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上顎 2023/10/14 18:00

ロボット少女は夢を見る - 制作記その34- 表情差分を増やす

ロボット少女は夢を見る の34回目の記事は表情差分を増やす時のお話です。

ゲームの中でキャラクターの表情は何度も変わります。

無理をすれば 喜怒哀楽+α で何枚かの表情差分を用意すればゲームは完成できますが、キャラクターの個性を出すためにはもっとたくさん必要です。

今回はそんな表情差分を追加する際、
どのような感じで追加しているかの話をします。


まず、初めてのキャラクターが会話をする際に
基本となる口開け口閉じを追加します。

そしてシナリオを書いていき、ゲーム上で確認

ここでどんな表情が必要かを考えて
その表情を設定出来るようにエディタに手を加えます。

これでテキストスクリプトは完成

しかしこれでは肝心の画像が追加されていないため
ゲーム上では仮置き素材が出てきます。

なのでさらに必要な差分を描いて
それをゲームに組み込んでやっと完成です。

聞いてみると当たり前の手順なのですが、
この流れで自分が大事だと考えているのは

キャラの表情を数種類用意しておく→シナリオを書く

ではなく

シナリオを書く→それに合わせてキャラの表情を描く

という手順を踏む事だと考えています。


ではなぜ先にシナリオを書くのか?

それは同じ表情でも、場面によってニュアンスが違うからです。

例えば
本作の主人公が何かに疑問を持つとき
下の2つの表情差分があります。

疑問を持つだけなら片方でも良いのですが、
場面によって使い分ける事でキャラの性格などが伝わります。

またこれは作っている最中に気づいたのですが、
この手順で作ると自然に
「この子はこの表情をすることが多いな」
と自分自身のキャラクターへの理解が深まります。

この主人公ちゃんも
記憶が無い事もあってやたら他人に質問をするので、
上記の疑問の表情差分がかなり多く使われています。

キャラの理解が深まれば

〇〇なタイプの人と会話すればこの子はどんな反応をするか?

この子の欠点は〇〇だから
それを補うようなシナリオも必要だから〇〇なお話を追加しよう。

とシナリオを書く手も進みます。


表情差分のお話、いかがでしたか?

ある程度の数、表情差分を追加していくと
これ以上追加しなくても十分に感情表現できるようになってきます。

そうなってくると以下のような
限定的な場面でしか使わない絵を用意する余裕も出てきます。

これからも、キャラクターの魅力が発揮できるように
頑張って作っていきます。

それでは、また次回!

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上顎 2023/10/07 18:00

ロボット少女は夢を見る - 制作記その33- いつもの画面を少し変える

ロボット少女は夢を見る の33回目の記事は
いつもの画面を少し変えるお話です。

ゲームでは何度も見る同じ画面が存在します。
それはタイトルだったり、メインメニューだったり色々です。

前作のライサント島では
起動時のタイトル画面がゲームの進行に合わせた絵柄に変化させていました。


   ↓

現在の進行状況が分かるし、
ゲーム内とはちょっと違うテイストの絵が見れるという事で結構好評でした。

こうしたいつもの画面に少しの変化を加えるというのは
直接的なゲームの面白さには繋がらないかもしれませんが、
ゲームを楽しんでもらう・好きになってもらうのに重要な要素だと考えています。


では現在製作中のロボット少女ではどこを変化させたいか?
実はこれはゲームを作り始めた段階からやりたい事がありました。

それはこちらのメインの行動選択画面

本ゲームはスタート地点がゴミ捨て場なのですが、
ゲーム上で何か拠点に置けるものを手に入れたり、住む場所を変えたらここを変化させたいです。


ここの変化でまずやりたいと思っているのはペットです。

主人公自体が野良ロボットレベルの存在ですが、
同じように捨てられて野良になった猫を拾って一緒に暮らしたりできる予定です。

他にも
せっかく人間とロボットが共存する世界なので動物もロボットだったり、
その辺のカラスを手懐けてバトルで呼び出したり…
なんていうのもやりたいです。

前に遊んだ溶鉄のマルフーシャというゲームでは、
以下の画像の生き物?を「犬」と言って拠点に置いていましたが
センスあるなぁって思いました。


こういうセンスが欲しいです。

ここまで置物の話でしたが、背景の住むところも変えたいです。

特にやりたいのが仲良くなったキャラとの同棲です。
このゲームでは色々なキャラと交流がありますが、
一定のイベントを経れば…

メインメニューでそのキャラと一緒に暮らしている…
というのは絶対に入れたいです!

