質問コーナーの「こぼれぶん」格ゲー上達論
エラソーなことはいえないんだけど
「格ゲーはどうやったら上達しますか?」
この上達ってのがどういう意味やゴールを設定しているか
わかんないけど、
オヤカタみたいに
「一番嫌いな言葉が努力で二番目がガンバるなんだぜ〜ッ」
って人は、とにかく楽しく遊ぶことだと思うんだな。
いい仲間をもって、そこで1年くらい遊んでみる。
そんだけ。
ここで注意して欲しいのは、いい仲間ってのが
いまいる交友関係のなかから出てくるとは思わないこと。
友達を格ゲーマーに育てて、ずっと対戦しようって人、
結構いるけどやめておいたほうがいい。
オヤカタは生涯の友人と(一方的に)思えるほどの
格ゲー仲間がいるけれど、
それは格ゲーが縁で繋がったに過ぎなくってさ。
元々いた友達を格ゲーマーにしたわけじゃない。
そういう打算は往々にして交友関係を破壊する。
仮に相手がめちゃんこ上手くなって、キミを100連敗させたとき、
それを受け入れて付き合っていけるかい?
オヤカタは平気だけど、フツーは無理だろう。
キミが嫌になって格ゲーをやめたところで、その交友関係は残る。
ずっと苦々しく思い続けることになるよね。
ハナっからやめといたほうが無難だ。
でも時折、昔からの友人関係、幼馴染で格ゲーマーな
連中もいるよね。それはね、全員が人格者か、
オヤカタみたいにいくら負けても平気な人格破綻者だよ。
フツーはそうならない。
だから、サクッとゲーセンに行って、
そこで交友関係を新たに作ったほうがいい。
ゲーセンで楽しそうに勝った負けたしている連中は
多かれ少なかれ人格破綻者同士だからね。
楽しい場所で、楽しくやってるうちに上手くなってるってのが
一番ラクだし、長続きするよ。
慌てて上手くなる必要はないし、物事には順序がある。
明日には世界一の連中とやり合いたいから
いますぐメチャメチャ上手くならなきゃ……みたいなのは、
明確に不健全な思考さ。
ゲームなんだから、ゲームそのものと上達の過程と、
一緒に遊んだ仲間との思い出を大切にしなきゃ。
おもしろくもなんともないでしょ。
だから、オヤカタは超初心者には「べき」論を吐かない。
自由に遊んでいればいいと思ってる。
そんなわけで、オヤカタが細かい知識やら対策を語りだしたら、
その段階を過ぎたと思ってもらえればと思う。
そろそろプレイスタイルを改善する時期にきたな、
初心者を脱する準備ができたんだなってね。
リバースにきている人ならわかるだろう。
オヤカタは教えはじめるのが遅いんだ。
初心者に詰め込み教育をしたがる人が多いんだけどね、
そんなの、そもそもゲームの楽しさが減るから逆効果だよ。
ゲームの楽しさを味わって、物足りなくなってきたら、
ちょっと勝ってみたいな。だとか、
もっといろいろあるはずだから知りたいな。
ってなったならば、オヤカタに聞いてもらえればいい。
何でもかんでも粗を指摘したり、
頼んでもないのに延々知識を披露してくる輩の話は右から左でOKよ。
上達するのにはタイミングってもんがあるからさ。
必要になったときじゃないと、人間身につかない。
理解できる状態になってないと、わかりっこない。
先回りして詰め込んでくるヤツはむしろ敵だし、
前もってあれもこれも知っておかなきゃって思うのも
ゲームを楽しむうえでの敵だ。危険な思想だよ。
楽しいと感じる部分や、技術・知識的に
基礎ができてない状態で、ごく一部だけ知識を詰め込んで、
ペンシルビルをおっ建てようとする人が多くないかい?
焦ってもロクなことにはなんねえぜ。
とはいえ、だ。
ゲーセンにそんな親やお師匠様みたいな人間ばかりとは限らないし、
日本語が通じてないんじゃないかってヤローがいたりしてさ。
一日中壁にもたれて初心者を狩ろうと待ってるようなのもいる。
なんなんだろうね、あいつら。格ゲーの敵だよな。
そんな場合どうすればいいか。
とにかく人を集めて、比較的害の少なそうなメンツを選抜して、
一緒に遊ぶグループを結成。その活動を広げて定着させて、
少しずつ人を増やしながら、交友関係と一緒にゲームの腕前や
知識も広げていくのがいいんじゃないかな。
そうこうしていれば2〜3年あっという間で、
気がつけば相当上達しているはずさ。
ただし、グループを結成して身内だけでやってると致命的だね。
袋小路のなかで成長のない時間を過ごすことにもなりかねない。
外に向かって開かれた同好の士じゃないとね。
ともかく、だ。
「家で必死に練習!」
「100時間もやったからきっとゲーセンでも勝てる!」
みたいな幻想を抱えて自信たっぷりにゲーセンに行くとさ、
対外試合の経験不足でボキボキにプライド折られるからね。
下手に準備せず、「ズブの素人なのでよろしくお願いします!」
って入っていったほうが健康的に楽しめると思うよ。
「負けるのが恥ずかしいから練習する」
みたいな小賢しいプライドこそ恥ずかしいくらいだな。
そんな人はどうせ長続きしないからさ。
いまのうちに使えないプライドは燃えないゴミの日にでも出して、
友達探しに出かけたほうがいいと思うね。
負けるのが恥ずかしいので練習するってのは、
真摯にゲームの方向を見てないよね。
見ているのは自分のことばかりでさ。
そんなんじゃゲームを楽しいと思えないし、
交友関係だって上手くいかないだろう。
結果として、対戦環境がないから上達もしないというね。
妙なプライドを持つ前に、自分のキャラクターを変えちまった
ほうがあらゆる面で得になると思うんだ。
時間も労力も、交友関係もゲームの腕もね。