MetaFormingPro 2019/08/21 20:00

【LMBSゲーム制作ツール】Mystic Taller #4 全体構造

さいきんこのふたりが姉弟みたいに見えてきた


毎回動画を作ってると、解説の方に全然集中できないので
移動中と言う名のお茶濁しを行使するっ!

ほら、実際ゲームだと道中での通常戦闘とか挟まりそうな塩梅じゃん?

Tallerのアーカイブについて

Tallerの構造を説明するに当たり、
まずはアーカイブ構造から。

Tallerには、「Tale」を1つのプロジェクトとして扱います。
Talerの中には、複数の種類のアーカイブが存在します。

話の筋書きを書くTaleデータ。プロジェクト単位と同名なのは宜しくない
人物を構成するActorデータ。
背景を構成するMapデータ。

主要なものはこの3種類です。他に、UI画像やらサウンドやら
ガジェット(エフェクトなど)画像やらがありますが、
これらは小規模であり、また極めてシンプルであまり説明する事は無いです。

あとはモーションデータがありますが、これはActorデータとの関連が深いので、
Actorデータに付属して解説するものとなります。

以上、7種類のアーカイブが存在します。
そして、重要な事ですが、各々のデータは独立して存在し、
また、いずれも一般的な画像、オーディオ、
テキストデータ(ほぼjson)で構成されています。

つまり、それぞれを独立して制作して、
他の人とシェアしたり組み込んだりできる、という事です。
他の人が作ったアクターを自作したアクターを組み合わせて、
話を創れたりします。さながらTallerは大人の人形遊びツールです。
いや変な意味ではなくて。

じっさいのがめん

実際の画面をざーっと並べてみます。

編集トップはこんな感じです。
こんなアングラなんじゃなくてもっといい背景がある気がする

だいたい、さっき話した7種のアーカイブに対応しています。
UI画像とオーディオはプロジェクトフォルダの該当箇所に
ファイルを放り込むだけなのでエディタはありません。
info editorはその名の通り、インフォメーションを編集する場所ですが
まあ簡単な設定がいくつかあるだけです。

ワークフロー

Tallerのゲームの流れは、以下の様になっています。


基本的に、ひとつのシーンをTale(脚本)として作り、
それを繋ぎ合わせて再生していきます。
バトルも、Taleの中で機能として組み込まれています。
単純な構造ですね。

なので、制作するにあたっても、Taleの制作が核となります。
他のアーカイブは、だいたいはTale内で読みこんで使われます。
モーションだけ、Actorにかかる感じになるでしょうか。


補足ですが、オーディオ、モーション、ガジェット(エフェクト)に関しては、
Tale内でコモンとして用意するほかに、アクター毎に用意する事も出来ます。
そのアクター専用のモーションや、バトルで使うSEや弾は
そっち側の扱いになりますね。

基本的には必要なリソースを一通りそろえた後、
Taleを次々に制作する事になります。
実際は必要に応じてリソースを継ぎ足し制作すると思いますが。

ところで

ここまで読んで、もしかしたら気になった方がいるかもしれません。
「移動・探索パートはないのか?」と。

結論から言うと、ないです。
これは、「物語を創る」という目的とあまり合致しないと考えているからです。
考えてみましょう。「物語を創りたい」制作者が、
マップチップをちまちま配置する作業を楽しんでやるだろうか、と。
マップイベントにフラグを配置したり、それをデバッグするのが楽しいか、と。
(いやそれが楽しい人も勿論いるでしょうが、それはもともと
 そういうゲームを作るのが好きな人だと思います)
 
一応、Tale内で選択肢を用意し、
それによって次に再生するTaleを分岐させたりできるので、
ある程度ゲームとして選択性を用意することは出来ます。

フローに関しては、「LMBSがあるADVゲーム」くらいと捉えるのが良いです。

今回の記事で、Tallerの全体の作りを説明しました。
次回は個別のリソースの編集に関して説明したいと思います。

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