ミニゲーム・サンプルデータについて【ダイスプラグイン】
ダイスプラグインに付属のサンプルプロジェクトには豊富なサンプルが含まれており、ほとんどのコモンイベントにコメントによる詳細な説明が加えられています。
イベントコマンドのみで組んだものからスクリプトをごりごり利用したものまで多種多様で、初級者から上級者までミニゲームや自作システムを作ったりする際の何かしらの参考になると思います!
(スクリプトにはほぼ全ての行にコメントがつけられています)
もちろん、サンプルミニゲームをそのまま別のプロジェクトに移植してゲームに組み込むことも可能です。
ここでは、各サンプルの特徴や活用方法について簡単にご紹介します。
内容
- ちんちろりんゲームについて
- すごろくミニゲームについて
- TRPG風判定システムについて
- 戦闘スキルについて
- コモンイベント・変数・スイッチについての共通説明
- 移植用のデータベースの順番入れ替え方法について
ちんちろりんゲームについて
自分と相手でそれぞれサイコロを3つ振って、出た役で勝負するミニゲームです。
基本的に完全な運ゲームなのでRPGなどのミニゲームとして使うのは難しいかもしれませんが、このサンプルミニゲームは「ほぼ全てイベントコマンドで作られています」
ダイスプラグインの基本的な使い方を学ぶにも、ミニゲームを自作してみたい方の参考にもなると思いますので、「どのミニゲームから見てみよう」と悩んだらまずはこのちんちろりんゲームのコモンイベントを覗いてみることをおすすめします!
(改造してイカサマダイスで相手を出し抜くようなゲームにしたら面白いかも?)
すごろくミニゲームについて
コモンイベント数50を超える大型のミニゲームです!
イベントコマンドだけでは実装が難しい細かな動作や処理を実装するために、スクリプトコマンドもバリバリと使用しています。(スクリプトにも解説コメント有り◯)
とはいえ、「システムを自分のプロジェクトに移植してオリジナルのすごろく場を作る」のはそれほど難しくありません。
- すごろく場を自作したい:初心者
- 独自のマスを実装したい:初心者〜中級者
- システムを読み解いて改造したい:中級者〜上級者向け
詳しい方法はすごろく場制作講座として連載で紹介しております!
1回目:すごろく場の作り方その1:基本の作り方
2回目:すごろく場の作り方その2:オリジナルの強○停止マスイベント
3回目:すごろく場の作り方その3:中洲エリアとワープ・扉マス【ダイスプラグイン】
4回目:すごろく場の作り方その4:各マスの内容の設定【ダイスプラグイン】
また、付属のカスタム情報ウィンドウプラグインや、グループ系プラグインも利用しているので使い方の参考になると思います。
TRPG風判定システムについて
6面ダイスによる1D6判定と、クトゥルフ風の1D100判定システムを用意しています。
このサンプルもすごろく同様、サンプルシステムを活用したイベントを作るのは比較的簡単ですが、システムを読み解いて改造するのは中級者〜上級者向けとなります。
- ダイス判定のイベントを作りたい:初心者〜
- システムを読み解いて改造したい:中級者〜上級者向け
判定を利用したイベントを新しく作るにはマップ『TRPG風判定ベースイベント』に配置しているイベント(左が1D6判定、右が1D100判定)をコピペして使用して下さい。
イベントページ内にコメントでの説明がありますが【☆判定の設定】 のように「☆」マークがある項目を編集したり、判定結果の処理を追加していけばOKです。
戦闘スキルについて
ダイスを振って出た目によって威力が変わる「サイコショット」と、3つのダイスを振って出たちんちろりんの役によって対象や威力が変わる「博打撃ち」の2つの戦闘スキルを用意しました。
スクリプトを使用した内容になっていますが、「博打撃ち」は目ナシの場合にTPを使用して振りなおせたりと、一般の戦闘スキルにも応用できるギミックを組み合わせていますので、スクリプトに慣れてきた方はぜひご一読を!
