俺の名はシステム
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風の旅人 2024/03/31 03:00
心より感謝申し上げます
~
草薙の元に届いた文には
そうしたためられていた。
――石川県、能登。
日本の地方。ここは近年大変な苦難があった。
そしてあがる支援と助けを求める声。
それに応える形で
「支援したぞ」
――草薙は能登を支援した。
そして――
「牡蠣だ!!」
支援の返礼品として牡蠣が送られてきた。
海の香りがする。
そうだ、送られてきたのは石川県の海産物。
能登の牡蠣である。
能登は海の地だ。
古来から海による交易で栄えた地であった。
特殊な交易船をもって西方経済の中心地と交易を繰り返し、隆盛を極める。
もたらされた富は豊かな神社仏閣を築くにいたる。
海の交易で栄えた地、漁場が能登の大きな支えとなっていた。
だが近年の苦難でこの地は漁業が苦難におちいっている。
能登の水産業者の危機。
~
能登は今大変な状況です。
能登の産業
能登の水産を助けてください!
~
――助ける。
日本を守るために戦う草薙である。
日本の地方を支援するのはある意味当然であった。
そこで草薙は能登の水産、漁業に関わる会社を支援したのであった。
そして能登からのお礼と共に届いた……
「うまそうだ!」
能登の牡蠣!!
採取海域は石川県の海。
さっそく食べる事にする。
どう食べるか……
【鍋で煮る」
「……鍋にするか」
草薙は牡蠣を鍋で煮る事にした。
石川県、能登を支えた海。その海でとれた牡蠣を古来からある「煮る」という調理方法で食す。
これが海の香りがするのだ。牡蠣は水で包まれていた。袋を開放すると、海の匂いがする。水をなめると
ほのかな塩味と潮の匂を感じる。
能登の牡蠣はいい牡蠣だ。
タンパク質、エネルギーが豊富。
カルシウム、鉄分、ビタミン、そしてミネラルもたくさん
【生で喰う】
◆
生で食ってみるか。
生で一つ食べてみる。
生牡蠣!!
本来はおすすめしない。
だが草薙は今、牡蠣を感じたかった。
――生で。
「……うむ」
海がひろがった。
生命の「生」の香り。
海、生。
豊潤な能登の「生」「牡蠣」「潮」
これらが豊潤と共によき食感を与えてくれる。
「……うまい!!」
【鍋で煮る】
◆
鍋で煮る。
ぐつぐつと。
鍋に牡蠣を流し込む。
包んでいた潮水もそのまま入れる。
より石川感を味わうのだ。
石川、能登。
海によって栄えた地の、海の香りが鍋からかおってきた
◆
「できたぞ!!」
牡蠣鍋だ!!
【そのまま食べる】
そのまま食べるか。
煮た牡蠣を食べる。
「たまらねぇぜ!!」
煮た牡蠣!
何もつけずに食べる!!
生牡蠣は「生」という感じが濃厚だった。
だがこれは煮た牡蠣を何もつけずに食べる。
バランスよき古式スタイル。
だが味はあった。牡蠣は海産物。ゆえに潮がその豊潤な牡蠣に
しみ込んでいる。
――潮は自然の調味料。
「うまい!!」
◆
「ポン酢をつけて食べるか」
次は煮た牡蠣をポン酢をつけて食べる。
「……うまい!!」
ポン酢と牡蠣は相性抜群。
うまみが口に広がる
◆
「醤油をつけて食べるか」
次は煮た牡蠣を醤油をつけて食べる」
「……うまい」
醤油との組み合わせも悪くない
◆
「つゆをつけて食べるか」
つゆをつける。鰹節由来。そばつゆにも使われるタイプのつゆだ。
これも……
「……うまい!!」
つゆもよい。
◆
「それもまた良し」
様々な食べ方をした!!
「――良かった」
――支援して良かった。
草薙は思った。
(まぁ、微々たるもんだがな)
ささやかな金額、ささやかな支援。
だが――
「――それもまた良し」
(頑張れよ、石川!)
(頑張れよ、能登!)
(頑張れよ、関わる多くの日本人!)
草薙悠弥は石川応援。
日本の地方を、能登の海産業を応援したのであった。
風の旅人 2024/03/11 22:10
「今日は……東北だ」
只の日本人、草薙悠弥。
今回も日本を応援する草薙悠弥である。
今日は東北、仙台の味噌
今回支援する業種は食品。
――味噌汁。
東北の味噌汁である。
仙台。日本の東北に位置する。
伝統ある味噌。
だが今回、草薙が支援した所はその味噌だけでなく、味噌汁の具となるものがあった。
今回草薙が支援した所は特殊な趣があった。日本地方全体を活性化させる。日本の味噌を世界に売る。
そんな所からもらったのは、日本各地から支援、あるいは世界に販路を開き産業を活性化させたいという地方の味噌蔵から味噌を仕入れ、商品化。地方の特色を取り入れた味噌汁を幅広く売るというものだ。
それによって疲弊した日本の地方産業を活性化させる。
そのための支援を募ったものだ。
(それもまた良し)
良き事である。そこに草薙は支援した。今回はそれを通して東北、地方を支援である。
そしてその支援の返礼品としてもらったのが味噌汁。
その中から
「美味そうだ!」
東北の味噌汁を選択。
地方の特色を仕入れた味噌商品。
それは遠く離れた地にも、届けられるよう様々な工夫がされている。
味噌は大豆を発酵して作られる。
納豆が兵糧として使われたように、発酵した大豆食品は栄養と保存性から遠地でも機能を発揮する優秀な兵糧である。
この味噌汁の商品は固形化した味噌の塊(フリーズドライ)。そしてその中には味噌だけでなく「味噌汁の具」も入っているのだ。湯をかけると固形物がとけ、具入りの味噌汁となる寸法である。そしてその具に
は日本各地の特色を有していた
「……うむ」
日本の地方を応援する草薙である。
機能性と伝統性、好みである
故に――
「助けるぞ!」
助けるのがこの草薙悠弥である。
お金を出し、支援した。そして……
「味噌汁を食すぞ!!」
味噌汁を飲む。
味噌は栄養がたっぷりだ。
そして今回の味噌は
(山菜がたくさんあるな)
湯で溶けた味噌固形(東北)からは様々な具がまろびでておた。
その中で特徴だったのは、山菜の多さ。
茸だ。
なめ茸、椎茸、エリンギ。
(なるほど)
東北は椎茸を栽培するのに適した地でもある。
元気いっぱいだ。
そういうわけで
「食うぞ!」
◆
草薙は東北味噌を食した
◆
「うまい」
味噌汁、うまい。
味噌汁はとっても味噌汁だった。
暖かい味噌汁、古来からの日本食はやはり体に合う。
そして
(山菜やないの)
キノコがいい。なめこヌメリが味噌汁の味に深みを与えてくれる。
シイタケは味噌がしみ、味噌うまみがあるシイタケになっており、これもうまい。味噌汁の王道具ともいえるエリンギにも東北味噌が絡み、これまたうまい。
そして――
◆
仙台の――味噌汁
東北の――味噌汁!
(日本応援だ!)
食い終わった後、草薙は!
「良し!!」
実に良し。
「――良かった」
――支援して良かった。
草薙は思った。
(まぁ、微々たるもんだがな)
ささやかな金額、ささやかな支援。
だが――
「――それもまた良し」
(頑張れよ、東北!)
(頑張れよ、関わる多くの日本人!)
草薙悠弥は日本を応援。
東北を、仙台の味噌を応援したのであった。