赤ちゃんと僕 を読み返した感想。 不条理を受け入れろ。
買っちゃったー。なんか読み返したくなっちゃって全巻買っちゃったー。
感想としては「不条理を受け入れる」事が大事なんだと思った。
自分の思うとおりにいかない。その事実から目をそらしたら前に進めない。穴にはまってしまう事だ。
子供は親を選べない。母親が死んだ。赤ちゃんの弟が言う事を聞かない。家が貧乏だ。親が離婚した。相手が自分を好きじゃない。自分ではどうにもできないことを受け入れることが大事だ。
それを示したのがゴンちゃんだ。
彼が好きになった槍溝さんは拓也が好きだった。その事実を受け入れた彼はそれを踏まえても拓也との関係は変わらなかった。彼は言う、
「本当の気持ちなんてな、当人しかわからねーんだからこっちはそれを分かるために少しでも相手の気持ちに近づいて考えてみることしかできねーんだよ」
「見て見ぬふりじゃなくて、いつも通りの生活してるだけだって」
横溝さんが自分ではなく拓也が好きだった。でもそれとこれとは関係なく拓也とは友達だ。その区別ができるかできないかが問題なのだ。
げんに赤僕では悲しい話が多いように思える。それはゴンのように不条理を受け入れられない人たちの物語が多いからだと思う。
もう一つ思ったのは長期連載になると成長しずらいのでは?という事だ。例えばこれから実が成長して拓也と口喧嘩できるようにはできないのではないか。よつばとでよつばが今の年齢のまま物語が進むように。成長はすれど体格や言語野が発達することはできないのだ。
強引に成長させようとするならば、ワンピやナルトのように数年飛ばすしかない。最近の漫画で言えば私の少年がいい例だろう。もし私の少年でましゅの少年時代を長引かせたら中学生にできなかったかもしれない。早めに中学生にしたのは英断だと思う。
それにしても読んだのが10年以上ぶりかもしれないがほんと懐かしい気持ちだった。久しぶりに友達にあった気分だ。