個人開発におけるマップ制作
その昔、偉い人は言いました。
「作っているゲームがエターナらなくなるライン、それはどこだと思う?」
「それはね、マップをすべて作り終えたときだよ」
と……。
エターナる
作者が、諸般の事情によりゲーム制作を途中で放棄すること。または、永遠にゲームが完成しなくなる状態を表す。
これを読んでくださっている方の中には、ゲームを作っている真っ最中の方もいると思います。さて、そのゲームのマップは、すべて作り終えましたか……?
作り終えていたなら、そのゲームはエターナることはないでしょう(たぶん)
しかし、もしまだマップ制作が終わっていなかった場合……油断してはなりません。
画作りの正解を求めて
――個人のゲーム開発においては、マップ制作の工程はかなりのウェイトを占めています。そんなマップの制作を、どのくらいのコストを見据えて始めるのかは大事な要素になってきます。
手を抜くことは簡単、しかしそうすると必然的にモチベーションも下がり、結果として完成が遠のきます。なので、ある程度のクオリティの担保も必要……。
今回は、本作「マルタと導きの声」のゲーム制作開始時に、マップとどのように向き合っていったのかをお話したいと思います。
(何もわからないままに筆を動かした、最初期のイメージボード)
当初、このゲームには画作りの参考となるゲームがありませんでした。
これは大問題です。
例えるなら、ゲーム会社でプランナーからあがってきた仕様書の中に、他社タイトルのスクリーンショットが1つも貼られていないようなものです。
Bakinは俗にいうHD-2D表現に特化していますが、自分のゲームがそれに向いているのか、また技術的に再現可能なのかというと、それは別のお話……。なので、オクトパストラベラーのような雰囲気を目指したいなと思いつつも、それに引っ張られすぎないようにしようと考えていました。
HD-2D表現
『オクトパストラベラー』などを手掛けたスクウェア・エニックスが開発した、ドット絵と3DCGを融合させたグラフィック表現のこと。
……というわけで、まずはこのゲームの「画作りの正解」を探すことから始めます。
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