp/medic/newstopics/formember/post-557.php
紅麹コレステヘルプ接種後に腎障害を発症された症例について、日本腎臓学会の先生方を対象としたアンケートをしていただいております
目的としては一般診療に役に立つような臨床的な所見を目指しているところであります
厚生労働省としては学会の先生方と協力・連携をし、別途、自治体や小林製薬から集まっている症例
こういった物と総合的に検証することで、今わかっている臨床症状、疫学の情報
これらを中間的に報告させていただきたい
臨床については日本腎臓病学会の南学理事長
疫学については厚生労働省から説明したいと思っています
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日本腎臓学会では紅麹コレステヘルプについて直ちに学会医に対して診療に役立つための情報を収集するためのアンケート調査を行った
アンケートの締切は4月30日だが、中間報告を早めに出して少しでも診療の役に立てばということです
https://jsn.or.jp/medic/newstopics/formember/post-556.php
今回は厚生労働省とデータ共有させていただいて解析いただき、一般の方々に役立つよう情報提供出来ればということで解析をしていただきました
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厚生労働省健康生活政局 総務官の原沢です
日本腎臓学会における調査の結果について
手元の資料を見てください(資料が無いので要点だけかいつまんでいきます)
4月4日時点で登録のあった95の症例について情報を整理した物です
・性別については女性に多い傾向
・年齢層は50-59歳が一番多い
・小林製薬から提出されたデータは通販で販売した物のみ
・ステロイドが必要だった治療は約25%。残りの75%の人はサプリの服用中止のみで治療
・患者の服用(摂取)期間
2023年3月より前から最近になって服用を始めた人までさまざまである(服用期間に比例しない)
・初診日は一定の時期に集中している
括弧で「小林製薬調査」になっている部分は学会で実施している調査と同様の内容を小林製薬で入手していた症例について情報を整理したもの
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二枚目
・初診時に半数以上の人たちが倦怠感 食欲不振 尿の異常等に気付いて受診している。無症状で検診で見つかった人も居る
・特徴的な物はカリウム・リン・尿酸が非常に大きく狂うとまたは腎機能が低下する人たちがいる
こういう症状をひっくるめて「ファンコニー症候群」と言う
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/ホーム/05-腎臓と尿路の病気/尿細管疾患/ファンコニ症候群
腎臓は老廃物を排泄することに加えて、必要な物質を再吸収するということをしている
尿細管が必要な物を再吸収する機能が障害されているためにカリウムやリンが排泄され、低カリウム血症や低リン血症などなど
また、重炭酸が無くなることで血液が酸性になり、代謝性アシドーシスを起こす
これが「ファンコニー症候群」です
ファンコニー症候群の原因はさまざまだが通常はタンパク尿は出ないのだが、コレステヘルプによるものはタンパク尿が割と多く出るという点が普通のファンコニー症候群との相違である
治療については・ステロイドが必要だった治療は約25%。残りの75%の人はサプリの服用中止のみで治療
最終的に腎機能が極端に下がると透析が必要になるが、実際に透析まで至ったのは3例のみ。うち2例は透析を離脱できているほど腎機能が回復した
透析治療中の1例に関しては、主治医の意見としては別の腎臓疾患があり、コレステヘルプとの関連性は低いのではないか?というコメントがある
補足
2ページ右下については日本腎臓学会の調査とは別で小林製薬から報告のあった亡くなられた五例についての情報
こちらについては年齢と性別などについて
70歳代が3名 90歳代が1名 情報無しが1名
男性が2名 女性が3名
既往歴
5人中3人に情報がある
・前立腺がん ・悪性リンパ腫 ・高血圧高脂血症リウマチという記載のあった方々が居られました
質疑応答
1728
NHK
Q
・亡くなった5例については学会に報告のあった95名に含まれないということでしょうか?
A 学会に報告されている95人に含まれない
・持病については丸ごとにそれぞれの方と言う意味か?
A 丸ごとにそれぞれの方と言う意味です
・亡くなった5人中2人は持病無しか?
A 二人に関しては持病に関する情報が無かった
・学会として摂取と死亡との因果関係は?
A データが学会に来ていないのでコメントできない
ただし、持病が全くない人で急性腎障害腎不全が起こった時に現代の医療では普通、透析をすれば死に至ることは少ない
(あくまで小林製薬の発表であるということに注目)
1935
Q 4月1日の発表ではナイシヘルプコレステロールが一人でした
今回の95人について紅麹コレステヘルプ以外はいかがでしょうか?
A 今回の95例についてはデータの精査が必要な部分等もあり、どの商品を服用したかということも含めて現在精査中である
2039
Q 南岳先生、市民向けメッセージがありましたらお願いします
A 服用中止である程度改善する
必要以上に怖がる必要は無いと考える
一方、実際にこれだけの腎臓の障害が起きていて、かつ症状が無くても腎機能障害が起きている人たちがいますので、おかしいと思ったら・不安だという方については速やかに病院を受診して腎機能の検査をしていただくのが良い
2145
Q
・ 小林製薬が調査した5例は死亡した人5例のことか?
A 別の件で重複は無い
(亡くなった人を小林製薬が調査した訳ではありません!!)
・タンパク尿と紅麹コレステヘルプは関係するのか?
A 原因物質が分かっていないため何とも言えない
2300
・患者の初診日について
服用期間がさまざまだが、初診日が一定時期に集中している
A 月単位でのアンケート調査のため、服用期間については正確なことが言えない
具体的な説明が出来る状況ではない
2430
Q 精査中のため略
2520
Q 調査中のため略
2655
Q 死因は何か?
A 記載通り
2715
Q ファンコニー症候群の発症割合と発症期間
A 発症割合は大半
発症期間は精査中
2815
Q 年齢層の内訳は?
A 3040から説明
男性29名(30.5%) 女性66名(69.5%)
一番多い50-59歳が43名(45.3%) それ以外は個人情報の観点から割愛(人数が少ないところは特定される)
細かい初診月については精査中
2930
Q 発症傾向について
A 資料通り
3210
Q 一般の人へ呼びかけ
A 南岳先生と重複するため略
3330
Q
・95人の初診時の症状の実数を教えて欲しい
・ファンコニー症候群の実数
・略
A 各症状の細かい実数は精査中である
3540
Q 略
3635
Q
・尿細管以外が最初に障害される可能性は?
A 症状から尿細管が障害の主査だと思われる
尿細管以外の部分が障害されている可能性はゼロではないが、主症状は尿細管障害だと考えられる
腎機能以外の場所に障害があるかどうかはまだ分かっていない
中高年女性に多いことは厚労省で解析した顧客属性と実際の患者数の分布が似ている
個人的な見解としては特定の性別・年齢で発症しやすい物ではなく、服用している母体をそのまま反映した形になっている
3950
Q 略
4009
Q 死亡例五例はそれぞれ住所地の保健所で調査をしているのか
厚労省は指示をし、情報を精査しているのか?
A 死亡五例についてはいずれも小林製薬から情報提供のあったものであり、保健所からの報告では無い
4120
Q 略
4240
Q ファンコニー症候群の一般的な発症原因は?
A ファンコニー症候群は先天性の物と後天性の物がある
後天性のものは薬でなるもの(抗がん剤・抗生剤まど様々な薬で起こる)
血液の病気など、色々な原因で起こり得る
4340
Q 略
4430
Q シトリニンの毒性について
4654
Q 略
終わりです
投資目的の質疑が無く、医学的な話ばかりだったので、かなり短い感じですね
詳細は今週中には日本腎臓学会からまとめが出ることでしょう
気付いたら追記しておきます