そして同棲まで行くとそのキャラとの個別エンディングが見れる!
みたいなのはマルチエンディングなゲームの醍醐味ですよね。

他にも
イベントで一時的に住む場所を変えたり、
悪の道に進んで人の家を奪う…みたいな展開も
面白くなりそうなら実装したいです。


ちょっとした変化のお話、いかがでしたか?

これらの変化は無くてもゲームが成り立ちますが、
私自身がこういう変化が大好きなので
なるべくやりたい事は全部詰め込む予定です。

キャラの人数はまだまだ増える予定ですが、
こうした専用の変化があるキャラは出来るだけたくさん作りたいなぁ…

それでは、また次回!

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上顎 2023/09/30 18:00

ロボット少女は夢を見る - 制作記その32- 選択肢をどこまで楽にするか

ロボット少女は夢を見る の32回目の記事は
ゲームの選択肢をプレイヤーにとってそこまで楽にするか?という話です。

アドベンチャーパートがあるゲームでは必須の選択肢、
ゲームによっては選択肢がとても重要で
ゲームの結末に影響があることも少なくありません。

以前の記事で選択肢を工夫をした話をしましたが、
他にも何か工夫ができないかちょいちょい考えています。

今回はそんな選択肢を工夫する話です。


さてまずは選択肢について

基本的に選択肢はこんな感じで
プレイヤーの行動を2つ以上の選択から選ぶもので、
ほとんどのアドベンチャーパートの選択肢はこんな感じです。

しかしこれではどちらの選択肢を選べば
プレイヤーの望む結果になるのかわかりません。

もちろんどちらを選べばどのような結果になるか
分からない方がワクワクするという考え方もありますし、
そもそも上の画像のようなシンプルな選択肢でも
多くのプレイヤーは「まぁこんなものでしょ」と特に不満を持ったりしません。

ですがより良いゲームを作りたいのなら、
ゲームのジャンルに合わせた工夫を考えるべきだと思います。


まず既に存在するゲームの選択肢の工夫を見てみましょう。

例えばアドベンチャーゲームでよくあるのが
既に選んだ選択肢の色を変えるという工夫です。

アドベンチャーゲームはテキストを読み、
選択肢によって変わる結末を楽しむものが多いのですが、
一度クリアして他の結末を見たいというときに、
1週目で見た選択肢を選ばないように色を変えて教えてくれます。

これはアドベンチャーゲームではとても便利で
この機能が無いとエンディング回収がかなり面倒です。

しかしこれは
あくまでアドベンチャーゲームの話です。

今作っているロボット少女では
選択肢によって能力やもらえるアイテムが変わってきます。

2週目でも同じ選択肢を選びたいという場面も出てきますし、
色を変える対応だけでは不十分です。


で次に考えついたのが
選択肢を選ぶとどうなるのかを事前に知らせる方法です。

画像は例ですが、
選択肢を選ぶ前から何が起こるのか教えていれば
希望の選択肢を選びやすいでしょう。

しかしこれにもいくつか問題があります。

まず問題①が
ワクワク感が無くなってしまうことです。

選ぶ前から全部わかってしまうのはさすがにつまらないです。

と言ってもこれの対策は簡単で
先ほどの既読の選択肢の色を変える方式と組み合わせて
既に選んだ選択肢のみ、色を変えて選択後に何を起こるか表示すれば
1週目は少なくとも先が見えて興ざめ…なんて事は無くなります。

次に問題②ですが
選択肢の後に選択肢がある場合などに困ることです。

例えばこんな感じで

選択肢を選んだその先で選択肢があっても
そんな先の選択肢の情報まで表示することはできません。

こうならないように
選択肢の後には選択肢は出てこない仕様にすると
シナリオの幅を狭めることになるのでそれはそれでイマイチです。

さらに問題③、
選択後に起こる事が多いと表示が大変になることです。

具体的にはこんな感じで

選択後にたくさんのイベントが発生すると
表示が多くなりすぎて見栄えが悪くなります。

おそらく、
現在制作中のロボット少女でもこんな感じになりそうですね…

そんなこんなで
この工夫は今回のゲームには使えなさそうです。


選択肢の工夫…考え始めると結構難しい問題です。

割と前から考えていますが、
いまだに良い改善案がなかなか出てきません。

恋愛アドベンチャーゲーム…いわゆるギャルゲーなんかでは
選択肢が基本的に女の子と仲良くなるものが多いため

こんな感じでシンプルにキャラのアイコンを付けて
どの選択肢を選べばどの女の子と仲良くなるか教えてくれるものもあります。

こうしたアイコンなら文字に比べて見やすいですし、
戦闘が起こる、好感度が上がる、アイテムがもらえる…など
一部の影響のみをアイコン表示する位ならシンプルで良いのかもしれません。


選択肢の工夫のお話、いかがでしたでしょうか?

