docomoのホームルーター実際に買ってみた

「周辺機器のご相談でご予約の雨宮しずれ様ですか?」
「はい。そうです」
「こちらにおかけください。本日はどのような周辺機器をお探しで?」
「ホームルーターって奴を買いたいんです」
「フフッ、それは周辺機器じゃないっすねw」
「予約時の画面ではスマホ本体か周辺機器くらいしか該当しそうなものがなくって……」
「察し……(あっ)、それはすみませんでした。それにしてもなぜわざわざホームルーターをお求めで? 光回線を引けばいいのでは?」
「それができたらわざわざこんなもの買いに来ないんですよぉ(バンバン)。そもそも光回線引けない人のための商品として売り出したんじゃないんですか御社ああああ」
「光回線を引けない、とは」
「引っ越し先のマンションにVDSLしかなく、回線難民になりました」
「あっ……(察し)。VDSLって建物までは光回線でもそこから各部屋までの配線がメタルだからそこがボトルネックになって全く無意味な奴ですよね」
「まるで火星と交信しているかのような有様です」
「マンションに光回線を導入すればいいのでは?」
「それができたらわざわざこんなもの買いに来ないんですよぉ(バンバン)」
「できない理由は」
「政治的事情です。わざわざ業者呼んで色々調べさせましたが無駄でした。結局は住民の民意が壁なんです」
「引っ越したほうがいいですね」
「それな」
「そこで我が社のホームルーターなわけですよ」
「だからそれを買いに来たって言ってるじゃないですか」
「では早速……本体価格うん万円ですが分割払いでうん千円です。月々のご使用量からお値引きさせていただきますので実質0円! いかがです?」
「その実質0円って奴、総務省からしょっぴかr(ry」
「スマホじゃないからセーフです」
「あっ……(察し)。じゃあ分割で」
「かしこまりました。ところでお客様、引っ越し先のマンションは分譲ですか?」
「そうですが何か?」
「今ここで分割払いにしてしまうと、ローンの審査に影響が……」
「そういうことは早く言ってくださいよ。今日現金持ってきてないですよ」
「ご安心くださいお客様。そこでdocomo払いの出番です」
「カードで」
「かしこまりました。それでは会計処理を済ませてまいりますので、そのあいだ説明動画をご覧ください」
「はえー20分もあるんですか」
「8倍速までいけますよ」
「まさかのスピードラーニング」
「動画でも説明されますが、引っ越し前に電源入れるとあとで住所変更の手続きが必要になりますのでご注意ください」
「そんなの黙ってりゃバレないのでは」
「位置情報で見られてます<●><●>」
「なぜですか」
「ホームルーターはあくまで自宅用光回線の代わりとしての商品です。コンセントさえあればカフェでも新幹線でも使えちゃうんで、ポケットWi-Fi代わりにされたらこちとら商売あがったりなんですよ(※ホームルーターは通信容量無制限)」
「なるほどです。光回線の代わりって言いますけど、速度はどのくらいなんです?」
「スマホと同じくらいですね」
「テザリングでいいのでは?」
「今ahamoとかあるんでよほど容量使わない限りはそうですね」
「御社ホームルーター売る気あるんですか?」
「ご予約時に商品の選択肢にホームルーターがないわけですよ」
「あっ……(察し)」
「ちなみにホームルーター1台に対してデバイス2~3個繋げるのが限界なのでご注意ください」
「なるほど4人家族以上はキャパオーバーと」
「世間は少子化がトレンドですので」
「なるほどです」

※この物語はフィクションです。実在の人物・団体とは一切関係ありません。

この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

記事のタグから探す

月別アーカイブ

記事を検索