コモンイベント・変数・スイッチについての共通説明
区分けについて
コモンイベントや変数・スイッチはサンプルの種類ごとに区分けされています。
中には全く同じ内容のコモンイベントがあったりしますが、これは「すごろくだけ移植したい」といった場合にすごろく部分のコモンイベントや変数だけを簡単にコピペで移植できるようにするためのものです。
引数と返り値について
それぞれのコモンイベントの最上部には↓のようなコメントの説明があります。
説明内にある「引数」と「返り値」について説明します。
引数
そのコモンイベントを呼ぶ前に設定しておくべき変数やスイッチを引数と読んでいます。
このコモンイベントでは変数『[返]役ID』と変数『[返]役の目』に適切な値がセットされていないとこのコモンイベントは正しく動かないということになります。
返り値
そのコモンイベント内の処理の結果としてセットされる変数やスイッチを返り値と読んでいます。このコモンイベントでは変数『親の結果倍率』に何かしらの結果がセットされるということになります。
このように、コモンイベントの最上部(ヘッダー部分)を読むと、コモンイベントの呼ぶ前の準備や結果について把握することができます。
名称について
(*):スクリプトを一部使用
コモンイベント『装備の変更(*)』のように名前の終わりに(*)とついているものはコモンイベント内の一部にスクリプトを使用しています。
(※):上級者向けのスクリプトを使用
コモンイベント『マップを見渡す(※)』のように名前の終わりに(※)とついているものはコモンイベント内に上級者向けのスクリプトを使用しています。
スクリプトが分からない方は読み飛ばして大丈夫です。
[返]:コモンイベントの返り値に利用されるスイッチ・変数
変数『[返]合計収支』のように名前の頭に[返]とついているスイッチ・変数は主にコモンイベントの返り値として使用されるものです。
ただし、あるコモンイベントの結果の返り値として使用されたスイッチや変数が、そのまま他のコモンイベントの引数として使用されることもあります。
[引]:コモンイベントの引数に利用されるスイッチ・変数
変数『[引]乱数生成の最小値』のように名前の頭に[引]とついているスイッチ・変数は主にコモンイベントの引数として使用されるものです。
移植用のデータベースの順番入れ替え方法について
サンプルプロジェクトのテストプレイ実行時に、各サンプルミニゲーム開始場所の近くにいる妖精に話しかけることで「変数」「スイッチ」「コモンイベント」の順番(ID)を入れ替えることができます。
「ミニゲームを他のプロジェクトに移植したいけどミニゲームで使っている変数やコモンイベントのIDをすでに他の用途に使ってしまっている場合」 に、空いているIDに入れ替えるのに利用してください。
たとえばすごろくのコモンイベントであれば、『──すごろく──』から『─すごろく終了─』までのコモンイベントのIDを一括して入れ替えることができます。(自分でイベントを追加した場合は『─すごろく終了─』の位置をずらして、すごろくに関する全てのコモンイベントを挟み込むようにしてください。
ただし、この操作は場合によってはプロジェクトを破壊する可能性がある危険な処理
です。実行中の注意書きをよく読んで行って下さい。
サンプルデータに手を加えている場合は 必ずプロジェクトのバックアップを行ってから実行してください。
また、データ入れ替え用のプラグインTRP_DataSwapper.jsをサンプルプロジェクト以外のプロジェクトに入れて使用することを禁じます。TRP_DataSwapper.jsをサンプルプロジェクト外で利用した際に生じるいかなる損害についても責任を負いませんのでご注意願います。
画像・プラグイン設定の移植
ミニゲームのシステムを移植するにはデータベース(変数・スイッチ・コモンイベント)を移植する他に、画像とプラグイン設定も移植する必要があります。
プラグインの移植
materialsフォルダ内のpluginsフォルダの中身を全てコピーして、移植したいプロジェクトのjs/pluginsフォルダ内にペーストしてください。
その後、ツクールMVのプラグイン管理よりそれぞれのプラグインをONにしてください。
プラグイン設定の移植
サンプルのプラグイン設定を参考に設定を反映させる必要があります。
(すごろくで開始・終了演出のためにはダイスIDが8まで必要です。)
また、ダイスタイプ設定は全体を選択してコピーして移植することができます。
画像の移植
画像についてはv1.02でデフォルトで使用するフォルダがimg/systemからimg/diceに変わっています。(プラグイン設定で切り替えられます)
materials/diceフォルダを選択してコピーし、移植するプロジェクトのimgフォルダ内にペーストしてください。
プラグイン設定で「diceフォルダ使用」がOFF/falseの場合、またはver1.01以前の場合はmaterials/diceフォルダ内の画像をコピーし、移植するプロジェクトのimg/systemフォルダ内にペーストしてください。
その他のフォルダの画像はプロジェクト内の対応するフォルダへコピペしてください。
- materials/system内の画像を(移植先プロジェクトの)img/systemフォルダ内にコピペ
- materials/charactersとmaterials/characters(rtp改変)内の画像をimg/charactrs内にコピペ
- materials/pictures内の画像をimg/pictures内にコピペ
- materials/tileset内の画像ををimg/tileset内にコピペ