【ゲーム制作】ヒサとヨミ11キャラチップのアニメーションを作るソフト(にせ)
今回は「ヒサとヨミ」のグラフィックとゲームシステムを担当されているにせさんに、キャラチップのアニメーションを作るソフトについて、記事にしてもらいました。
キャラチップ作りに取り組んでいる方、また取り組もうと考えている方の参考になるのではないかと思います。
キャラチップを作る
ツクールのキャラチップのフレーム数は3コマなのですが、ヒサとヨミではキャラクターのアニメーションをプラグインを使用し10コマまで増やしています。
これは頭身を高くし、キャラクターをよく見せたいという思いから来ています。
ただ、10コマのアニメーションを制作するのに全て手書きで進めているととてもじゃないけど制作が終わらないということで、モーション制作用のソフトを使用して作成しています。
割とニッチなソフトも使用していたので誰かの参考になればということで、使ったソフトの使用感を書いていこうと思います。
AfterEffectからSpriteStudioへ
最初のキャラクターはAfterEffect(以下AE)と、Duik Ángela(私が使用していた時はDuik Bassel.2という名前でした)という無料のプラグインを使用して作成していました。
そこから現在はSpriteStudioに移行しています。
Duikはかなり親切なプラグインだったのですが、正面などを向いたキャラクターには不向きそうだなと思ってSpriteStudioに移行しました。
結局spriteStudioでも正面向きの歩行アニメを作るのは難しそうなので、正面歩行アニメ自体をオミットしてしまいましたが、結果的に移行してよかったなと思いっています。
SpriteStudioにしてよかったこと
AEより圧倒的に軽い事です。
PCのスペックがあまり高くないのでこれはとても嬉しい、手軽に修正できる。
またゲームへの使用が大前提として作成されているので、ゲームのキャラクター向けの操作感になっていると思います。
資料自体はDuikの方が多い気がしますが、Duikの日本語の資料は少ないです。
SpriteStudioの方が資料の総数は少ないけれど、日本語の資料が多いという点で助かっています。
(でももっと資料があったら嬉しいなとは思います)
SpriteStudioに移行したときに感じた不便
移行初期に不便に感じたのはDuikにはデフォルトで人体用のボーンが用意されていて、歩行サイクルアニメなどを簡単に実装できたので、それらが無い事が割と不便に感じました。
Duikのデフォルトアニメはカートゥーン風というか、外国のインフォアニメ用のセットアップっぽくて、癖があるので結局作り直す必要はありましたが、とりあえず動かすという目的としてはDuikの方が楽だったと思います。
ただ一度覚えてセットアップしてしまえば、SpriteStudioの方が修正などが容易に感じました。
もともとDuikはあくまでAEのプラグインなのでUI的にややこしい部分も多く、UIが英語だったのもあってモーションを凝ろうとすると結構面倒かつ時間がかかってしました。
Duikでできて、SpriteStudioでできなかったこと
私のspriteStudioの練度が足りないだけかもしれないのですが、DuikでできたけどspriteStudioでできなかったことの一つにスライダーがあります。
スライダーというのはたとえばメッシュ変形で左向きの顔と、正面の顔、そして右向きの顔を作成したら、それをそれぞれスライダーに割り当てることで、スライダーを操作して向きを調整する機能です。
都度メッシュ変形するよりも制御が楽なのですが、これをspriteStudioで実装する方法がなさそう?
もしやり方を知っている人が居たら、コメント欄やTwitter(と言い続ける)などでそっと教えていただけたら大変助かります。
余談、Live2D
最近Live2Dにも少し触れているんですが、Live2Dにはボーンという概念が無いので、やはり立ち絵向きだなと思いました。
歩行アニメなどのアニメーションはボーンがあると格段に捗るように思います。
Spineというソフトはメッシュやスライダーもあり、かつボーンも実装しているっぽいのですがハードルが高くて手を出していません……
でもなんかSpine最強そうだな、という波動を日々感じております。
移行してよかった
結果的に移行してよかった~!と思っております。
ただバージョンアップでスプライトシートの書き出し機能がなくなっていたりするので、キャラチップを作成するのは結構面倒です!
連番で書き出した画像をShoeBoxで並べて、モーションごとに書き出した画像を更にクリスタで配置し、そしてPNGとして保存……
みたいなかなり面倒な手順を踏んでキャラチップを作成しております。
spriteStudioでスプライトシートが書き出せたらもう戻れない……!となっていたと思いますが、spriteStudioにはスライダーが無い事もあり、今後もしかしたら出戻ったり他のソフトに乗り換える可能性も無きにしもあらず……
ちなみにDuikはblender用のアドオンもリリースされているっぽいので無料で使えそうです。
興味のある方はぜひ。
今回の紹介はここまでです。
マップチップづくりは奥が深いですね。
🌕ここまでご覧いただきありがとうございます!
🌕次回更新は10月7日(土)予定です。お楽しみに!
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