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人よ、絶望の中に生きよ【精神の医者に見せたブログ】

 ストレスがたまると人は逆に笑顔になっていくものなんだね。
 笑顔というには違うか。目をガン開きにして口角だけ上がっている状態を果たして笑顔と言っていいものか、僕にはちょっと判断が付かない。

 さて、幸福とはなんだろうか。
 昔なんかで言ったことがあるとは思うが、そのときとは違う考えを僕は抱いていると思うことは断っておく。

 僕は無邪気に幸せや自己肯定感などと語るようなブログが嫌いだ。
 何故か。――苦しみから目を背けているからだ。

 人間らしさとは一体何か。理性的たることか、あるいは道徳的たることか。
 僕はその両方とも違うと思っている。
 じゃあ僕は何に人間らしさを見出しているか。
「苦痛」である。
 苦しみに足掻いてもがいて、その中でささやかな幸福を見出す生き方にこそ、僕は人間らしさを感じるのだ。

 幸せとかを語る胡散臭いブログやインフルエンサーは、苦しみから逃れる術を得意げに発信している。あたかもそれが正しいかのように。
 やれ「自責をやめろ」だとか「自分を受け入れろ」だとか。
 僕はそれを正しいとは思わない。僕は彼らに「人間性」を感じないからだ。

 生きていくにはどうしても苦しみはついて回る。どうやったって、現実は苦悩だらけでうまくいかないものだ。
 満足な豚より不満足な人間たれ、というのを友人から言われたが、当たらずとも遠からずだと思う。
 ただ漫然と目の前の幸福と無意味な生を貪るより信念と尊厳に基づいた生と死、その先の幸福を味わいたい、という意味では間違っていない。

 幸せなんて現実的にはあり得ない、などとは言わない。けれど、苦しむことを諦めてただ漫然と生きているだけの生もあり得ないだろう。
 生きるには苦しみは不可欠だ。離れられない絶望と逃れられない死。それらを一時忘れるだけならともかく、無視してなかったことにして漫然と暮らしているのが許せないのだ。

 人はだれしも、弱さや至らなさを抱えて生きていくものだ。
 自分のすべてに満足して生きているような人間が、自分のすべてを愛し生きている人間が、どこにいるだろうか。
 自分の受け入れられない部分。誰だって一つや二つ持っていてしかるべきだ。
 許せない自分を「許して」「責めるのをやめて」暮らすことは、きっと「苦しみ」から目を背けているに過ぎない。

 胡散臭いインフルエンサーの言う眉唾物の「自己肯定」を受け入れられない、それどころか軽蔑すらしている理由はそこにある。
 ダメな自分を許して、無視してはならないのである。
 自分の「許せない部分」も全部ひっくるめて「自分」なのだ。されど、そんな許せない自分を肯定することは本来できないものだ。
 何故なら「許せない自分」を「許さない自分」も「自分」なのだから。
 許せないものを許さない。自己矛盾を抱えて、自分を責め、苦しみ、ありのまま生きる。僕はそういった一種の自己許容こそが本来の「自己肯定」だと思う。

 故に、苦しむことを諦め、目の前の苦痛から目を背けて生きることに懐疑的であり、嫌悪感を抱くのだ。

 大人になっても子供じみた理想論を恥ずかしげもなく口にするような人間を総じて信用したくない。しかもそういった子どものような人間が世の中にとっては都合がいいのか「模範」とされてるような節があるのが一番気に食わない。夢や希望より絶望を語れ、人間よ。

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【Mr.Children】「REFLECTION{Naked}」買ったどー!【アルバムレビュー】

 長年欲しかったアルバムを買ってしまったぞ――!

 というわけでやったぜ。あけましておめでとう。沼米です。今年の目標は貯金とブログの拡充です。
 そして、さっそくお年玉を二千円分も使って十年近く前のミスチルのアルバムの曲を買ってしまったわけですね。なにやっとんじゃ阿呆。

