恐怖体験をしたので書かせてください。(オカルト系統のオチではありません)
私の自宅はスマートロックを採用していて、鍵の開け閉めをスマートフォンで行えます。
また、不在時に宅配業者が来た時に、遠隔で鍵を開けて荷物を入れてもらい、それが確認できたらまた鍵を閉めるなんてこともできます。
そして、鍵の開け閉めが行われるごとに記録され、開け閉め発生の際に随時携帯に通知が来るようになっています。
今日もいつも通りドアのロックを確認し、職場まで原付で向かいます。
そして10時に始業。いつも通り仕事をしていると
AM10:45:54
「扉が手動で解錠されました」の通知。
何事だ
自宅は一人暮らしなので留守のはず。
合鍵を持っているのは実家の両親のみ。
両親は実家から私の自宅までどんなに急いでも片道2時間はかかる上、特に来るという連絡もしていない。
私の脳裏には「不正侵入」の四文字が頭を駆け巡った。
万が一部屋を荒らされたらとんでもないことになる。
居ても立っても居られなくなった私は、急遽同僚に事情を話し、休憩時間を40分消費することで大急ぎで帰宅した。
自宅までは片道15分。とにかく急いで自宅へ戻ならければと、無我夢中でアクセルを吹かした。
当然ながら走っている時も気が気ではない。
万が一空巣と対面したらどうしてやろうか。
こぶしで勝てるのか。それとも場所を把握している包丁で相手しなければならないのか。
それともいったん警察を経由してから帰るべきか。
考えられる最悪のケースも覚悟したうえで、自宅のマンションへと向かった。
そしてやっとの思いで自宅まで到着。
マンションの前にはワゴン車が一台停まっていた。
「うちに何か御用ですか?」
こちらも文明の人間。いきなり殴りかかるなどといった野蛮な真似はしない。
まずは状況を冷静に判断すべく。その場にいた中年男性に声をかける。
中年男性は少々驚いたように答えた。
「もしかして、この部屋の方?」自分の住む部屋のドアを指さしてきたため、私は頷く。
「自分の携帯に、玄関の鍵が開けられたと通知が来まして、まさかと思い来てみたのですが、うちに何の用でしょうか?」
答え次第ではなにが出てしまってもおかしくない状態だった(実際この時の心拍数は150を超えていたようだ)
男性はバツが悪そうに続けた。
「いやー驚かせてごめんね。うちらリフォーム工事のものなんだけど、請負元からのLINEに『XXX号室の施工をお願いします。ガスメーターに合鍵を入れた暗証番号付きロックをつるしておきます』なんて書いてあるから開けてみたら明らかに誰か住んでるからさ、大慌てで鍵を閉めたんだよ。そんで請負元に確認したら、部屋番号を間違えて書いていたらしくて、隣の部屋の鍵をもらいなおしてすぐに作業を再開したんだよね。しかし、住んでる人が来ちゃうなんて思わなかったよ~。」
いてこますぞ
後日、正式に苦情を入れたいと思います。