東横とこの悪魔創作紹介その2
悪魔ちゃん紹介その1では、概要ばかりで紹介できていなかったので、ここではソロモン悪魔序列3~10を紹介します。
けっこう重要で説明の長くなる悪魔がそろっています。
ヴァサゴ
序列3位 大公 特徴のない善の悪魔
概要
ヴァサゴは、ソロモン72柱において序列3位の悪魔である。
26の軍団を持つとされている。
容姿
「アガレスと同じ姿をしている・同質である」と明記されていることから、似たような姿で描かれることが多い。それ以外の姿についての詳しい記述はない。
少なくとも能力はアガレスと全く違うため、これは外見や支配領域のことである可能性もある。また、アガレスの別の側面が別の悪魔として独り歩きしてこの悪魔となった可能性もある。
能力・解説
性格は温厚。善の性質がある悪魔である。
過去と未来について語り、なくしたものや隠された物を発見する。
また、偶然が重なって召喚者のなくしものだけでなく知識や情報を発見することもできる。悪魔なのに温厚な性格のため、召喚者にとっては扱いやすい悪魔だとされている。
『悪魔の偽王国』にない悪魔4体のうちの1体である(他はセーレ・ダンダリオン・アンドロマリウス)。
デザイン
元ネタで善の性質があるので白ピンクを基調とし、アガレスと同質ともあるから茶色も
持たせた色合いとしている。
アガレスで持たせることのできなかったワニ・カラスを被り物にあしらい、服装は女賢者のイメージで作成している。
ガミジン
序列4位 侯爵 死者とコネクトする魔術師
概要
ガミジンは、ソロモン72柱において序列4位の悪魔である。
30の地獄の軍団を持つとされている。
容姿
小型の馬かロバの姿で現れるが、人間の姿にもなれる。サミギナという全く違う別称もある。
能力・解説
しわがれた声で古今東西の教養学を教える。
様々なジャンルの知識を得たいときに向いている悪魔であり、召喚すると広く深い知識を
得られる。特に詳しいのは死後の世界についてである。罪に染まったまま死んだ者や溺死した人間について語り、生き返すこともできるとされる。特に海で死んだ人を呼ぶことを
得意とする。
用途として「こっくりさんの前に召喚しておき、儀式の精度を高める」「ガミジンの召喚に使った護符を枕に敷いて寝ると夢の中で故人に会える」とある。ヨーロッパにもこっくりさん似た「ヴィジャ盤」というものがあるため、日本でなくても役に立つ。そして夢の中で死者と再会できる能力も持つ。
いったん呼び出されたら仕事をするまでしっかりと召喚者のもとに居続けるという責任感ある性格をしている。
デザイン
緑を基調とした軽装の魔女っ娘の姿でデザインされている。馬の耳はそのままで、
スカートの内部からひらひらしている布で馬のしっぽを再現している。
マルバス
序列5位 総裁 近代技術を知る獅子悪魔
概要
マルバスは、ソロモン72柱において序列5位の悪魔である。
36の軍団を持つとされている。
容姿
黒いたてがみ血だらけの顔の大きな獅子の姿をしているが、命じられれば人間の姿にもなれる。人間の時は金の肌に黒髪の外見をしている。
能力・解説
隠されたものや秘められたことについて真実を語るが、特徴的なのは病気を与えることも治すこともできるところである。さらに機械技術に通じており、それについて大いなる知恵と知識を持っている。
他には敵の急所や秘めたる秘密を探ることが可能である。しかし機嫌を損ねると召喚者を動物に変える危険なところもある。
召喚されたら「汝の望みを述べよ」という決まり文句を必ず召喚者にいうとされている。
デザイン
元ネタの通り金の肌を持っており、それを強調するようにダークな青色のワンピースを
身に着けている。
機械に詳しいことを強調して工具を持ったりネジを頭に刺したりしている。
ヴァレフォル
序列6位 公爵 盗賊に愛されるロバ型悪魔
概要
ヴァレフォルは、ソロモン72柱において序列6位の悪魔である。
10の軍団を持つとされている。
容姿
唸り声をあげるロバの頭をした獅子の姿をしている。
ライオンの頭とガチョウの足と兎の尻尾を持った姿という説もある。
命じられると白い鞭を持った黒い肌の男性の姿にもなる。
能力・解説
盗みの達人とされており、盗賊と強く結びつけられる悪魔である。
「盗賊と関連性の強い悪魔」「絞首台に送るまで盗賊どもと親しく交わる」と紹介されている。この記述については、召喚者が死ぬまで仕えてくれると解釈でき、召喚者の良い使い魔になることが強調されている。
雑事もこなしてくれるという召喚者にとって都合のいい能力・性格をしているが、デメリットとして召喚者に対して盗みを働くよう唆すこともある(盗みの才気・勇気を与えるともとれる)。