0.こうなった経緯

 買ったのはMr.Childrenの2015年発売のアルバム「REFLECTION{Naked}」……の一部です。
 なぜ一部かというと、ほかの曲はすでに持ってたからですね。
 実は「REFLECTION」には二つのバージョンがあって、{Naked}以外に{Drip}というのがあるんですよ。
 その{Drip}バージョンは普通のCDで14曲入り。対して{Naked}はそれに加えて9曲、つまり全23曲が入ったUSBメモリとして販売されていたようなのです。
 僕は昔からミスチルが大好きでした。親が車の中でよく流していたのをよくわからず口ずさんでは、その歌詞やメロディーに酔いしれてました。
 中学生の頃、親に{Drip}バージョンの初回限定版(CDに加え、ドキュメンタリーDVDが入った豪華仕様!)を買ってもらい、当時持っていたパソコンでヘビロテしてました。
 ライブに連れて行ってもらったりもして、本当に楽しかったのを今でも覚えてます。……ちなみに、自分が行ったライブの翌日の同会場の様子がDVD化されているのに気付いてびっくりしたのもいい思い出だったり。
 しかし、先ほども言ったように{Drip}は一部の曲しか入っていない仕様。自分でスマホを持ってウォークマン代わりにして聞くようになってからは、youtubeでしか聞けなかったりそもそもyoutubeにすら上げられてなかったりして聞けない曲の存在に気づいたりしました。
 しかし金がない。そもそも売ってない。{Naked}は初回限定でした。
 そんなこんなで時間だけが過ぎていき、やがて諦めたりして。
 けれど、2020年の秋、突如楽曲のストリーミング・ダウンロード配信が開始されました。
 初回限定版のUSBメモリにしか入っていなかった{Naked}の楽曲もダウンロードできるようになりました。やっとです。
 まあ当時は金がなくて買えなかったんですけどね。
 その二年後、2022年の五枚目のベストアルバムに「放たれる」という曲だけ収録されてましたが、残り八曲はいつまで経っても買えずじまい。
 しかし、今年になって働き出したりして余裕を得た今、ふと思い立って音楽ダウンロードサイトであるmoraを覗いたらあったんですよ。REFLECTIONの曲が。
 アルバムで四千円という高価。普通なら手を出さないところですが、あいにく残り八曲分だけ買えばよかったので約半額で済みました。それでも大ダメージには変わりなかったのですけどね。

 というわけでようやく全曲揃ったREFLECTIONをレビューしてみようという企画です。

1.fantasy

 そうか、いきなりこれが来るか。
 発売当初、車のCMに使われていた曲です。{Drip}では九番目に収録されていたので気づきませんでしたが……インパクトの強い一曲で、確かにリード曲にぴったりですね。
「ゆうべ見た夢の中の僕は兵士。敵に囲まれていた。だから仕方なく七人の敵と吠える犬を撃ち殺して逃げた」というCメロの下りが好きです。ある意味僕の文章表現の原点的なところがあるかも。

2.FIGHT CLUB

 映画「ファイトクラブ」からインスパイアされたらしい一曲。映画は見たことないですが。
 疾走感のあるロックに「孤独が嫌いで敵を作っては見なければいけないものから逃げていた男」の成長物語が組み込まれている、巧みな一曲。
 ドラマチックに、ある意味美しく描かれた泥臭い青春のグラフィティと、綺麗な成長の物語。結末は言いませんが……かっこよくて大好きな一曲です。

3.斜陽

 夏の終わりのまぶしいオレンジの斜陽をイメージさせるような一曲。
 むせかえるような暑さとどこか漂う無力感に魅せられます。
「そのまぶしさにまた目を細めて、僕は大空に手を伸ばしてみる」
 文章がきれいだ。

4.Melody

 化粧品のCMに使われた、とても明るいラブソング。
「見飽きたこの街がクリスマスみたいに光る。そんな瞬間、今日も僕は探してる」
 底抜けに明るいような、けれどそんな瞬間を「探している」主人公。いつか見つかるといいな、なんて思いました。
 ……にしても、文章を書くようになった今になって気付きました。比喩表現とかの巧みさに。雰囲気の出し方がうまい。

5.蜘蛛の糸

 いままでのアップテンポなロックからは打って変わって、ゆったりとしたバラード。
 中学生の頃に初めて聞いて、そのエロさに驚きました。
「荒れ茂る木々の暗がりで、夜露の雫に濡れて煌めくその美しき糸を指で触れるよ」
 サビの歌詞。えっちだ。
「退屈な日々の暗がりで、月光に照らされ揺れる。踊るように」
「その怪しい光に目が眩むよ」
 えっちすぎる。というか一周回って美しいまである。
「君という無二の糸を引き寄せるよ」
 はい、優勝。

6.I can make it

 ここから一気にディープになっていく一曲。{Naked}収録の陰鬱ロックなこの曲は、youtubeで見つけて以来ずっとお気に入りだった曲でもあります。
「プレッシャーを前にひっこめるアイデア。後悔だけを生んで」
 何度、この歌詞に心を打たれたことか。天才・桜井和寿ですら、己の無力と非才に嘆くことがあるのかと。
 僕も同じような心情に何度も浸りました。
「日の目を見ないままのこの願い、ため息に溶け飛んで行け」
「そしていつか、自分の存在を証明して――」

