【開発ツール】かんたんエフェクト作成ツール『Effectぱれっと』【ご紹介】
2025/1/7、あとらそふとは新作の海洋交易ゲーム『イル・ドー』を公開しました。
開発は大まかにわけてシステムのアトラ、グラフィックのワレヨンの二人体制で行いましたが、二人だけの力でつくったわけではありません。
背景には、購入した素材集を利用させていただきました。
また、音楽は一曲毎に作品に合うものを購入しています。
少人数開発おいて、自分たちだけでは限界のある部分は、素材(アセット)を利用させていただくことによってカバーするのが基本となります。
今回ご紹介するテクスチャツールであるEffectぱれっともその一つです。
Effectぱれっとについて
Effectぱれっとは、
エフェクト作成専門企業が開発した、かんたんエフェクト作成ツールです。
下記URLから、株式会社ブラッシュアップ様よるEffectぱれっとの紹介ページがご覧いただけます。
Effectぱれっと - かんたんエフェクト作成ツール
何ができるの?
ひとことで言うと、
エフェクトを作成する際に使用するテクスチャをつくるツールです。
イル・ドーを制作したゲームエンジンのUnrealEngineでは、Niagaraという エフェクトを作成するためのツールが搭載されています。
本作では、大部分のエフェクトをこのNiagaraを使用して作成しました。
しかし、Niagaraは高機能ですが使い方が難しく、0から始めようとするとなかなか思った通りのものができませんでした。
そんな時に大きな支えとなったのが、このEffectぱれっとでした。
活用箇所
爆発
爆発のエフェクトには、右の水面のようなテクスチャを使用しました。
爆炎が中央から外側に向かって広がって消滅する動きに、この水面のテクスチャを合わせることで炎のように若干揺らめきながら消えていくようになっています。
雨
雨は一本のライン画像で表現しています。
『一本線なら画像ソフトでも簡単に描ける』
と思うところですが、制作は常に時間との勝負。
ワンタッチで出力できるならそれに越したことはありません。
また、パラメータの調整で長さやニュアンスを変えることもできるので、合わせてみて、ちょっと違うと思ったらパラメータをいじって調整してあげればいいのです。
ピンチ演出
食糧がない、船がボロボロ、ピンチの状態を遊んでいる人に知らせるには、ピンチ演出は欠かせません。
雲
このように、一枚の画像テクスチャとしても使えます。
最初は風向きを風の筋で表現するのに憧れて、取り入れようと考えていました。
しかし、本作のような鳥瞰図の場合、風の筋を表示してしまうとさりげなさが無くなってしまったため、雲で表現することにしました。
風向きを雲の流れで表現することで、より立体感が増しました。
紙の質感
こちらは、エフェクトではなくUIに使用した例です。
当初はシンプルな見た目のUIにしようと考えていたのですが、キャラクターの絵や、背景の雰囲気に合わせて少し質感を足した方がいいと判断しました。
そこで活躍したのが、このテクスチャです。
紙のような質感を足すだけなら、画像をスキャンして活用する方法もあるのですが、Effectぱれっとでは、シームレスにつながる画像を出力することができるので非常に便利でした。
画像を繋げて表示しても、境目がわかりにくいため、上下左右に引き延ばして表示しても違和感がないものとなっています。
範囲サークル
範囲サークルに使用している円の画像も、Effectぱれっとを使用して作成しました。
最初はただ塗りつぶした丸の画像を使用していたですが、洋上が丸だらけになってしまい、多数の船が重なった時に非常に見づらくなってしまいました。
なにかいいものがないかと、Effectぱれっとで探してみたところ、この素晴らしい円の画像を発見しました。
もちろん、エッジの太さや中央に向かってのぼかし具合や範囲などをスライダーで調整できるため、バリエーションの違いをつくりやすく、自分で描くよりもかなりの時間節約になりました。
こんな人におすすめ
個人的に感じたEffectぱれっとの導入におすすめな人はこんな人です。
・NiagaraなどのVFXツールを勉強中
・VFXとかよくわかってないけど、勉強するきっかけが欲しい
Effectぱれっとは、使いこなせればとても便利なツールなのですが、同時にエフェクト作成知識がないと難しい部分もあります。
特に、かつての私のようにエフェクトといえば、『パラパラ漫画のように画像をコマ送りで表示させるもの』と思っていると、このツールの使いどころに苦しむと思います。
Effectぱれっとは、Niagaraなどのエフェクト(VFX、視覚効果)作成ツールとセットで使うことで真価を発揮します。
(もちろん、先ほど紹介した紙の質感などテクスチャ画像単体で活用する方法もあります。)
『せっかく導入したんだから使いこなして見せよう!』
という意欲があれば、VFXとかよくわからないという私のような初心者や、勉強中という方にもおすすめできるツールです。
プロの現場で使われているツールだから、と構えてしまうのはもったいないです。
ぜひ、挑戦してみましょう!
導入方法
導入は、Boothの公式ストアから行えます。
※無料体験版もあります
Effectぱれっと - しずくのTextureメーカー《ベーシック版》
Effectぱれっと - しずくのTextureメーカー《プロフェッショナル版》