エローン大君 2024/08/15 00:42

「Road Redemption」(Steam)感想

鈍器や刃物で敵バイカーを滅ぼしながら征く、ローグライト系バイクアクションレース


最近買ったゲームの中で一番気に入ってるのが、今回紹介する「Road Redemption」。
トレイラーを見て分かる通りの内容で、バイカーギャングとなって鈍器や銃器で大暴れしながら、荒野に敷かれただだっ広い道路を駆ける爽快感溢れるゲームだ。

とは言え、ただ暴れまくりながら走ればいいわけではなく、細かくステージが分けられており、その中で用意されたランダムなミッションをこなさなければならない。
ミッション内容は、おおよそ「レースで3位以内に入れ」「敵対するギャングチームが逃げる前に〇体倒せ」「一定地点まで生き残れ」「制限時間内に踏破せよ」のいずれか。
また、ある程度ステージを進めると、敵対ギャングチームのリーダーを始末するミッションが現れるぞ。
ステージごとにミッションが色々と変わるため、なかなか飽きずに楽しめるのだ。

そして本作の大きな特徴はいわゆる「ローグライト」系であるというところ。
どんだけ金を稼ごうが、強い武器を手に入れようが、自機が死んでしまえばオールロスト。
ステージを踏破すると、アイテムを購入して自機を強化するパートに入るのだが、店にならぶアイテムももちろんランダム。
更に言うなら道や敵の配置自体もランダムなので、いつでも新鮮な気持ちでギャングたちをぶちのめすことが出来るわけだ。
ただし、自機死亡時には、経験値を消費することで、攻撃力など様々なステータスを永続パワーアップ出来る要素もあるので、アクションゲームが苦手でもいつかはギャングリーダーをぶちのめせることができるだろう。

敵を倒せばニトロ回復!速く走るために殺れ!!

個人的にこのゲームで好きなところは、「敵をぶん殴る」格闘アクションの気持ち良さと、「超スピードで駆ける」レースゲームの気持ち良さが両立出来ている点。
本作には超加速して走れる「ニトロゲージ」があるのだが、これの回復方法が「敵を倒すこと」。
なので、「ニトロを使って敵を追い回す→敵をぶん殴って倒す→ニトロを使って更に敵を追い回す」のループを繰り返すのが、速いし楽しいのだ。

「走りながら敵をぶんなぐる」というのも何だが難しそうだが、やってみると実に簡単。
まず普通に走っているだけで、敵側がスピードを合わせてくれるので、自然に殴り合いに入ることができるのだ。
殴り合いのやり取りもすごく単純化されていて、基本的に鈍器や刃物を振りまくっていれば大体勝てる。
相手の攻撃が先に届きそう!と思った時だけ、タイミングよく防御に切り替えれば、敵が体勢を崩してこちらの攻撃が当てやすくなるのだ。
もちろん、敵との殴り合いに集中しすぎると、対向車に跳ね飛ばされたり、カーブを曲がり損ねて凄いタイムロスになったりものするのだが。


「レースゲーム部分を邪魔しない」前提の演出・システム作りに要注目

敵を殴る際の手ごたえも、攻撃ヒット時に画面全体が揺れる演出が入るし、敵撃破時は当然バイクから転げ落ちたりする様が見られるので非常に楽しい。
銃器や爆発物系の武器を使えば、バイクごと爆発する様も見られるし、どの演出も「レースゲーム部分を邪魔しない」ことを前提として、可能な限り派手にやってくれるのが良い。
銃器や刃物など攻撃手段を選ぶことこそワチャワチャしがちだが、いざ戦闘に入れば前述した通り駆け引き自体は最大限簡略化されている。
このゲームの場合、暴力的なコンセプト部分をどうしてもクローズアップしがちだが、遊びやすさを配慮しながら、堅実にシステムや演出を組み立てている。
そんなゲームとしてのしっかりとした作りが、本当に素晴らしいと思う。

難点は、ゲームシステム・プレイフィールともに最高なのだが、ゲーム背景などの見た目的な部分があまり変わり映えしないので、その部分で飽きが来やすいところに思う。
都会の建物の屋上みたいなところを走るところは「おおっ!」となったが、またすぐに荒野に戻った(ちょっと雪国っぽい風情はあったが……)ので、少しがっかりした。
街中とか森とか分かりやすく背景がちょくちょく変わって、「走っているだけで楽しい」という感じになったら最高だったに違いない。

もうリリースから大分経っている作品なのも相まって、大型セール時にはワンコイン以下になることも珍しくない。
コンセプトだけでも気になるならとりあえず手に取ってみて、ただ豪快なだけじゃないゲームバランス・演出バランスの作り込みを体験してみてほしい。

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