「I can make it……」

 いま僕がここに立っていられるのも、この曲のおかげだと思う。

7.ROLLIN' ROLLING ~一見は百文に如かず~

 とある男が様々な人に向かってある二つの物語を語るといった内容の一曲。
 しかしそれだけでは終わらない。ある意味説教じみた教訓と力強いメッセージに心打たれる一曲です。
 アクは強いし嫌いな人も結構いるだろうけど、僕は嫌いじゃないです。

8.放たれる

 配信限定シングルとして発表された曲であり、ベストアルバムにも収録されている。
 確か高校生の頃だったか。僕は体育館で聞かされた。
 卒業間近、いつも厳しい女教師が聞かせたのだ。
 体育館の床に寝転がり、冷たい床の上で涙した。
 もうこれは曲を聞いてもらうしかない。そう思う。
 優しく包み込むような旋律が、大きな愛を内包した歌詞が、僕を涙させたのである。
 これは名曲だ。

9.街の風景

 結構重い前の曲に対比するように、軽い曲調でとある人々の日常――町の風景を綴った一曲。
 優しい曲調で歌われるのは、淡々とした日々の営みと、彼らの考えと、現実と、理想。
 理想は叶うのだろうか。現実は無情で、淡々と過ぎていく。
 このまま――でも、できるなら。
 希望。それを感じさせる一曲だ。

10.運命

 思いっきり甘いラブソング。なんかのCMでかかっていたような気がする。カルピスとか車とか。
 サビとそれ以外で全然別の曲かと思うほどに曲調が違うのが特徴で、アップテンポで明るい気持ちになる一曲です。
 ものすごく一般受けしそうなのをあえて{Drip}に入れない辺り、本当に桜井さんの感性って面白いなとか思いました。
 だいぶ好き。

11.足音 ~ Be Strong

 あれですね。信長協奏曲。散歩してるときに流したくなる曲です。{Drip}では最後の曲だったのでちょっと違和感。
「夢見てた未来はそれほど離れちゃいない。また一歩、次の一歩。足音を踏み鳴らせ!」
 この歌詞に何度勇気づけられたことか。
 勇気づけられる一曲です。好き。

12.忘れ得ぬ人

 ピアノソロで始まるしっとりとしたバラード。
 もうね、雰囲気がすごいです。
 ――きっと、その忘れ得ぬ人は、ひどく大切な人で。けれど、もう会えない人で。
 心の中に生きる彼女とともに生きる。そんな話です。
「なにしてたって頭のどこかで、忘れ得ぬ人がそっと微笑んでいる」
 ラスサビのこの歌詞がすべてでしょう。美しい……。

13.You make me happy

 とっても甘い日常を描いた一曲。
 昔の曲を流す主人公。古い曲に青春時代の恋を思い出してる……と思われて、「君といるこの時が好き」なんて言っちゃう男。なんかかわいいってか、惚れますね。

14.Jewelry

 打って変わって、陰鬱な曲。舞踏会にでも使われそうなほど優雅で暗い旋律で、歌われるのは汚れた女性の無垢な恋心。
「沈むような気持ちがある日々の中に滲み出た泥水に浸かって」
「でもどうか、あの人へと向かう思い、イノセントなまま美しく輝いていたいの……」
 なんかもう美しい。

15.REM

 そしてダークな曲が続きます。
 ハードロックな曲調で、不可思議な世界観が繰り広げられます。
 高音シャウトがめちゃくちゃ続くので歌いにくい……ってのはさておき。
 めちゃくちゃな、ヘンゼルとグレーテルが迷い込んだような世界に難解な歌詞。これも聞いてみないとわかんないかもしれません。

16.WALTZ

 このアルバムの中で一番ダークです。そんでもって、僕の一番好きな曲です。
 この曲ではまず絶望が描かれます。
「光、夢、微笑み、さようなら。闇、絶望、悲しみ、こんにちは」
「一人そしてまた一人、はじかれて。繰り返されるテストに離脱者は増える」
 弾かれたものの苦しみ、悲しみ。怒り。どうにもならない陰鬱な感情に、嘆いて泣いて疲れて眠ることしかできない。リアルです。

「ワルツに乗せ悲しき遠吠え、地平線を越え響くがいい! 誰も欲しくない、必要としないなら耳をふさげ! 繰り返し繰り返し、wow,wow,wow――」

 なんでこんな歌詞を圧倒的成功者たる桜井和寿が描けるのか。不思議でなりません。
 けれど、彼はあきらめないのです。自分の中に確かにいる諦めという亡霊をこの手で殺してしまうのです。
 そうして絶望は再生産される。少し前の僕がまさにそれでした。
 自分のことを現しているようで好きな一曲です。

