Five-year mission: Hijack 制作裏話
今回は『Hijack ヒトノムクロ』およびその前身である Hijack のプロトタイプ(仮)の制作裏話について書いてみたいと思います。
Hijack の制作は2017年1月1日に始まりました。これは明確にその日付で、なぜかというと、2016年末に『来年こそゲームをつくろう』と決心したからです。で、1月1日に企画を始めました。この企画の時点で(企画レベルでは)現在の Hijack の全体像がほぼできていました。
それから約5年間試行錯誤し、ようやく形になったのが2022年8月のことでした。
2016年以前
2016年以前は、主にプログラミング言語処理系の開発だったり、CS(計算機科学)や Web 方面の勉強をしていました。ゲーム制作はプログラミングに興味をもつきっかけではあったし、いくつかミニゲームを制作していましたが、結局コミケだとかで発表することはありませんでした。しかし、時とともにそもそものきっかけであったゲーム制作をしてコミケだとかで発表したいという思いが強くなったのです。
2017年
そして2017年1月1日、 Hijack の企画を始め、さっそくドット絵だとかを描いて感触を確かめました。当時はドット絵をどれくらいの解像度で描けばいいのかもわからず、とにかくいろいろなサイズで描いて試行錯誤していました。最終的にかなり『大きい』サイズのドット絵でゲームの開発を進めてしまい、主にこれが原因で雑魚敵などを用意することもままならず、最初の挫折を経験しました。
https://twitter.com/bydriv/status/1195582047160393728?s=20&t=CbFDzDXZznhsrqgSog0PgA
↑当時のドット絵の比較。左から2017年、2019年4月、2019年9月バージョン
https://twitter.com/bydriv/status/1202279232878989313?s=20&t=CbFDzDXZznhsrqgSog0PgA
↑2017年当時の雑魚敵と2019年バージョンのテーリのドット絵。この解像度の雑魚敵をそう何種類も用意できるわけがないのである!!!
2018年
このままでは一生完成しない気がしてきたので、目標を下げてドット絵を小さくすることにしました。当初の企画は横スクアクションでしたが変更し、見下ろし型にしようなど、いろいろと試行錯誤しました。
https://twitter.com/bydriv/status/1084354565137256450?s=20&t=CbFDzDXZznhsrqgSog0PgA
↑2018年バージョンの『Hijack』
またこの頃は、ゲームだけでなく言語処理系もつくりたいという欲求も強かったため、コンパイラを開発して技術書典に出展したりもしていました。
2019年
しかしドット絵を小さくしてもうまくいかず。また横スクアクションに戻し、何枚かドット絵を描いて2019年9月、やっと現在のドット絵に至りました。
https://twitter.com/bydriv/status/1174992978453991424?s=20&t=CbFDzDXZznhsrqgSog0PgA
↑ いろいろ試行錯誤して、やっとこの表現ができるようになった
こうして見ると、2017年~2019年でやっとドット絵がそれなりに描けるようになった感じですね。
またこの頃かなり『Hijack ヒトノムクロ』に近い状態になってきていました。
2020年
この頃はサウンドをつけ始めました。音楽も含めてかなり完成形に近くなってきた時期ですが、まだボス戦をどうするかなどの課題や、立ち絵やシナリオ、面数をどう増やしていくかなどの課題も山積みでした。
https://twitter.com/bydriv/status/1250752826818494464?s=20&t=CbFDzDXZznhsrqgSog0PgA
↑2020年当時の Hijack のプロトタイプ
2021年
2021年はゲームの進捗はほとんどしていないのですが、振り返ってみるとそうとう長い時間をかけて絵を描いていました。絵はそれ以前にも描いていましたが、この時期にかなり練習になったのか、画力が底上げされている気がします。
ちなみにこの絵はジャケ絵にもなっているので、実際のところゲーム開発と無関係でもありません。ジャケ買いみたいな言葉もありますし、この絵がなかったら遊んでくれていないひとも、きっといると思います。
https://twitter.com/bydriv/status/1444689721179787271?s=20&t=CbFDzDXZznhsrqgSog0PgA
↑10ヶ月近くかけて描いた絵
2022年
2022年は4月~8月にかけて一気にフルスクラッチで『Hijack ヒトノムクロ』を開発しました。
フルスクラッチと言ってもコードだけです。アセットはかなり再利用したので、スピーディに開発することができました。それでもボス戦や音楽などを用意したのはこの時期ですので、かなり精力的に活動した期間だったと思います。
そんなこんなで『Hijack ヒトノムクロ』を晴れて世に出すことができたのです。
作品ページ
なんかだいぶ自分語りな感じの記事になってしまい恥ずかしいのですが、こんな記事でもアウトプットしたほうがよいという精神で公開します。
あと、せっかくなので作品の宣伝もしておきます。おもしろいので、ぜひ遊んでみてくださいね!!