キスシーンを全力で書く
唇に神経を通すなんて誰が決めたのだろう。まつげが触れるか触れないかの僅かな気配にさえ、息を押し殺してしまいたくなる。目を開ける余裕なんかなくて、薄く探りをいれる視線が至近距離の彼の唇を捕えた。
―――ダメだ
条件反射でギュッと目を閉じたのが、きっと相手にも伝わったのだろう。まるで、それを待っていたかのように首筋からアゴに向かって這い上がってきた指先が、クスリと彼の笑みを近づける。ついばむように答えた感触の先で、握りしめた指先が体格差のある肩を押しのけようとする前に、後頭部に回された力強い手のひらに抱き寄せられて、体中の酸素が奪われていく。どこまでも深く。なぞられる歯列に全身の力が抜けていく。
「―――アッ・・・」
瞬間、離れた唇の端から漏れ出た声が、奈落の底の入り口だった。
あとがき
Twitterでのタグ参加なのですが、公開できるギリギリラインなんてこんなもんでした。やっぱりR18小説書けるっていいよね。ドエロいの書きたいよ。ここでドエロいの公開したいけど、まだ公開できる文章がない・・・