魔法の薬の作り方も教えてくれるようである。それに関連してか、ヴァレフォルを他人に送り付けて病気にしたり、逆に恩恵を与える使い方も紹介されている。ただし便利すぎて召喚者自身の成長を阻害するというリスクも警告されている。
召喚者は召喚リソース(紋章など)を盗まれないように。
デザイン
盗賊でロバの悪魔なのでそのままデザインされている。迷彩色として緑色系にした。
アモン
序列7位 侯爵 任侠溢れる地獄の人気者
概要
アモンは、ソロモン72柱において序列7位の悪魔である。
40の軍団を持つとされている。「四方の悪魔」の中の「北の魔王」と称される文献もある。7大悪魔の憤怒に位置づけられることもある。
容姿
狼をベースに蛇の尻尾を持つことが知られているが、フクロウの頭と犬の牙を持つ
男性の姿ともいわれる。どの説にも頭部が大きいという共通点があり、それによって相手に威圧感を与えるとされている。
口から炎をはくことから「炎の侯爵」といわれることもある。名前の由来は「不可解な者」「隠されたる者」という意味があり、知名度の割に謎の多い悪魔でもある。
フクロウの頭という要素から、エジプトの神の一柱が悪魔にされたという説もある。
アマイモンと同一であるという説がある。
能力・解説
地獄において権勢を誇る偉大にして最強の侯爵。ソロモン72柱の中では最強レベルの肉体と意志を持つと言われている。彼と正面から戦えるのはルシファー・ベルゼブブなどごく一部しかいないとされるなど、その強さが際立つ悪魔である。知識においては愛の知識を教えるという点が優れている。
主な能力としては、恋人や友人間の争いを仲裁するという能力を持つ。このため友人と気まずくなったらアモンを呼び出すとよいとされている。よき仲裁者として、敵対心や自分のことを嫌う相手の気持ちを鎮めて良好な関係に持ち込める。
一方で敵対心をあおることも可能であり、縁を切りたいときにも役に立つ。人情の機敏に詳しい悪魔だ。この文章の前には気が向けばという一言が加えられているため、悪魔らしく必ずという訳にはいかないようである。
アモンは悪魔には珍しく侠気(弱いものを助けようとする、いわゆる男気)を持っている。地獄で争い事もめごとが起こったらアモンの出番といわれるほどである。弱い者が嫌いと悪魔らしいことを言いながら最終的には助けるという、とらえようによってはツンデレ悪魔である。
この義理堅い性質によって、ルシファーの神への反乱に際しては真っ先に軍団を編成して彼を助けに向かったと言われている。ルシファーが負けた時、彼とともに自ら堕天したが、アモンは彼を恨むことなく今でも慕っていると言われる。
その威圧的な外見に似合わず詩(うた)も得意。かつての主ソロモン王にも認められたと言われ、この時の詩は「旧約聖書」の「詩編」に収録されていると伝えられる。
その威圧的な外見もあり、アモンが姿を現すだけで場のトラブルが改善・終息に
向かうともいわれており、その貫禄や存在感は地獄でも一目置かれている。
ルシファーの盟友だとされているが地獄における地位はそんなに高くない。
しかし上記の侠気(男気)溢れる性質からアモンを慕う悪魔は数多く、地位の高い多くの
大悪魔も彼を認めている。
多くの悪魔に慕われる地獄界きっての人気者、それがアモンという悪魔である。
デザイン
デザインは狼をモチーフとした尻尾と耳、元ネタ通りの蛇のしっぽをしている。
衣装は赤・赤茶色という炎と火山をイメージした色ともふもふふわふわな
白いスカートで火山のふもとの白を表している。
バルバトス
序列8位 公爵 動物と話すスナイパー悪魔
概要
バルバトスは、ソロモン72柱において序列8位の悪魔である。
4人の高貴な悪魔とその部下の騎兵隊と30の軍団を持つとされている。
容姿
猟銃を持ったひげ面の男性の姿。狩人の姿で森に現れるとされている。
能力・解説
太陽がいて座にある時に現れ、4人の高貴な悪魔に続いて大軍を伴って登場する。
この大軍を伴って現れることについては、ヨーロッパの貴族や騎士が趣味の狩りをする時の一般的な風景であった。つまりこのことはバルバトスの狩人の面を強調していると言える。
野山を駆け抜ける森の狩人にふさわしく、その領域にすむ鳥のさえずりや犬の吠え声、牡牛の唸り、その他のあらゆる動物の声を理解する能力を召喚者に授ける。ペットのいうことを完ぺきに知りたいときに力を発揮する悪魔だとされている。
過去や未来の出来事に隠された財宝のありかを教えてくれ、その財宝にかかった封印系の魔法を打ち破ることもできる。仲間同士の諍いや権力者たちの争いを調停する能力も持つ。
デザイン
元ネタでは緑が強調されているが、このキャラは帽子と重火器に緑が使用されている。
狩人の悪魔にはほかにレライエがいるため、この悪魔は狩人というよりは銃や重火器に
重きを置いた設定である。レライエには銃の要素はないがこの悪魔にはあるためである。
