高俅について少々
前回少し触れた高俅について少々
高俅については何冠環氏の『北宋武将研究』に収録されている「《水滸伝》第一反派高俅事績新考」に詳しいのですが、その中で気になったのは
高俅は劉仲武の部下として対西夏戦で戦果を挙げたこと
遼への副使となり、西夏を裏で援護する遼の態度を責め、「西夏国境の宋側の拠点を割譲するように」と遼が求めたのに対し、拒絶して交渉決裂となったこと
です。
高俅の死後、一族の多くが金軍に連行されましたが、子のうち高堯明と高堯咨が難を逃れて南宋に仕官し地方官を歴任しました。
また高俅の弟の高伸の子孫は、一部が南方に逃れ、寧宗の時代に貧困して、高俅が徽宗から賜った書帖を、岳飛の孫の岳柯に売っていることがわかっています。