現在のゲームにどのような工夫をするのか
具体的にはまだ決まっていませんが、
なるべくプレイしやすいように良い改善案がないか
これからも模索するつもりです。

もしゲームをプレイしていて
「この工夫は遊びやすくて良かった」と感じたゲームがあれば
コメントなどで教えてもらえたら幸いです。

それでは、また次回!

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上顎 2023/09/23 18:00

雑談回 ゲームのイベントのお話

今回の雑談回、内容はゲームイベントのお話です。

この記事を投稿したタイミングは
TGS(東京ゲームショウ)の開催時期だったのでこの話題にしました。

TGSでは様々な企業や専門学校、インディゲームクリエイターが
新作ゲームの発表をしたり、デモ版をプレイできるようにしています。

私は仕事の都合でビジネスデイにも行ったことがありますが、
一般の方がいないにも関わらず、
人気のゲームは長蛇の列ができているくらい盛況です。


さてそんなゲームイベント
東京ゲームショウはその中でも最大級ですが、
インディーゲームが主な対象となる小規模なゲームイベントもあります。

有名なところで秋葉原でやっているデジゲー博が有名です。
https://digigame-expo.org/

こういったイベントでは
インディゲーム開発者がパソコンやモニターを持ち寄り、
来場者にチラシを配ったり、ゲームを遊んでもらったりしています。

一見、コミケなどの同人イベントのゲーム版という印象です。

実際、各サークル参加者が長机1つ分くらいのスペースで
自分の制作物を参加者に見てもらう…という点は同じなのですが、
異なる点もかなりあります。


-違いその① ゲームは本やグッズと違ってなかなか完成しない-

当然ながら、同人誌やグッズに比べてゲームの開発はそんなに早くできません。
1つ開発するのに年単位かかります。

上記のデジゲー博は年に1回行われていますが、
去年開発中だった製作者さんが次の年もまだ開発中なんてこともよくある話です。


-違いその② 会場はコンセントは必須-

見せるものがゲームなので、モニターやPCが必須です。

タブレットで動画を流すだけでも効果はありますが
デモ版を触ってゲームに興味を持ってもらいたいという方は
これらを用意する必要があります。

そして主催者は、そんな機材を持ち込む会場の
すべてのブースで電源を用意する必要があります。

それもあってか
デジゲー博のサークル参加費は50000円とお高めです。

ただこれはゲームイベントによって異なり

・Indie Games Connect 2023 : 無料
 (ただし60スペースが抽選形式)
・東京ゲームダンジョン : 5500円
 (一度上のIGCに対抗して無料にして大赤字になったらしい)

など様々なので一概には言えません。


-違いその③ 基本的にモノを売り買いする場ではない-

同人誌のイベントやワンフェスに行ったことがある人は
おおよそ皆さん買い物目的だと思います。

しかしデジゲー博では
ダウンロードカードやゲームキャラのキーホルダー・シールを
売っている人もちらほらいらっしゃいますが、
なにも売っていないサークルがほとんどです。

基本的に体験版をプレイしてもらって自分のゲームを宣伝するのが目的で、
参加費を回収することはほぼ不可能です。

ただ、完全に無意味というわけではなく
宣伝することで完成したゲームの売れ行きが伸びることもあるので
その辺りは参加費と宣伝効果を天秤にかけて各々が判断するところだと思います。


一般参加をして見えてきた
同人イベントとゲームイベントの違いはこんな感じです。

今作っているロボット少女は
やっとこさ体験版と呼べる範囲が出来たばかりで
これからイベントに出展していくタイミングです。

色々とハードルはありますが
単純にイベント出展にも興味がありますし、
他のゲーム開発者とも知り合いたいので1度くらいは参加したいです。

東京ゲームダンジョンは次回が2024年1月らしいので
そこが目標になるかもです。


さてゲームイベントのお話、いかがでしたでしょうか?

