久保田 正輝 Nov/02/2025 12:00

【全体公開】Xに投稿するイラストを健全絵に移行してから1年が経った話

こんにちは!イラストレーターの久保田です。

近年、SNS上の「センシティブ基準」がどんどん厳しくなっていますよね。
昔なら普通に流れていた水着や露出多めのイラストも、今では表示制限や検索除外の対象になることが増えてきました。

僕自身も、その変化を肌で感じながら「この先、どう描いていくべきか」を真剣に考えた一年でした。

実際やってみたことは、Xに投稿する「誰でも見られるイラスト」について、
2024年7月5日に投稿した水着絵を最後に、「露出の高い作品は投稿しない」と決めて実行してみました。(現在は2025年11月2日です)

今日はその「Xでの健全絵移行」から約1年が経って、感じたことをまとめてみようと思います。

▼なぜ健全絵に絞ったか

理由はいくつかありますが、一番大きかったのは「世界的な流れの変化」です。
X(旧Twitter)に限らず、様々なSNSでセンシティブな表現に対しての基準が急速に厳しくなっています。クレカとかも分かりやすかったですね。

特にXでは、シャドウバンや検索除外が頻繁に起こるようになり、「投稿したのに全然伸びない」「表示されてないのでは?」という声を多く聞くようになりました。

それに加えて、仕事を依頼する企業やクライアント側も、少しずつエロ要素のある絵を描いている人を避ける傾向が出てきました。
もちろん、全部がそうではありません。けれど、「企業案件を増やしたい」と思ったときに、そのあたりを考えずに活動を続けるのはリスクだなと感じたんです。

水着絵もだんだん線引きが難しくなってきていて、
「どこまでが健全な水着なのか」「これなら大丈夫なのか」と毎回気を使うようになりました。

それならいっそ、方向性をしっかり決めてしまおう。
そう思って、Xに投稿するイラストを、1年前に「完全健全」へ舵を切りました。
(どうしても見たい人は支援サイトなどで水着絵をアップしています!)

▼メリット・デメリット

正直、移行してみて「良かった」と思う点と「やっぱり難しい」と感じた点、どちらもあります。

まずメリットから言うと、
・シャドウバンや検索除外を気にしなくていい
・企業案件の幅が広がる
・全年齢向けの作品としてシェアしやすくなる

このあたりが大きいです。

特に3つ目の「シェアのしやすさ」は想像以上に大きかったです。
健全絵なら、ファンもリツイートしやすいし、企業も引用してくれやすい。
結果的に、露出(※表示のほうです)が自然に増えました。

一方でデメリットもあります。
・肌面積が減ると、やっぱり「いいね」が減る
・刺激が少ない分、印象を残すのが難しくなる
・フォロワー層が入れ替わる

「健全絵は伸びない」と言われがちですが、実際やってみると、伸びないというより「評価軸が変わる」感じです。
露出やフェチ性ではなく、構図・ネタ、演出・感情表現で引き込む力が求められる。
いままでとは違う絵の力で勝負する必要が出てくるわけです。

▼とはいえ

ここまで読むと、「じゃあ健全絵のほうが正解なの?」と思う人もいるかもしれません。
でも、そうとも限りません。

R18やセクシー系のイラストには、やはり圧倒的な根強いファン層があります。
人間の本能的な魅力というのは、どんな時代にも消えないものですし、
それを美しく描ける人には、独自の価値があります。

実際、僕もそういう絵を描く方々を今でも尊敬しています。
テーマが違うだけで、表現に対する情熱や技術の探求は同じです。

一つ言えるのは、「どっちが正しいか」ではなく「どっちで生きていきたいか」なんです。
SNSの流れや社会の空気感を踏まえた上で、自分が気持ちよく描ける方向を選ぶのが一番だと思います。

僕の場合は、今は健全絵のほうが描いていて心が落ち着くし、作品を誰にでも見せられる安心感があります。
それが今の僕にとっての正解というだけの話です。

ただ、R18ではないものの、肌の露出やボディラインの強調が強いイラストを描く人は、注意かもしれません。
「全年齢」と「R18」のあいだにある「微エロ」こそ、いちばん息苦しい時代になってきたなと感じています。一年前の僕ですね。

▼まとめ

というわけで、Xで健全絵に移行してからの1年を振り返ってみました。

描くテーマを変えるというのは、思っている以上にエネルギーが要ります。
でも同時に、「自分が何を表現したいのか」を見つめ直すきっかけにもなりました。

正解は人それぞれです。
センシティブを描きたい人は描けばいいし、健全絵に集中したい人はそうすればいい。
大事なのは、時代の流れを読み取り、自分の選択を納得して続けられるかどうか。

今の僕は、「この方向でよかったな」と思えています。
これからもどこまで表現を広げられるか、挑戦を続けていくつもりです。

以上、イラストレーターの久保田でした。
それでは!

※個人的感想なので話半分参考程度にお願いします。
※いいねや感想頂けると喜びます。

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