【全体公開】キャラクター紹介でイラストレーター名が書かれない理由
こんにちは!イラストレーターの久保田です。
ソーシャルゲームの公式アカウントなどで新しいキャラクターが発表されたとき、不思議に思ったことはありませんか?
声優さんの名前は大きく書いてあるのに、イラストを描いた人の名前がどこにも見当たらない...みたいなやつです。
今日は、この謎について僕なりの視点で書いてみたいと思います。
▼声優さんは書かれるのに、どうして?
よく意見で見かけるのは、イラストレーターは声優さんに比べて宣伝効果が薄いからという理由です。
確かに、有名な声優さんの名前が出ていると、それだけでゲームを始めてみようかなと思う人も多いはずです。ファンの数や認知度が圧倒的に違うので、運営側がそこをアピールしたい気持ちもよく分かります。
でも、絵を描いた側からすると、自分の名前が出ないのは少し寂しい気持ちになったりしますよね。
せっかく頑張って描いた素敵なイラストなのに、どうして名前を隠すようなことをするのだろうと、モヤモヤするかもしれません。自分の努力が認められていないような気がして、少し悲しくなることもあると思います。
▼絵描きと声優さんの知名度の差
世間一般の知名度で比較すると、どうしても声優さんの方が何歩もリードしているのが今の現状です。歌にテレビやYouTube番組で見かけることも増えましたし、もはやタレントさんのような存在になっています。
一方で、イラストレーターの名前を知っているのは、普段からSNSで絵を探しているようなコアな層が中心です。
これって、コンビニなどでたまに見かける商品に似ています。
商品を作った職人さんの名前が書いてあっても、そこを気にする人はあまりいません。
それと同じで、知名度がある声優さんばかりが優遇されているように見えてしまうのは、ある意味で仕方のないことかもしれません。しかも、そんな有名声優だとしても、ライト層の半数以上は名前を知らなかったりするようです。恐ろしいですね。
とはいえ、本当にそれだけの理由で名前が載らないのでしょうか。
▼視覚と聴覚の話
ここで僕が提案したい新しい視点は、人間の五感に関するお話です。
イラストというのは、画面に表示された瞬間に、わずか数秒でその魅力が伝わります。つまり、名前が書いていなくても、絵そのものが名刺の役割を果たしているのです。
可愛い女の子だなとか、格好いい男の子だなということは、文字を読まなくても一瞬で理解できますよね。
わざわざ名前を書かなくても、イラストそのものが最大の宣伝になっているんです。
ところが、キャラクターの声は、静止画の紹介文を見ただけでは耳に聞こえてきません。動画を再生したり、実際にゲームを遊んだりしないと、どんな声なのかが分からないんです。
そこで、このキャラクターはこんな声でおしゃべりをしますよという記号として、声優さんの名前が必要になります。耳で聞く情報を補うために、あえて文字として大きく表示しているという側面があるのではないかと僕は考えています。
▼ゲーム運営側のちょっと大人の事情
もう一つ、元ゲーム会社員として、ゲームを作る会社側の視点についても触れておきます。
ソーシャルゲームのキャラクターは、有名な外部のイラストレーターさんだけが描いているわけではありません。自社の社員として働くデザイナーさんが描くことも多いです。
会社員の人が描いた場合、個人の名前を外に出すことは日本のゲーム業界ではあまりありません。毎月の給料をもらって仕事として描いているので、個人の名前ではなく会社の成果物になるからです。
そうなると、外部の人だけ名前を載せて、社内の人は載せないというわけにもいかなくなります。全体のバランスを考えて、キャラクター紹介の画像では一律でイラストレーターの名前を出さないルールにしている可能性もあります。
さらに、たくさんの絵描きさんが参加するゲームだと、個人の名前を出しすぎるとゲームの世界観が薄れてしまう心配もあります。
ゲーム全体のブランドを守るために、あえて個人の名前を控えているという大人の事情もあるのかもしれません。
▼名前が載っているゲームの秘密
とはいえ、すべてのゲームで名前が隠されているわけではありませんよね。
最近はキャラクター紹介の時点で、イラストレーターさんの名前が堂々と載っているゲームもちょくちょく見かけます。
これは、そのゲームが最初からイラストレーターさんの個性を売りにしている場合に多いです。有名な絵描きさんをたくさん集めて、そのファンの方々にゲームへ来てもらう作戦ですね。
特定のイラストレーターさんのファンが多ければ、名前を出すこと自体が大きな宣伝になります。
完全に外部のクリエイターさんがメインだと、名前が出やすい傾向があります。コンセプトや作り方によって、名前を出すか出さないかの戦略が変わるということですね。
▼まとめ
というわけで、イラストレーターの名前が書かれない理由についてでした。宣伝効果の差だけでなく、情報の伝わり方や、制作現場の仕組みなど、色々な事情が絡んでいるようです。
自分の名前が出ないことに不安や不満を感じるクリエイターさんもいるかもしれませんが、落ち込む必要はありません。魅力的なイラストは、名前が書いていなくても、見た人の心に一瞬で届いているはずです。
それに、けっこう調べてたどり着いてくれたりもします。
近年では、イラストレーターの価値もどんどん見直されているので、今後はもっと名前が出る機会が増えてくると思います。VTuber文化なんか分かりやすいですよね。
そんなこんなで、少し視点を変えてみると、いつもの紹介画面がちょっと違って見えてくるのではないでしょうか。
以上、イラストレーターの久保田でした。
それでは!
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