17.進化論

 ついに悟りを開くに至ったのか、ってくらい落ち着いた曲になりました。
 社会の仕組み、そして進化論。僕も世界を回す歯車の一つに慣れているのだろうか、と考えさせられる一曲です。好き。

18.幻聴

 またも打って変わって、アップテンポで明るい一曲。
 自分を思ってくれる声に耳を傾ける。そんな一曲です。
 ……疲れて言葉が出なくなってきた……。

19.Reflection

 ピアノソロだけで構成されたインストゥルメンタル曲。
 どこか冷ややかでどこか温かみのある旋律。深みがあって、この曲だけでなんか作れそう。
 すごい世界観を内包した曲だと個人的には思ってます。

20.遠くへと

 どこか遠くへ逃げたい。そんな願望を現した曲です。
「遠くへと、遠くへと。自由を浴び走る。僕のことを誰も知らない、そんなところへと」
 行きたいです。
 そして、どこかへ逃亡し、その先でまた一からやり直したりしたい。
 爽快感を覚えさせる、そんな曲です。好き。

21.I wanna be there

 僕の人生のエンディングテーマにしたい一曲です。この曲だ、一番聞きたかったのは。
 優しいバンドサウンドに乗せて歌われるのは、旅立ちの歌。
 壮大で、けれど胸があったかくなる。エンディングテーマにふさわしい曲です。
 でもまだ二曲あるんだなぁ!

22.Stating Over

 新しく始める。そんな意味のタイトルで歌われる、ありふれた感情。バケモノの子というアニメ映画の主題歌になったことで知られています。
 どこか文学的な言い回しの歌詞で、印象的な曲調で、壮大に歌われる覚悟の物語。
 カッコいい。子供心に思ったのは、銃というモチーフを使ったことによる影響か、それとも歌われたその生き様のせいか。
 映画とも非常にあっていて、とても良かったです。映画館で泣きました。

23.未完

 最後の曲です。{Drip}では最初の曲になっていたのでちょっと違和感は強い(前の曲が最後でもよかったと思います)けれど、最後の曲で未完ってタイトルを出すメッセージ性はすごいなって思います。
 まだまだ終わるもんか。いつまでも、未完のままで続けていくんだ。
 そんな気概を感じさせる、カッコいいアップテンポなロックナンバー。大好き。

おわりに

 というわけで、全曲聞きながらレビューしていきました。およそ110分! がんばった!
 レビューというかただの限界オタクの悲鳴、もとい感想ですが。満足いただけたでしょうか。
 多くのアルバムが発売され、発表されている曲は数知れず。そんなミスチルのよくばりセットみたいな、幅広い曲が入っているこのアルバム「REFLECTION」。ぶっちゃけ、初心者にミスチルのアルバムを勧めるとしたらベストアルバムより先にこれを勧めたいくらいの名盤です。
 是非、手に入れてみてはいかがでしょうか。

https://amzn.to/3RMKck0

 では、ごきげんよう!

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さよなら2023年

 毎月決まった日、振り込まれてくるサラリーのように、平和はもう僕らの前に当たり前に存在はしてくれないけど。

 もう今年も終わる。おそらくこれが今年に書く最後の文章だろう。
 そう、今年が終わってしまうのだ。
 また死ねなかった!
 数か月書いてないうちにアタマ絶望先生にでもなったかと思われるだろうが、あいにく頭が絶望先生なのは元からである。
 イマドキの若者に「絶望した!」と言ったところできっと白い目で見られるだけだろうが、こんな場末のブログに来訪するオタク諸君にはきっと通じると信じている。
 要するに、今年も終わって、また無事に来年を迎えられてしまうということだ。

