水無川旅館 2023/01/15 19:40

今後の活動について

 今回は今後の活動について、すこし書いてみたいと思います。

当面の目標は継続すること

 当面の目標は活動を継続することです。

 創作を長いことしていると、さまざまな理由で活動をやめてしまう方もいらっしゃいます。私も、実はいろいろあって活動自体を終了することを検討していたりしていました。ただ、『Hijack ヒトノムクロ』を発表したこと、およびイベントでの交流を通じて心情が変わり、あともうちょっとだけ続けようかなと思ったのです。

 で、せっかく新年ですし、どういう目標を掲げるか考えました。いわゆる新年の抱負というやつです。『大作を制作する』とか、まあ、いろいろ目標を立てることは簡単ですが、実現できるかはわかりません。ただそれ以前にまず『継続すること』を目標にしようと思ったのです。次点で新作を完成させる、かな。年内に完成目標となると、すでにスケジュール的にはかなり修羅場ですが!!

 継続するにあたっては、大別して

① 経済的事情で継続不能になること
② 健康上の理由で継続不能になること
③ (自分自身が起因の)精神的な理由で継続できなくなること

 のみっつをクリアする必要があると思います。

 ① は私の場合、本業が順調(?)ですので、当面は問題なさそうです。逆に言うと、これは当然かもしれませんが本業を基本的には続けるということでもあります。世の中には仕事をやめて作品制作に打ち込むひともいますし、そういうひとは尊敬しますが、私はそういう選択はとりません(冷静)。

 ② 健康上の理由で、というのは、徹夜したりしてまで制作に打ち込まない、ということです。命あっての物種と言いますし、健康を損なっては元も子もありません。これは実際、作品制作に打ち込みすぎて若くして亡くなってしまう先生を多数見ているなどあり、そうならないようほどほどに、ということです。

 ③ は、作品を発表しても鳴かず飛ばずだったり、そういう理由で制作意欲を失ってしまい、嫌になってやめてしまう状況に陥らないように努力する、ということです。仕事で鬱になって、とかそういうときは、むしろ療養が必要だと思います。そうではなくて、たとえば宣伝を頑張るとかでできるだけ『創作自体が嫌になってしまう』状況にならないように立ち回る、ということです。

 継続することを目標にしようと思ったのは、やっぱり私レベルの無名の同人作家(?)ですと、作品のクオリティ云々以前に認知度が圧倒的に低いですし、活動量や『継続していること』自体を応援してくれているひとも多いと考えたからです。クオリティが高いことも、もちろん重要です。ただ、クオリティが低かろうと、やっぱり最低限継続的にアウトプットがあるということが重要な段階だと考えたのです。

 ci-en に記事を書いているのも、この一環です。こんな記事でも、やっぱりないよりはあるほうが圧倒的によいと思うのです。

新作について

 さて、ひとまず『継続すること』を目標にしても、やっぱり気になるのは新作がどうなるかということだと思います。

 新作については粛々と進捗を進めているんですが、基本的には1~2年後の発表を考えています。

 で、新作についてはいろいろ考えていることはあるんですが、以下のみっつの方向性で考えています。

① 前作(『Hijack ヒトノムクロ』)よりよいものであること
② 1~2年程度で発表できる規模のものであること
③ ジャンルは 2D 横スクアクション

 ① はたとえば面数が前回より多いとか、グラフィックやレベルデザインが進化しているとか、そういう面で前作よりもよいものである、と感じてもらえるものにすることです。これはゲーム制作以外でも、絵だとかでも基本的に私が意識しており重要視していることです。『前回よりもよいものにする』という意識の有無次第で、やっぱり積み重ねで圧倒的にクオリティに差がでてきます。

 ② は当面の目標『継続すること』を優先した考え方ですね。3, 4年と時間をかけすぎるのは基本的によくないことだと思っています。 長くても1~2年でできるものが現状の自分の実力であり、その段階で完成させられるものを企画して出そう、ということです。そしたらその経験を活かした次の1~2年で、最初の作品を3~4年かけてつくるよりももっとよいものができるかもしれません。

 ③ に関しては、 Hijack を 3D 化することも一瞬考えたんですが、そういう難しめの要素があるとやっぱり完成しないということもあると思います。それよりは、現状コンスタントにできる範囲でやろうと。これも『継続すること』を意識しています。

 ただ、『Hijack』の新作をつくるのか、それともぜんぜん違う作品をつくるのかはちょっと悩んでいます。この数年の制作期間でだいぶいろいろ考え方が変わってきたなどあり、システムレベルでいろいろ変更したい気もしますし。

 そのあたりはいろいろ未定な部分も多いんですが、基本的にテーリというか、水無川の家系が主人公のゲームにはなると思います。

『Hijack ヒトノムクロ』はゴールでありスタートでもある

 さて、ゲームを完成させてほっと一息つくのも束の間、さっそく新作をつくることにして息つく暇もありません。すでにいまから「完成しなかったらどうしよう」とはらはらしています。この先の人生、休まることがあるのでしょうか?

 ところで、私個人にとっては、『Hijack ヒトノムクロ』はゲーム制作におけるゴールでした。ただ、プレイヤーにとっては、当然そんなことは関係ありません。見てくれていたひとも多いとは思いますが、やっぱりそこはスタートでしかないのです。

 創作活動という意味でも、私にとってはややゴール気味ではあるんですが、まだまだ始まったばかり、スタート地点もいいところなんですね。

 ただ、これは悪い意味ではありません。ゴールでもありスタートであるということは、実は私の創作のテーマでもある、重要な概念なのです。

 私の創作では、主人公は過去から未来へ『継承』をする存在です。過去の人物の意志を『受け継ぎ』、死してなお未来へ意志を『託す』。過去の『ゴール』が、そのまま未来の『スタート』になっている。それが私の創作における主人公のありかたです。

 一方で、悪役は過去を滅ぼしたり消し去ったり、不老不死になるなどして、未来へ託さずに『永遠の頂点』として君臨しようとする傾向があります。私の創作の悪役は、過去から『受け継ぐ』ことがなく、未来へ『託す』こともないのです。

 まあそんなこんなで。とにかく作品をひとつ『ゴール』させ、また新しい『スタート』を切れたのは喜ばしいことだと思っています。

 ただ、そんなスタートとゴールの輪廻をいつまで繰り返すのか? といったことをふと考えることは、よくあります。人間の一生は有限なので、いつか終わらせる必要があるときもくるでしょう。実は、それもあって冒頭で書いた「そろそろ活動自体を終わらせようと思っていた」という話に繋がるんですね。

 ただ、それを考えるのはいまではないかな。というのが、現在の心境です。

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