2024年12月18日 DX化とお薬手帳
マイナンバーカードに紐付けした保険証(俗に言うマイナ保険証)が話題です
マイナ保険証にしてオンラインで情報を見れるようになったら、紙のお薬手帳が要らないんじゃないか?
という話も出て来ています
確かにDX化することにより、お薬手帳の存在意義が疑われる世の中になりました
オンラインで他の病院の投薬履歴を見れるのなら、オンラインで併用薬の確認をすればよく、お薬手帳は要らない・・・ということになります
すべてをオンラインで行うと欠点もあります
・情報の更新が医療機関によって違うこと
ネットに繋げているからと言って、常時データセンターにアクセスして上書きしている訳ではなく、一定の時間で更新をしているとの話です
ですので、緊急時などは更新が間に合わないことがあるとのこと(すごく稀な場合だと思いますが)
・通信することが必須になるので、通信設備が整っていない医療機関や災害時や停電時には情報を受け取れない
通信設備が整っていない医療機関はさっさと導入して欲しいのですが・・・
・患者自身が過去の病歴を知る手段が無くなる
医療機関はデータセンターにアクセス出来ても、患者はアクセスすることは不可能だと思います
(将来的にアクセス許可を得るアプリが出るかも知れませんが、出たとしても電気と通信設備は必須です)
過去の病歴や投薬歴を振り返るためには必要になります
・サーバーやデータセンターでの障害
あってはならないことだと言われるでしょうが、長期間使用していればそういうことも出てくるかも知れません
海外からのサイバー攻撃でも障害は起こり得るので、可能性として考えておかないといけないでしょう
パッと思いついたのはこんなものでしょうか?
以上の理由からデジタル化したからと言っても紙のお薬手帳が不要になる訳ではありません
「デジタルと紙併用」を勧めています
なお、市販薬も購入時にお薬手帳にシールをはるべきだと考えていますが、現時点としては
・記載する成分が多すぎて成分毎に書くのが難しい(薬局の営業に支障が出る)
・企業に上記を依頼しても、そういう紙媒体を用意するコスト(売上)が無い
という理由で詳細に書くことは現状難しい状態です
ただ、商品名を書いたり、医者や薬剤師に見せる成分表は渡していますので、保健薬と併用が気になる人は言っていただければお渡しします(ただし、当店での話であって、他の店はどうやってるかは知りません)
あと、市販の風邪薬を飲むときに何故か病院でいつも貰っている常備薬を飲まない人が居るのですが
ちゃんとした薬剤師なら併用することを想定して商品を販売していますので、病院の薬と一緒に飲んでください
病気の基本として、短期で治せる病気を優先して治します
長期の病気の治療を優先して短期で治せる病気を放置すると、だいたい悪化します
(糖尿病患者の場合、糖尿病の薬を飲みながら風邪薬を追加で飲んでください。糖尿病の薬を飲まなくなる人がたまに居ます)