 ところで、最近の調子はどうかといわれれば、特になんてことがあるわけでもない。いつも通り、のんびり日々を過ごしている。そして金欠にあえいでいる。
 年末年始は二週間ほどお休みを頂いて(もともと週二回程度しか働いていないが)、ゆっくりと過ごしている。扶養から外れると面倒だからね。
 思えば、今年はそこまで創作していない割にリアルの内容が濃かった一年だった。……創作のほうも書き溜めとか連載とかでなんやかんや毎月更新してたけどね。その振り返りはあとにして。
 上半期はまあ……いろいろごたごたしてたけど忘れることにした。具体的にネットの海に流しちゃいけない案件が多すぎる。法に触れるようなことはしてないつもりですがね。
 でも、ここでなにかをやめたからこそ、いまこうしていろいろ進んで、動けるようになったのかもしれないって今では思う。
 ただ、ガチでメンタルを病んでしまっていたので、のちにうつ病なんて診断名が付いてしまった。
 一か月ほど入院させられたのも記憶に新しい。……あれは大変だったなぁ。
 おいしかったけどどこか味気なかった病院食も、軟禁された病室から見た狭い中庭も、今ではいい思い出だ。
 入院中、僕に懐いてきたあの子、元気かなぁ……なんて、今でもたまに思ったりする。
 ……入院はもうしばらくはごめんだ。

 退院してから、僕はいろいろ動き出した。具体的には仕事を始めた。
 最初の仕事は一か月でクビになった。内容は守秘義務的に教えられないが。そのあともすぐに様々な仕事に入った。
 小説のほうも連載を始めた。短期集中連載という形で、夏アニメと時期を合わせて三か月間。そこそこの読者と熱烈な感想の数々を頂いたりした。
 順番は前後したが、いくつかの合同誌にも作品を出したりした。自分の作品が本になったときの感動は得難いもので、とても良い経験になった。
 あと、自分でも自作品を本にしたりした。電子同人誌。売れ行きはまずまずだが、懲りずに続けてればなんかあるかもしれないので(あと収入は多いほどいいしね)続けるつもりだ。新刊は1月10日発売!

 時間がなくなってきたので締めのあいさつに移ろう。
 2023年はあまりいい年だったかと言われるとそうではなかったように感じる。社会情勢は不安定で、僕自身も散々な目にあった。インフレは続くし、給料は上がらない。
 けど、悪い年でもなかったと思える。根拠は思い出せないけれど……こうやって平和な年末年始を迎えられたのが何よりの証拠だろう。
 来年は色々躍進したいと考えている。そのためにも色々動きたいし、楽しく生きていきたい。
 最後に、Mr.Childrenの「さよなら2001年」という曲から歌詞を引用して終わろう。

 今年こそはきっと、あなたにたくさんの良いことがありますように。

 今年こそはきっと、世界にたくさんの良いことがありますように。

 さよなら、2023年……。

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沼米さくらのリンク集

どうも、沼米です。
発売しているものもしていないものも含めて作品数が多くなってきたので、ここにリンク集としてまとめようと思います。

あさおねシリーズ

僕こと沼米 さくらの代表作です。朝起きたらちっちゃい女の子になっていた男の話です。各小説投稿サイトにて連載しているバージョンと、それをDLSiteとFANZAにて電子書籍としてまとめて販売しているバージョンがございます。
電子書籍版は無料連載版からブラッシュアップされているため、はじめての方はこちらの購入をおすすめします。冒頭の試し読みができる無料体験版もございます。

第一巻「#1 いちにちめ~ふつかめ」

FANZA版はこちら!

第二巻「#2 みっかめ~よっかめ」

FANZA版はこちら!

第三巻「#3 始まりの終わり」

FANZA版はこちら!

以下続刊予定

連載版

全編無料で読めます。現在不定期更新中。
お好きなサイトからお読みください。

小説家になろう版

カクヨム版

ノベルアッププラス版

アルファポリス版

pixiv版は仕様上、本編と番外編でシリーズを分けております。
時系列は第1部→番外編#1~#6→第1.5部→番外編#7~#9となっております(わかりにくくてすみません……)。

pixiv版(第1部本編)
pixiv版(番外編)
pixiv版(第1.5部本編)

お兄ちゃんは今日からいもうと!

お兄ちゃんが妹の妹になる話です。
DLSite、FANZAにて発売中。冒頭部分の試し読みができる無料体験版もございます。

(FANZA版発売未定)

短編作品置き場「雑多掌編集」

たびたび書いてる短編作品をまとめた倉庫です。無料で読めます。
僕が普段どんなものを書いているかを知りたい場合はこちらをどうぞ。
ノクターンノベルズ・pixivには十八禁の作品もございます。
(近々同人書籍化予定)

小説家になろう版(全年齢)
ノクターンノベルズ版(R-18版注意)

