2024年11月03日 薬の効き方に関する考え方
2024年10月9日 例年並みの気温になったのに「寒い」と言われる現象について解説します
https://ci-en.net/creator/3684/article/1254193
この記事を加筆してみました
正常から異常になったら「おかしい」と感じる人も多いのですが
異常から正常になったら「おかしい」と感じる人も居ます
そもそも異常が多くて「日常」になると「おかしい」と感じにくくなります
闇バイトの募集要項のように!!!!
以下を動画にしました
相変わらず噛み噛みですが、動画編集をしてもらおうと思ったらえっらいお金を請求されたので無編集です
https://www.youtube.com/watch?v=h-FmiL229E4
今年は急に朝晩の冷え込みが強くなると、「寒くなった」と言われます
でも「平年」と比べると、平年並みになっただけだったりします
では、何故このように感じるのか? ということを解説していこうと思います
まず、人間はある程度慣れる生物です。慣れることにより環境に適応し、種を残してきました。
これが環境に適応できない種だったら、天変地異が起こった時点で滅亡していたことでしょう
環境への適応能力が高い事が仇になり、「異常な状態」でも「普通」になってしまいます。
例えば2024年は最高気温35℃・最低気温は25℃を超える猛暑日や連日の熱帯夜が多数の観測されました。
ですが、エアコンを使うということで猛暑を耐えきるように「適応」しました。
50年ほど前の夏・・・というと、データを参照すると場所にもよりますが、30-32℃が普通で、35℃を超えるような日は年に数日しかなく、猛暑日という単語も存在しませんでした。
最低気温が25℃を超える日も稀でしたが、確かに存在しており、「熱帯夜」と名付けられています
ですが2010年以降、毎年徐々に暑くなり、今では最高気温が35℃を下回る日や熱帯夜で無い日の方が多くなりました。
「普通」の言葉の定義というのは曖昧で、「その時の大多数」を指すと解釈しています。
つまり、普通は変動するのです。
10年後には今年ぐらいの天気が「普通」になっているかも知れません。
過去のデータから見ると5℃以上高い異常に高温な状態から一日で平年並み(より少し気温が高い)状態になったのですから、違和感を感じる人も居ます。
例年並みと言っても、端的に見れば一日で5℃気温が下がったということになります。
この気温差で体調不良を起こす人も出てきます。
前振りが長くなりましたが、これは健康状態も同じで、
病人は病気であることが当たり前で、何らかの薬を飲んで急に標準に戻ったら「副作用」と言い出す人が居ます。
先ほどまで言っていた天候と同じ現象が起こります。
特に血行不良の人がビタミンEなどを飲んで血流が良くなると末梢血管まで血液が流れて手足の先まで体温が行き届くようになるのですが、これに対して違和感を持つ人も居ます。
逆に血行不良だと霜焼けが起こり、手足の先が痒くなるのですが、血行不良を疑わずにかゆみ止めばかり塗って、効果が出ていない人も多いです。
(血が流れないことにより体温が末端でとどまり、熱を運べないので痒くなる)
血行不良時にビタミンEを飲んだとしても、元々の血流に戻るだけで、異常に流れている訳でもありませんが、今までと体調が違うことを不安に感じて「副作用」と言い出します。(ガチで居ます)
では徐々に正常に戻そうとすると、時間はかかりますが前日までとの差は少ないので、差を感じることは稀です(天気も徐々に寒くなっても一気に体調不良を起こさない)
このような投薬をしていると、前日との体調の差が少ないので、「効いていない」と言われます(実際には効いていても)
そして正常な状態に戻ってしばらく薬を飲んでいると、今度は「飲んでいると効き目が分からなくなった」と言われます。
これもその通りで、薬を飲んで100%の状態に近づけているのですから、薬の効き目の差が少なくなり、効き目を感じなくなっただけです。
効き目が実感できなくなったらビタミン補給などを辞める人が本当に多いのですが、補給を辞めてしまったので、しばらく経てば体調不良を起こします。
生理のある女性の大半が鉄欠乏性貧血だと言われており、
貧血が分かったので鉄剤を処方されて、数値が元に戻って、投薬が終わったとしても、日常生活では鉄の摂取が足りていないので、再度鉄欠乏性貧血になります。
特に保健薬や漢方薬や生活習慣病の薬でこの傾向が高く、徐々に体調を100%に近づけているだけで、150%の効き目にはなりません。
最近は矢鱈とビタミンを摂らせる人が居るようですが、保健薬程度の量を飲んでいれば十分足ります。
摂り過ぎても吸収されなかったり、排泄されるものがほとんどです。
ミネラルに至っては過剰症を起こし、体調不良を起こす原因になります。(例:Na)
何でも多ければいいのではなく、適量があるのです。
保健薬や漢方薬や生活習慣病の薬は100%を目指すもので、100%に到達したら、それ以降効き目の違いは分かりません。
ただし、辞めたら体調不良を起こしてしまいますので、辞める時は薬剤師や医師の指導の下、徐々に減らしてください。
折角100%になったのに、100%を維持しようと努力する人は稀です
「正常な状態に戻した」のに、維持をしないので、やがて悪化します
自分の判断で一気に辞めてはいけません(といっても、ほとんどの人は自分の判断で辞めて、悪化させてから来局・来院しますが)
ダイエットも同じです
痩せたのなら痩せた状態を維持しないと意味が無い
油断して暴飲暴食や運動を辞めると直ぐにリバウンドします
健康に関しては「維持すること」が非常に大切なのです