今回はリアルのイベントの話ばかりでしたが、
コロナ禍もあってオンラインのゲームイベントも多く行われ、
直接ゲームをプレイヤーに渡さなくても
ブラウザ上で遊んでもらうことができるサービスのNoraなんかは
結構よさげでいつか試してみたいと考えています。

https://noraplay.com/

今後、この手のイベントで
ロボット少女のゲームを見たという方がいらっしゃいましたら
温かい目で見守っていただけたら幸いです。

それでは、また次回!

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上顎 2023/09/16 18:00

ロボット少女は夢を見る - 制作記その31- ゲームの背景

ロボット少女は夢を見る の31回目の記事は
ゲーム中で使用する背景素材のお話です

ゲームを作りたいと思った時、人によって作りたい、力を入れたい項目は様々です。

私はゲームを作る時は
「キャラクター」と「ストーリー」を重視しています。

他にも例えば
音楽を作る事が専門でBGMに凝りたい!
ドット絵を描くのが趣味でキャラのアニメーションさせまくりたい!
と1番やりたい事はみんな違います。

そんなこんなでゲームを作り始めると
制作途中でそこまで作りたい訳じゃない・作るのが得意なわけではない素材を用意する必要が出てきます。

今回はそんな
最優先ではないけど手を抜くわけにもいかない…と個人的に考えている背景素材のお話をします。


まず、現段階で
ロボット少女で作っている背景素材をざっと並べてみましょう。

まだゲーム全体の半分もできていないのに結構な量になりました。

ですが正直、私はこの背景作成があまり好きではありません…

と言うよりもキャラクターの絵…もっと言えば
女の子の絵を描く方がずっと楽しいです。

何とかかろうじて
その背景の場所で各キャラクターがどんな話をするか、どんな物語が展開するかを想像して描いています。


しかし何故、こんなに背景が増えてしまったか?
それはストーリーを考える
 →そのストーリーに必要な素材を作る
という手順で素材を増やしているからです。

それは当たり前なのでは?
と感じるかもしれませんし、
ストーリー重視ならこれで良いと思っています。

しかし例えば最近作った
主人公が夜の公園で人が居ないのをいいことに遊び回るシーン

主人公が公園で遊び回っている状況を表現したかったので、
公園の背景が 全体+複数の遊具の前 で4枚になっています。

やろうと思えば公園の背景1枚の前を
主人公が右往左往すればそれっぽくはできますが、

背景を複数にしてフェードを噛ませることで
主人公がそこそこ長い時間遊んでいる感が出ますし、
何より色々な遊具で遊んでいる感が出ます。

そんなこんなで好き放題にストーリーを書くと
それに伴って膨大な素材作成の作業が発生するのでゲームを作る方は気をつけてください。


ちょっと背景についてネガティブな話を書いたので、
逆にやって良かったお話もします。

このブログでは度々出てくる

このゲーム舞台の全体マップ

こうしたゲームの舞台となる場所を最初に書いておくと、背景制作がかなり捗ります。

各種背景の場所がどのように繋がっているのか?
その場所にどんな物・人がいるのか?
ストーリーを考えるヒントになるのでとてもおすすめです。

本ゲームでは移動場所の選択や
日付の変更演出でも使っていて、
これ自体の制作にはまあまあ時間がかかりましたが、
その価値はあったと思います。

綿密に作るのが大変であれば
前作のライサント島の全体マップの様に
観光案内に入っていた地図風味の簡易マップでも十分この働きはできます。

他にも実は
ロボット少女ではマップ選択用に

こんな感じのシンプルなマップを一度作成しては見たのですが、
全体マップが2つあるとややこしいですし、
ぱっと見でそこがどんな場所か分かりにくかったので没になってしまいました。

ゲームの方向性によって
最適な全体マップのデザインは変わってくるので
この辺りは製作者さんの好みだと思います。


背景のお話、いかがでしたでしょうか?

ノベルパート、戦闘パート、メインメニューと背景の種類が様々で
各々書いているのでとても時間がかかります。

ですがそれでゲームがより良くなるのなら
なるだけ妥協せず、書ける限り書きたいと私は思っています。

その分完成が遅くなってしまうかもしれませんが、気長に完成を待っていただけたら幸いです。

それでは、また次回!

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