カクヨム版

ノベルアッププラス版

アルファポリス版

pixivではシリーズにまとめておりません。僕のユーザーページの作品一覧から、読みたい作品を探して読んでいただきますと幸いです。
沼米さくら 作品一覧

作品集として発売しました。


kindle版もございます。

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その他 関連ページご案内

ユーザーページ集

その他、長編連載もたまに書いております。
自分のユーザーページリンクを貼り付けますので、好きな小説サイトから気になった作品を覗いてくだされば幸いです。

小説家になろう

カクヨム

ノベルアッププラス

アルファポリス

pixiv

BOOTH「桜花庵さくら工房

いくつかの作品をBOOTHのショップ「桜花庵さくら工房」にて販売しています。良かったら覗いてみてくださいませ。

アンドロイドクオリア

魔法少女 マジカル☆ドヘンタイ(無料サンプル・物理書籍あり)

そんな些細な恥ずかしい話(無料配布)

エモクロアTRPG短編シナリオ「よゐこの時間に」(無料配布)

TALTO

友人と共作でTRPGシナリオも書いております。下のリンクからTALTOのユーザーページに飛べますので、気になったシナリオからご覧くだされば幸いです。プレイ報告などお待ちしております。

TALTO 沼米さくら ユーザーページ

沼米 さくら 関連作品

おむっくす合同

霧島咲さん主催の「おむっくす合同」に作品を寄稿いたしました。

販売ページはこちら

男前女体化合同

んごんごさん主催の「男前女体化合同」に作品を寄稿いたしました。

FANZA版はこちら!

兄妹&姉弟入れ替わり合同

果実 ろあさん主催の「兄妹&姉弟入れ替わり合同」に作品を寄稿いたしました。

以上、自分が把握している作品などのリンク集でした。
DLSite・FANZAにおける自サークル「桜花庵さくら工房 クロスロード文庫」にて販売中の作品は、全作品PCでダウンロードできる無料の体験版がございますので、是非お試しください。
今後リンク集は随時更新します。

次回更新は未定です。ごきげんよう!

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【Mr.Children】「miss you」ファーストインプレッション!【レビュー】

 十月三日。僕は優しい驚き――いや、鋭い衝撃を受けた。

 Mr.Children。ニューアルバム「miss you」。その初報を聞いた日、僕は歓喜した。待ちわびたオリジナルアルバム。おそらく二年以上は待った、待望の純然たるオリジナルアルバムである。
 中略。待ちわびた日、僕は憂鬱だった。
 様々なことが重なり合って、苦しくて。
 アマゾン。届いたCD。郵便受けから受け取った。
 果たしてその曲たちは、僕の憂鬱に寄り添い、しかし破壊した。
 なぜそんな衝撃を受けたのか。それを紐解くために、各曲のファーストインプレッションをここに記そうと思う。
 レビュー記事という性質上歌詞などのネタバレを含むので、初見の感動を味わいたい方はこの時点でブラウザバックすることを推奨する。

1.I MISS YOU

 まず、この曲の歌詞カードを見てまず衝撃を受けた。
「何が悲しくって こんなん繰り返してる?」
「誰に聞いて欲しくて こんな歌 歌ってる?」
「それが僕らしくて 殺したいくらい嫌いです」
 ラスサビの歌詞を抜粋したものだ。「いまの」桜井和寿がこんなことを言うとは思わなかったからだ。
 全体的に短調気味な暗くてどこか落ち着く雰囲気からはじまり、I MISS YOUと繰り返すサビ。自己嫌悪が混ざった暗い歌詞。
 この曲がアルバムの全体的な雰囲気を示唆しているとはこの時は思わなかった。
 SOUNDTRACKSとは全然方向性の違うミスチル像が垣間見えようとは――。

2.Fifty's map ~おとなの地図

 この曲は「過去のMr.Children」をオマージュした曲のように思える。
 トレーラーでサビの一部が公開されたとき、二〇〇〇年代のミスチルっぽさがあると感じた。
 果たして、それは正解だったのではないかとMVが公開された今は思う。
 ほとんどが「くるみ」という曲のMVの流用なのであった。
 いや、そういう演出だったというのは想像に容易いのだが。「来る未来」という意味のくるみのMVを使って、その先の未来である今のMr.Childrenを表現するという演出がニクイ。
 それはさておき、この曲はアルバムの中でも結構異色のナンバーだったと思う。二〇〇〇年代のミスチルへのオマージュを多分に含みながら、現在の自分たちにしか出せない表現を突き詰めているように感じる。
「似てる仲間が ここにもいるよ」
 けれども、ラスサビで歌われるこの言葉はアルバム全体で聞かなければ意味が分からないかもしれない。
 桜井和寿という人間は、僕らとは遠い人種だ。成功者だ。僕のような底辺をはいずって死んだように生きる屍とは縁のない生き物。そういう意味じゃ、彼と似ている仲間なんて早々いやしない。
 けれど、前の曲然り、これからの曲然り、このアルバムを通して、彼は泥臭い側面を歌っている。それを通して、共感の感情を視聴者に生み出す。
 彼だって、苦しみながら生きている。僕らだって、誰だって。
 だから、その痛みに寄り添っているように感じるのだ。

