エローン大君 Mar/11/2025 21:55

「アーケードアーカイブス ロードファイター」(Switch) 感想

10年以上前、初めて積雪の中を車で走った日。薄暗くなった帰路は5cm以上の積雪のせいで渋滞していた。スリップを恐れじわじわと車を進めていた私だったが、不意に車の挙動が変わる。スリップだ!後輪が左に流れていく!こんな雪道の渋滞中に事故をしてしまえば、大変なことになってしまう。焦りの中で走馬燈のように私の脳裏に浮かんだのは、ファミコンで数年前に遊んだあるゲームだった……。

いつになくストーリー仕立ての始まりですが、実際にそういう思い出持ちのゲームなんだから仕方がない。先月買って遊んだゲームは、「アーケードアーカイブス ロードファイター」(コナミ)。私の人生における数少ない危機を救ってくれたゲームの、アーケード版の移植作です。
ちなみに何故買ったかというと、鹿児島で積雪があったため、前述の記憶が急に蘇り無性にやりたくなったからです。



全面クリア動画。実際にプレイしてみると滅茶苦茶うまいプレイということが良く分かる。

ゲーム内容は見下ろし型のレースゲームで、「アザーカーを避けながら燃料が切れるまでに走りきればクリア」と非常にシンプルなルールです。普通に走っているだけで燃料は減っていきますが、アザーカーにぶつかるなどしてクラッシュしてしまうと大幅に減少。
道中現れるボーナスカーに触れるとスコアアップに加えちょっと燃料が回復するので、「ただ車を避けるだけ」というわけではないのが、ゲーム性にいいアクセントを加えています。



モナコGP。指宿いわさきホテルに上等な筐体があって何回も遊びました。
いつからか電源を入れることのないオブジェになってしまったそうですが……。

この手のジャンルはそれこそエレメカの頃からずっと作られており、ビデオゲームだと「スピードレース」シリーズ(タイトー)や「モナコGP」(セガ)などが有名。
「制限時間内に好成績を残せたらエクステンド」みたいなところも、ステージ制という形で引き継いでおります。
では他のゲームと何が違うかというと、「アザーカーにぶつかっても逆ハンドルさえ切れば立て直せる」というところ。
アザーカーに接触してスキール音がしたら瞬時に自機の姿勢を確認、姿勢が直るようにレバーをチョンと入れればOK。
上手くカウンターステアを当てられた時のしてやったり感が本作の面白いところなんです。
もちろんレバーを入れる方向を間違えたり、遅れたりするとスピンやクラッシュに繋がります。


アザーカー中心のレースゲームとしては「湾岸ミッドナイト」や「首都高バトル」シリーズが現行で発表されていますが、3D視点のレースゲームで「敵車にぶつかると自車がスピンする」みたいな挙動をするものはほとんど聞いたことがありません。
接触で車体のバランスが崩れるというのはリアルではありますが、「速く走る」を楽しさのコアに置くと、あまりにも要素として邪魔ですし難しくなりすぎるように思えます。
3D視点では車体の状況を把握することすら難しいこの要素。
自車や他の車の距離感等を「一目で客観的に」把握できる見下ろし視点だからこそ、本作特有の楽しさを表現出来たのではないかと考えています。

本作の自機最高速度400km/hは物凄いスクロール速度を誇るため、全速力で飛ばす時は視線を画面上に固定しつつ、アザーカーとの接触を確認したらガッ!と目線を視線まで下げる。
視線移動と反応速度がそのままうっかり接触時のクラッシュ減に繋がるという印象です。
もちろん接触しないにこしたことはないので、少しでも危ないなと思ったら減速するのが本作の基本です。
アザーカー以外にも水溜まりやオイルなど、車に様々な影響を及ぼす要素もピリピリとした緊張感を演出してますね。

画面に対して車がチマっとしているのがミニチュアみたいでなんだか可愛らしいですが、それは前述した通りスピード感を演出するため。
陰影を強調したドット絵、ジングルこそあれどBGMが一切鳴らず、延々とエンジン音含む効果音だけ鳴り続けるとことん硬派な演出は独特の格好良さ・美学を感じさせます。
そしてクラッシュせずに場面を進めると、飛行機などのボーナスキャラが画面を通過、通過する間クラッシュしないでいると高得点ボーナス獲得!といった具合。
ややこしい条件ではなく普通に上手いプレイをしているだけで、プレイ画面が賑やかになっていくのがとても良いと思います(多少気は散りますが……)。
逆に言えば、下手なプレイしている時は集中が途切れる余計な演出が入ってこないってことでもありますからね。

車を抜いた数に応じてボーナス点がもらえて高得点ならネームエントリー……とオードソックスなゲームではありますが、それとは別にクリア時にエリアクリアタイム&平均速度が出るのも面白いところ。
ただ車などを避ける上手さだけではなく、「速く走る」というレースゲームの最重要要素もきちんと大事にしているところが素晴らしい。

なんて偉いことを書きましたが、私自身何度もプレイしておきながら未だに2面安定クリアが怪しい感じ。
1面は時折カーブがありながらも基本的に広々とした車線の中を走るのですが、2面は延々と3車線の細い道を走るというコース。
アザーカーに接触した後に逆ハンドルを切ろうとしても、いかんせん道が狭いため猶予時間が極端に短いのです。道の端あたりで当たってしまえば即クラッシュ!なので減速を徹底しないといけないのですが、400km/hのスピード感に魅せられてついつい高速で走り続けてしまう……そんなジレンマを面白く感じつつも正直……イラつく!!!!

3面以降は挙動の違うアザーカーが増えたり、なんかドラム缶をばら撒いてくるトラックが現れたりという方向で難易度を上げてくるのに対して、2面は大分イライラ棒という感じ。
しかも2面でゲームオーバーになるとおおよそ3分なので、ちょっきり当時のアーケードのプレイ時間基準の「100円で3分」にあたるところも、してやられた感が……!ウガー!!!
なんて思いながら、ついつい何回も遊んでしまうのがこのゲームなんですね。
ほんのちょっと遊ぶつもりがいつの間にか30分くらい経っていて恐ろしいです。
ちなみにゲームの設定を変えれば1回に限りその場コンティニューができるので、仮に2面途中でやらかしても3面以降を見ることが出来るので安心……?




ファミコン版のロードファイター。コメント見たら「スーパーマン(※恐らくコナミマン)が出てきて気が散る」と書かれて噴き出した。

もういかんせんファミコン版をプレイしたのが大分前&今どこにあるか分からないので、ファミコン版の動画を見ていますが、ファミコン版もかなりのスピード感があって素晴らしい。
なんとなく、ボーナスカーに触れる難易度がアーケード版の方が高めな感じがしますね。
またファミコンを遊ぶ環境を整えてカセットが見つかったら、またファミコン版も遊びたいな……。

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