俺は出向かねえぞ!街が来い!!

生粋の出不精

オヤカタはよほどの用事がなければ出歩かない。
まあ、出歩けないんだ。

いまちょっといろんなところへ仕事で出かける算段を
立てているところなんだけど、
その間に30分おきくらいに寄れそうなトイレの位置を確認している。

ケツからな、まあ、そういうことだ。
出血したりしないとも限らないから。

だから旅行ということが基本的にできないし、
全身の痛みや昏倒のリスクがあるから万全をきさなければ
いけないから出かけらんないんだよね。
もっとも、先の出血があるから大浴場みたいな共同で使うところも
避けるべきだろうと思ってる。

血ってのはよくないからさ。
目に見えて出てなくっても、なにかよからぬことで
周囲に迷惑をかけかねない。


とまあ、ここまでお涙頂戴な話題をしたけれども、
あんまり心配しないで欲しい。
というのも、オヤカタは近場で用事が済むのが大好きだ。

秋葉原に住んでいたときなんか、本当にどこにも行きたくなかった。
秋葉原で事が済むから?

違うね。
そんなレベルの出不精じゃない。
引きこもりといってもいいし、引きこもっていたいくらいの
「対人面倒臭がり屋」だ。

メールの返信も面倒で仕方ない。
怒られるからちゃんと返すけどね……。


学生時代から社会人の間も、移動ルートは基本同じ。
書泉ブックセンターっていう秋葉原の本屋に朝夕通う。
ヨドバシを経由するか、秋葉原の裏通り(トラタワ)を経由すれば十分。
わずか30m先の本通りを歩くことはほぼしない。


そんな生活だったわけだ。
トラタワ方面を歩くのはダイビルやUDXビルができて激減したけどな。
基本、引きこもりなんだよ。


そんな人間だけど、人が楽しんでいるのを見るのは好きだ。
自分でゲームをするよりも、ゲームをしている人を見ることが好きでさ。

昔から自費で筐体貸し切って、大会とか対戦会をやってたんだ。
大久保アルファっていうゲーセンが一番多かったかなぁ。
安いし、みんなが集まりやすいから、秋葉原から出て行ってまでやってた。
学生のころからね。


そういう「誰かが遊んでいる輪のなかにいる」ことが好きなんだけどさ、
これってゲーセンとかでもないとできないんだよね。

輪とか和ってのは、待ってたってできないんだ。
なくなることはあるけどさ。

それで、自分でつくった。

でもなぁ、ゲーセンだけじゃ全然足りない。
これだけじゃダメなんだ。
もっといろんなものがないといけない。


真の街おこしってのは、結局のところは輪なんだな。

目ん玉キラキラさせた連中の、学校や良識的なオトナが
大喜びして表彰するような街おこしだけじゃダメさ。
そんなの、どこでも思いつくし、すぐにマネできるから。

そう簡単にできないからこそおもしろいし、
やる価値があると思う。


知的な街づくりをするぞ!
なんていってさ、ブックカフェみたいなのを行政が出したりするけども、
それ、本気か?

課題図書みたいなモンばかり置いてあるブックカフェなんて、
本当にごく一部の人間のためだけにあるようなもんだぜ。
いや、ごく一部の需要すら満たせないかもな。
全員に開けたものにするために、誰1人満足できないものになる。
な〜んか聞いたことあるよな。大企業病とか、組織のはなしでさ。


むしろ、有害図書指定食らったもので法に触れてないものだけ
集めた有害カフェ(当然オトナしか入れない)とかつくったほうが、
オモシレーかもしんねえ。

マネできないぞ、こいつは。
絶対怒られるからな。


そんな「ちょっと無理かな」ってモノをたくさんつくったほうが、
いろんな人が満足する。いろんな人が受け入れられる空気ができれば、


昔は輪ってものを家が担ってたんだよな。それ以前は地域が担ってた。
ここ20年くらいで急速に「あなたが大切なものはなんですか?」って
質問をすると、「家族」って答える人が増えたらしいんだけどさ。

これって専門家によると、日本人が家族愛に目覚めたわけじゃなくって、
家族というもの以外に頼るものがなくなったのに、
単身者が増えたからそう思うようになったらしいんだよね。


つまり、昔は地域があって、そこに頼る人や集まる場所があったんだ。
集会所とかあったもんな。

で、次に家族があった。

もっというならば、わざわざ口に出さなくったって、

あって当然だったんだ。

日本人が家族が大切だっていいはじめたのは危険な傾向なんだと思う。
それだけ人が繋がってない証拠だからなぁ。


ゲーセンに行けば、通常社会ではなかなか繋がれない
「はみ出し者」でも繋がれるわけだ。
そういう場所って、存外バカにできないと思う。

人間って単純で、ちょっとした息抜きができればがんばれるんだよな。

週に数時間遊ぶだけなんだから、そんなのなくなったって我慢できるだろ?!

とはいかないんだ。
その数時間こそが俺たちの心を支えてるんだからさ。


長々と書いたけれど、いいたいことは単純だ。

ゲーセンを建てたから、ゲーセンには興味がないはみ出し者どもの、
心の支えをやりたいヤツは阿南にきやがれ!ってことだ。

街が来い! ってのはそういうことだ。

おでん屋とかいいよな。
飲み屋や飲食店は袋叩きにあってるけどさ、
時代的なものはさて置いて、多くの人の心を支えると思うぜ。


秋葉原だって戦後のバラックからあんな街になってんだ。
このクソ田舎だって小商いを積み上げて、
10、20年後に街にならねえって確証はない。


ま、現実問題厳しいだろうけどさ、
ロマンを求めていこうじゃないの。

そういうのが「心の支え」なんだからさ。

意識が高いとかそういうんじゃないぜ。
週に1〜2度のゲーセンで支えられる程度の心だ。
おでん屋でも本屋でも構わねえ。
それっぽっちで支えられるような心なんだよ。

なにもカッコいいことはない。意識なんて高くないさ。
すごく泥臭いことなんだけど、誰かがやらないとますますつまんなくなる。


オヤカタは2号店、3号店を諦めないからさ、
みんなもオモシレーことをしにここにきて(定住して)もらいたいね。
遠いって人は、そういう意気だけは忘れないでいて欲しい。


あとはまあ、リバース効果で人が増えたら、
市とか県からなんか専用の仕事をもらって、
1日でもはやく借金返して2号店を出したいってのが本音。

台無しだから最後は読まなかったことにしておいてくれ!!(笑)

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