3.青いリンゴ

 明るいバンドサウンドが特徴的な曲。
 あまりコメントできることはない、普通の曲。ただ、あまりミスチルらしくないような気もして、これも新しいミスチルなのかな、なんて思う。
 軽快で軽やかなサウンドに現代らしさを感じた。新しい風を感じた。そんな一曲だった。
 箸休めにはぴったりだ。僕は好き。

4.Are you sleeping well without me?

 打って変わって、短調でゆったりした曲風。前の曲とのギャップに驚かされる。
 間違う。服を汚して、拭きとって。――「新しい日々はこんな毎日で」。
 この曲は失恋の曲だ。ミスチルお得意の。
 タイトルの和訳は「私がいなくてもよく寝ていますか」。
 主人公はきっと、愛する人と別れたのだろう。そして、眠れぬ夜を過ごし、女々しく一人零すのだ。
「Are you sleeping well without me?」

5.LOST

 ポップでダークな曲調に、陰鬱を感じさせる歌詞。それに尽きる。
「放った光さえ歪んで闇に消えてった」
「真っ直ぐな想いだって捻じ曲がって伝わっていった」
 そんな歌詞が、無情さを掻き立てる。そして――。

6.アート=神の見えざる手

 この曲を聞いた瞬間、僕は衝撃を受けた。
 ジャズ調の前奏。そして、ラップ。ほぼ全部ラップで歌われる歌詞は、過激なもの。
 Brand new my loverの「Fuckする豚だ」にも負けずとも劣らない歌詞が、血を思わせる真っ赤な歌詞カードに書かれていた。
 人を殺したと告白するところから始まり、子供の頃に友達にペ×スを切られたことを告白する。やべえ。
 そして二番のサビ(?)でこう歌うのだ。
「安直にセックスを匂わせて倫理道徳に波風を立てて普遍的なものを嘲笑って僕のアートは完成に近づく 大衆を安い刺激で釣って国家権力に歯向かってみせて半端もんの代弁者になる時僕のアートは完成致します」
 これ深海の時の桜井さんのことだ!
 DV、ワイドショー批判、社会批判。「何とかしなきゃいけませんね。早急な対応が待たれます」
 なんて暴力的で過激な曲なのだろう。
 それを皮肉るように歌うある意味鬼気迫ったようにも聞こえてしまう姿に、僕はMr.Children、いや桜井和寿の真骨頂を見た。
 ――いや、見たような気になっているだけかもしれない。
 安易に好きになってはいけない曲だと思う。完成してはいけないアートが完成してしまう、ある意味で背徳のような感覚がする。
 しかしけれども好きだと感じてしまう自分がいるのも事実なのである。
 好き嫌いがわかれる曲だ。大嫌いな人と大好きな人の二極に分かれる曲だ。
 カルト的に好むとしよう。ミスチルらしくはないが、こういうミスチルも好きなのだ。

7.雨の日のパレード

 前の曲が強すぎて記憶が飛びそうになるが、この曲も普通にいいと思う。
 これは00年代の、特に「HOME」に収録されてそうな曲風だと思った。優しい一曲。
 そういえば、そのHOMEに「通り雨」って曲が収録されていたのを思い出した。
 箸休め的なバラードだったが、まだアルバムは終わらない。

8.Party is over

 お洒落な雰囲気を感じる前奏からはじまる曲。
 やはり陰鬱さを感じる歌詞。アコギの音色が心地いい。
 この曲も失恋ソングだと思う。けど、どこか小説的だったAre you sleeping well without me?よりも現実的な雰囲気を覚える。
 最後、主人公は前を向こうとするのだ。けれども、前に進めない。どこへ向かえばいい、と誰かに問うのである。
「胸に手を当てれば 暖かな炎を感じるのに」
「でもparty is over」。無情にも、終わってしまったのである。

9.We have no time

 僕らには時間がない。
 年を取った男の歌という感じ。
「また始めるにはWe have no time 焦る気持ちも湧き起っちゃう」
 何かをもう一度始めようとする男の話。おそらくバンド。
 けれど、こう続けるのだ。
「だけどスキルは尚も健在 まだまだいけんじゃない? とか思っちゃう」
 何かを羨ましがって、けどできないもどかしさを感じる。そんな一曲だ。