パイモン
序列9位 王 西を司る大声マイペース悪魔
概要
パイモンは、ソロモン72柱において序列9位の悪魔である。「四方の悪魔」といわれ地獄の西を担当している。つまり世界の4分の1の支配権を与えられるほどの屈指の実力者である。200の軍団を持つとされる。
その軍団とは別に「ラバルとアバリム」という固有名を持つ手下の王族悪魔と堕天使軍団25部隊を別で持つ、他のソロモン悪魔とはケタが違っている大部隊を率いている。
容姿
外見はヒトコブラクダに乗った、宝石のちりばめられた冠をかぶる女顔の王の姿で現れる。名前の由来は鈴の音を意味する「POMN」である。これは日本語訳すると「ちりんちりん」である。
天に居た頃の地位も極めて高く、ルシファーに次ぐ地位であったとされる。ルシファーに最も忠実な存在としても知られている。
能力・解説
まず、召喚する時は北西を向いていなければならないとされている。召喚される時はまず、トランペットやシンバルなどあらゆる楽器を持った、人の姿をした精霊の音楽隊による演奏が高らかに鳴り、上記の固有名詞を持つ手下と25の部隊が並び、その中からヒトコブラクダに乗ったパイモン自身が微笑みながら現れる。この音楽部隊は、召喚時以外は召喚者の望まない限り現れ続けることはない。そしてこの音楽部隊は上記の200の軍団とは別であるとされる。これだけの大部隊を持ちながら、気まぐれでたまに単独で出現すると言われる。
パイモンの声はデカいうえ一方的にしゃべるため、まずは彼を屈服させて従うように指示しなければまともに話すことすら困難である。彼を屈服させるには驚かすか何らかの魔力で説得するか、下記するようにルシファーのお墨付きを得る必要がある。
その能力は主に四大元素の炎の精霊と強く結びつけられている。他には地とはどういうモノか、水中には何があるか、風はどこからやってくるのか、精神とは何でありどこに存在するか、その他あらゆる現象について答えをくれる。このように四大元素と結び付けられているからか、他の要素である風・土・水といった自然現象の驚異を起こす能力も持つとされる。
知識についても芸術・科学・秘術まであらゆる知識・技術を与える。しかもパイモンの授けた知識は一生努力しなくてもよくなるとまで言われる。溢れる富や威厳を授けてくれることによる存在感の増大や相手を従える力、有能な使い魔まで与えてくれるといった、
かなりの多機能ぶりを見せてくれる。知識を授ける悪魔は数多くいるが、パイモンほど幅広い悪魔は珍しい部類に入るほど多彩な能力を持っている。
多機能かつ良質な悪魔であるが、パイモンを従えるのは容易ではない。彼は基本ルシファーのいうことしか聞かないため、召喚命令の際にはルシファーのお墨付きが必要であるからだ。このために扱いが大変難しい悪魔として知られる。
デザイン
デザインは、ひん曲がったオレンジの角に赤いコウモリの羽に青系の王冠に真っ赤な
ドレスといった女王悪魔という言葉がふさわしい派手で威厳のある外見にしている。
髪型はドリルではなく丸いボンボンが連なったような形。これはラクダのコブを無理やり
イメージしている。
炎の要素が強い大悪魔だとされているため、赤を基調としているのである。
ブエル
序列10位 総裁 悪魔界の聖なる医者
概要
ブエルは、ソロモン72柱において序列10位の悪魔である。
50の軍団を持つとされている。
容姿
ライオンの顔とそこから生える5本の山羊の足の姿という、一度見たら忘れられそうにない強烈な姿をしているとされるのが一般的である。元ネタの『地獄の辞典』のイラストではこの説が採用されている。
原典では星のような姿や*の印のようだとされており、この強烈な姿のために知名度が上がったと言ってもいいくらいである。この5本の足を使って、車輪のように転がって移動すると言われている。
異説に半人半馬ケンタウロスの姿をしているともいわれている。
能力・解説
太陽がいて座にあるときにしか召喚ができないと言われている。知識としては自然哲学・道徳・倫理の方向の知識を召喚者に授けてくれる。
特徴的な能力としては、植物学や薬草学に詳しくこの世のあらゆる薬草の効能を熟知している点である。そして人間のあらゆる怪我や病を治す力を持っている。肉体的なモノだけでなく心の病・精神的な病も治せるとされる。特に精神的な病を治すことについては、心を軽くして問題点の解決の糸口となることともいわれている。
だがブエルの治療を受けたものは一生星に祈りをささげ、苦しんでいる者を助けるという義務を負う。正義の味方が召喚者ならデメリットにはならないが…。
外見はアレだが病の時には真っ先に召喚したい悪魔であろう。
デザイン
デザインは、医術の悪魔として女の子で医者の姿にしている。史実通り背中から5本の馬の脚が生えている。