『ゾンビット ラストスタンド』開発を振り返る④
『ゾンビット ラストスタンド』開発を振り返る④ ― 次のゲーム制作にも使える「共通基盤」が見えてきた
こんにちは、ピコっとGAMESです。
前回は、『ゾンビット ラストスタンド』で細かな仕様書を作りながら開発を進めたことについて紹介しました。
今回は少し技術寄りのお話です。
『ゾンビット ラストスタンド』を制作している中で感じたのが、
「ゲームが変わっても、毎回必要になる仕組みはかなり多い」
ということでした。
ゲームごとに全部作り直す必要はない
ゲームを一本作るためには、そのゲーム固有のシステム以外にもさまざまな機能が必要になります。
例えば、
タイトル画面
セーブ・ロード
音量設定
ポーズ
シーンの切り替え
フェード演出
クレジット
ゲーム終了時の処理
などです。
これらは『ゾンビット ラストスタンド』だけに必要なものではありません。
ジャンルがまったく違うゲームでも、同じような機能が必要になります。
そこで開発後半から、
「次の作品でも使うものは、最初から共通の仕組みとして考えた方がいいのでは?」
と思うようになりました。
特に大きかったセーブ機能
『ゾンビット ラストスタンド』では、ゲームの進行状況を保存して「つづきから」再開できるようにしています。
実際に作ってみると、単純にデータを保存するだけではありませんでした。
「どのタイミングで保存するのか」
「ゲームオーバーになったらどうするのか」
「クリアした後はどうするのか」
「はじめから遊ぶ場合、以前のデータをどう扱うのか」
など、考えなければならないことがいくつもあります。
一度経験したことで、次の作品では最初の設計段階からセーブについて考えられるようになりました。
「後から必要になる機能」も分かってきた
制作を始めたころには重要だと思っていなかったのに、完成が近づくと必要になった機能もありました。
設定画面やクレジット、タイトルへの復帰、各種演出などです。
ゲーム本編を作っている間は、どうしても敵や武器などの「遊ぶ部分」に目が向きます。
しかし、実際に一本の製品として完成させるには、その周囲にある機能も必要です。
『ゾンビット ラストスタンド』では、そうした部分も一つずつ実装していきました。
3作目では最初から用意する
そして、この経験は現在制作している3作目にも引き継いでいます。
2作目で、
「これは最初からあった方がいい」
「毎作品使うことになりそう」
と感じた仕組みを整理し、ゲーム制作の共通基盤としてまとめることにしました。
これまでのように必要になってから追加するのではなく、開発初期から利用できる状態を目指しています。
完成したゲームだけが成果ではなかった
『ゾンビット ラストスタンド』を作ったことで完成したのは、ゲーム一本だけではありませんでした。
仕様書の作り方、開発の進め方、テストの方法、そして共通して使えるシステム。
こうした次のゲームを作るための土台も残すことができました。
1作目の『百鬼』でゲームを完成させる経験を得て、2作目の『ゾンビット ラストスタンド』では、さらにその先の「継続してゲームを作るための仕組み」が少しずつ見えてきたように感じています。
最後に
現在制作している『柴犬さん散歩シミュレータ』は、ジャンルもゲーム内容も『ゾンビット ラストスタンド』とは大きく異なります。
それでも、これまでの制作で得た経験や仕組みは活用できます。
作品を一本完成させるたびに、次の作品を少し作りやすくしていく。
これも、継続してゲームを制作していくうえで大切にしていきたい部分です。
次回は、『ゾンビット ラストスタンド』で体験版を作った理由と、製品版との違いについて振り返ってみたいと思います。