ステイサムがミツバチの理論()でイコライザーする映画を見た話

お友達さんが前についったで言及してたアマプラオリジナルの殺人養蜂家の映画を見たので。

ステイサムのバトルシーンを見たい人には物足りなく、シナリオはミツバチというワードに拘り過ぎて迷子になり(あるある~って白目になっちゃった)、ステイサム以外は「演技」を頑張っている感じの惜しい映画でした。

ネタバレするのでご容赦。


ステイサムしか武器の扱い方を知らない世界

8人以上のバッキバキの武器持ちの機動部隊に囲まれてもほぼ素手で全員即死させられるような奴に2~3人のマシンガン持った同レベルの人材動員してなんとか出来ると思ってんのかよ!!

そして何故か残り1人(もしくはタイマン)になるとナイフを抜いて決闘し始める人々。
消火器持ったステイサムになんでナイフ1本で立ち向かえると思ったんだよ、少林寺36房行って戦い方習ってこい!(辛辣)

コマンド―程の爆発もなく、香港映画のような派手なタイマンアクションもなく、なんか強そうなやつが出て来ても10秒持てばいい方。
最後になんか「俺は戦場上がりのサイボーグだぜぇ」みたいなのが結構粘ってたけど彼は一体何だったんだろう?

ちょっと面白かったのは、自分が持ってたショットガンをさるぐつわにさせられたギャングの顔が画面に向いた時にCGの歯が数本こっち(視聴者側)に飛んできたこと。子供向け3D映画の演出みたいなん止めてくれ(笑)

個人的にはバトルはちょっとパターンがテンプレ化してて物足りなかった。


蜂に拘り過ぎ、蜂に殺されたシナリオ

これ、メインの脚本家のオリジナルに複数の脚本家の持ってきたシナリオを無理矢理カッコいいシーンやワードだけくっつけた、或いはもう1本ステイサム主演で撮りたかった別ジャンルの脚本を合成してしまったんじゃないか?と思ってしまった。

敵の特殊詐欺グループの会社が出てきたとき、サイバーパンクな色合いのオフィスに*The Wizardの最後のゲーム大会の司会みたいなハイテンションなゲスが出て来てガヤガヤやってるのはシリアス調な映画全体のシーンには例え「これが悪い奴です!ゲスです!」って表したいとしても場違いに感じたし、合衆国大統領の別邸(別荘?)でのパーティーでもドラッグパーティーみたいな変な連中やスピリチュアルな出し物しかないのは明らかに映画の中のアメリカ感にしたって違和感ありまくりだったから。

*The Wizard:スーパーマリオ3の宣伝映画。

ジャンル:サスペンスってなってたけど戦う連中は機動部隊とバトルロイヤル映画に居そうな(偏見)ぶっ飛んだ見た目の連中ばかり(言うて2組しかいないけど)だったので、これ本当はもっとジョンウィックとかみたいに色んな頭のお詳しい見た目の奴等と戦わす予定だったのでは…?と考えてしまった。

例えばビーキーパーとはマフィアや国家等組織がそれぞれ抱える強力な武力や情報網で組織を陰に日向に支えるスーパー強い人の総称であり、既にビーキーパー引退して本当に養蜂家になってたステイサムの身近な人が酷い目に合ったので「俺は俺のハチ達を守るぜ」ってかつてのコネを駆使して敵の情報をあぶり出し復讐しに行ったところ裏社会を牛耳る巨大なテロリスト組織と彼等が抱える複数のビーキーパー達と戦う羽目になった――!!とか。
でもまんまイコライザーとかジョンウィックになっちゃうからボツにしたとか。

トゲトゲモヒカン+三つ編みにピンクのビニールみたいな生地のコート着て、ガソリンスタンドでトラックの荷台に積んだマシンガンを笑いながらぶっ放すような危険なお姉ちゃんはどう考えたって養蜂家のルックスではないし(偏見)国家の平和を裏から支えるには向かないでしょ。

或いは、友人の親を特殊詐欺に殺されたFBIのステイサムが事件を追っていくうちに特殊詐欺グループがホーネット(スズメバチ)という犯罪組織と繋がっていることを突き止めたところで上官命令で捜査から外され、怒り心頭で「俺は俺のハチ達を守るぜ」って友人と共に組織に乗り込んでいった。そしてそこには政府に守られ国家を裏から牛耳る組織の陰謀が――正義か法律か、守るべきはどちらか?!
みたいなのとか。

申し訳程度にFBIのお姉ちゃん達が出てきて等々力警部ばりの推理を披露したのはその名残かと。Xファイルより捜査してない、モルダーを見習って(辛辣)


中盤位から唐突にFBIのお姉ちゃん達が「ミツバチは不具合が出た女王バチを殺して新たな女王を立てる習性があるのよ」と何度も繰り返し言ってて、ミツバチにそんな習性あったっけなと調べたら2023年に海外で養蜂家が身内殺し(蜂球)の現場を目撃した記事が話題になったらしい。寧ろセイヨウミツバチも蜂球作ることの方が驚いた。
多分これを使いたくてバトルものからサスペンスものに無理矢理シナリオを改変したのかもしれない。