10.ケモノミチ

 youtubeで何度も聞いた曲。リリックビデオが先行公開され、幾度となく聞いた。
 アルバムを通して聞くと、この曲の意味というか、ある意味このアルバムを体現したような一曲だと感じた。
 現代を俯瞰的な視線で見つめるような歌詞。
「誰にSOSを送ろう」
 リフレインされるこの歌詞に、主人公の余裕の無さがうかがえる。それが僕ら視聴者との共感を生む。
 暗くて、しかし力強い一曲である。

11.黄昏と積み木

 一転、日常の風景を綴った曲。
 日常の小さな幸せを見つけるような歌詞。ゆったりしたメロディ。アルバム「SUPERMAKET FANTASY」に収録された「水上バス」という曲を彷彿とさせる。
 優しい一曲だ。初期のミスチルっぽさもある。
 いい曲だと僕は思う。

12.deja-vu

 このアルバム唯一の、ラブソングと言える曲だと思う。
「僕なんかを見つけてくれてありがとう」
 というその一節が印象的。
 僕なんか。桜井和寿という人間が、傲慢にならずにそんな事を言う。それが、なんか意外で人間らしく思えた。

13.おはよう

 日常をそのまんま綴ったようなエンディングナンバー。
 生活感が漂う歌詞に、アコギが効いたゆったりしたメロディが心地よく響く。
 一日の様子が克明に綴られていて、微笑ましい。
 幸福の真の姿を現してるような、そんな優しい一曲だと感じた。

総括

 このアルバムは、「桜井和寿という人間の骨子」を描いたようなアルバムだと思う。
 Mr.Childrenとしてではなく桜井和寿としての骨子である。だからこそ、ツイッターを見てみる限り「Mr.Children」というバンドを求めていた人は肩透かしを食らった人がいるように思える。
 圧倒的に成功者である桜井和寿。彼の中の痛み、苦しみ、そして優しさ、愛。それを素直に出力したのがこのアルバムだと僕は感じた。
 故に、スター性という仮面を取り払った「一人の人間としての桜井和寿」に共感できるようになる。そう感じた。
 この部分を書くまで、執筆途中も含めて何周か聞いたが、聞くたびにこのアルバムが、そして桜井和寿という人間がさらに好きになっていくような気がしてならない。
 アート=神の見えざる手は何度聞いてもカッコいい。深海の頃の桜井さん自身を皮肉っているように聞こえて成長を感じられる。懺悔する桜井さんのアレには今も傷跡が刻まれているのだろうかと考えるとぞくぞくする(もちろんフィクションなのだろうけども)。
 LOSTはアニメのエンディングになってほしいロックナンバーだし、Party is overはバンドアレンジが効きそうで、ライブバージョンが聞いてみたい曲ナンバーワンになった。
 このように何度か聞くうちに印象も変わるし、ほかの人の考察やレビューもみてみたい。
 浅学非才な僕のレビューはきっととても浅く感じるだろう。曲に秘められた背景なども知ることはないし、おそらくほぼすべてのミスチルの楽曲を知っているとはいえ、すぐに思い出せるほど頭の回転も良くはない。
 けれど、きっと曲の解釈を広げる一助にはなると思う。僕はそう信じている。
 皆さんもこのブログのように、感じたことや知っていることをまとめて共有してみるといいかもしれない。
 それがほかの人の新たな発見や気づき、学びになっていく(かもしれない)と考えると結構有意義だと思う。
 正直僕も気になるので、是非気軽に曲の感想を語ってほしいと思う。
 思いっきり話が逸れたが、今回のアルバムを僕はこう評価する。

「最高だ」

宣伝な

 ……と長々語ってきたが、このブログは本来ミスチルのレビューブログなどではない。今回はあまりにもアルバムの出来がよかったので、緊急で感想をまとめただけである。発売日中に出せそうでよかった。
 僕は小説を書いている。音楽とは何ら関係のないものだが、普段は趣味で、いわゆる一般的にライトノベルと呼ばれるような小説を書いて暮らしている。
 著書――とはいっても同人でほぼ手のかかっていない自費出版かつ以前ウェブに連載していたもののまとめ本だが――は以下のリンクで購入可能である。

あさおねっ ~朝起きたらおねしょ○女だった件~ #1 いちにちめ~ふつかめ

あさおねっ ~朝起きたらおねしょ○女だった件~ #2 みっかめ~よっかめ

 pixivで300ブックマーク突破の人気作。気になったらぜひ買ってみてほしい。絶賛セール中かつセット割キャンペーン中なのでこの機会に、是非。
 では、またいつか。ごきげんよう。

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