私もこれでよく失敗するんですが、使いたいセリフを軸にストーリー作ろうとするとその言葉に引っ張られてシナリオがぎこちなくなることが結構あるんです。
シナリオの作り方は人それぞれなんでこの方法で組み立てていく人もいるのですが、お話作ってて「どうしてもこのセリフ使いたいけど場面に合わない~!!!」となったら潔く捨てた方が良いです。後からもっとカッコいいセリフが出てくるはずです。

――で、ミツバチ要素は恐らくこの女王殺しの設定だけ。
ステイサムは別にミツバチ本体に対して愛情は抱いてないし、蜂と心を合わせて敵を倒すファンタジーな展開もない。*PIGみたいにハチを殺されたからキレてる訳でもない。
ナウなミツバチの女王殺しの設定を入れたかった、それだけ。そんな感じがしました。

*PIG:ニコラス・ケイジ主演の映画。かつての雇い主のマフィアにトリュフ探しの相棒の豚を拉致られた元凄腕の殺し屋が復讐しに行く話。だったと思う。


何なんだよアイツは

はい、ここからはもっと個人的なアレやコレになります。
不快になったら読むのやめて良いです。





何あいつ?


冒頭でちょっと話した「俺は戦場上がりだぜぇ」のサイボーグタフガイ。
サイバーパンクビーキーパーのお姉ちゃんも確かにアクションもあんまり、演技は登場時間が短すぎて評価出来ないって感じだったのですが、あのタフガイは輪をかけて演技が酷かった。演技と言うか、セリフ回しが。

シンバッドみたいに語気強めにキーキー喚き散らすんだけど、あれが一番最後に立ちはだかる一番強い敵、傭兵団?特攻野郎Beeチーム?のボスだったんだぞ。(ビーキーパーではない。敵側のブレーン的な元国防長官のおじさんが招集した腕利きらしい連中の1人。)

役者さんを調べたらビーキーパーの他にはもう1本くらいしか出てないみたいで多分新人さんかあんまり映画出てない人なんだけど、じゃあ、もっと、演技指導、してやれよ!
ステイサムの首くらいありそうなぶっとい腕なのに全然力負けしちゃうし威厳はないし、これの後*オーランド・ブルームみたいな顔の非戦闘員のスネちゃま(黒幕)しかいないんだぞ!しっかりやってくれよ!

*調べたら有名な俳優さんなんですねすみません、あの手の顔全部オーランド・ブルームに見えてしまうくらいの目しか持ってないので…。ちなみに演技は良かったです。

鋼鉄の義足を見せびらかしてたからそんなんでステイサムの相手になるのかと思ってたらまさかの半身?全身?サイボーグ設定。
しかも作中で明言はされず、一度首の血管切られて倒れたのに再び起き上がって「俺は金属製なんだぜぇ」みたいな感じのことを言うから多分そうなんだろう程度の臭わせ。
ここに来ていきなりファンタジー要素出すのやめてもらっていいですか?ってなった。



脚本、今見たらリベリオンの方なんですね。
リベリオンはまだ未視聴なんですがガン・カタが有名なのは知ってるので、今度DVD買って見てみます。
リベリオンのあらすじ見た感じビーキーパーと似たような感じだったので、得意分野と言うかそういうのまた書きたかったのかなぁなどと。



クリストファー・ロイド無双を見よう

――で、この手の「一見無害そうなおっさんが実は凄い奴でキレさせたら皆殺しコース直行」系映画で私がオススメしたいのはNobody(邦題:Mr. ノーバディ。Mr. Nobodyだと別の映画が出てきたので注意)。
脚本がジョンウィックの脚本の人だというのは今知ったんだけど、そんなことより私がこれをお勧めする最大の理由はカウボーイ姿で無双するクリストファー・ロイドが見られるところ。
BTTFはちゃんと見てないにわかロイドファンではありますが(初ロイドはアダムスファミリーかロジャー・ラビット)クリストファー・ロイド大好き。正直制作側もこれ見たくてロイドに頼んだんじゃないかって思ったくらい(所感)

アクションも結構泥臭いので、山盛りのバトルとクリストファー・ロイドとバトルしてるクリストファー・ロイドを見たいならオススメです。ド終盤にしか出てこないけど。
ラストがスパイ・ファミリーみたいになってたのはちょっと笑った。



〆の言葉です

なんかちょっと言いたくなってしまったので書き散らしてしまいましたが、多分これ系の記事は4月と5月、マイクラ The Movieと食べっこ動物 The Movie見た後にまた出すかもしれません。
たべっこ動物は結構楽しみ、マイクラ映画は不安でしかないぜ。

では、今回はこの辺で。
ジャマタ~ノシ

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