SHA 2018/07/26 00:54

シグルド【物語の途中で主役が死亡】







今回は北欧神話などに登場する「シグルド(シグルス)」を紹介するよ。





シグルドは、ドイツの叙事詩『ニーベルゲンの歌』に登場するジークフリートと同じ起源とされているよ。



さて…シグルドの物語は色んな説があって…



内容も年代、資料などによってバラバラで良く分からなかったのですが…



とりあえず、主にウィキペディア(英語版など)を参考にしました。






第一章「ドラゴン退治」

シグルドは「王様シグムンド(父)」と「ヒョルディース(母)」の息子。








生まれた時には、パパのシグムンドは亡くなっており、鍛冶屋で養父の「レギン」に育てられたよ。



ある日、シグルドはレギンに――



「お前、王の息子のクセにあまり金持ってなくね?



「“ファフニール”ってドラゴンが金(財宝)持ってるから、殺して奪えば?



…と言われる。



「それ、ほぼ強盗じゃね?」と思ったシグルドだが、パパの形見「名剣グラム」を手に、とりあえずファフニールを倒す旅に出た。








その前に、シグルドは「あいつ金に目がくらんで、父親の仇を討たないつもりだぜww」と思われたくなかったので…




シグルドは「父親の仇をぶっ殺す宣言」をしたよ。



実は、シグルドのパパであるシグムントは、フンディング一族の「リュングヴィ王」との戦いで亡くなっていたのだ!



そんなわけで、ファフニールを倒す旅の途中、パパの仇のフンディング一族を皆殺しにして、街も燃やしたよ。



そしてファフニールもぶっ殺すよ。





ファフニールは死に際に「俺の財宝は呪われているから、持っていっちゃダメだよ」とシグルドに言うが、彼は無視。



シグルドはファフニールの棲み家に入ると…たくさんの黄金と、相手を恐れさせる力があるエーギルの兜、黄金でできた甲冑、そして剣フロッティを見つけたという。



ドラゴン退治が終わって、財宝を手に入れた時…養父レギンが…



「ファフニールの心臓食べた~い」



とか言ってきたので「塩焼き、タレ、そのまま、どっちなの?」という疑問は残るけど…ともかくファフニールの心臓を焼いて食べることに。



調理中にシグルドは心臓から流れ出した血を口にした…すると、魔力で「賢さと動物と会話する力」を得たのである。



そしてシグルドは、とある鳥の声を聞く――



「レギンはファフニールの弟で、財宝を独り占めするためにお前を利用したんだピヨ!お前も殺すつもりなんだピヨ!」



――――――



そう…かつて、ファフニールは「父のフレイズマル」を殺し、財宝を兄弟たちに分けず独占していた…



そして今、その兄弟であるレギンが、シグルドにファフニールを殺させ、今度は自分が財宝を独占しようとしていたのだ!





――――――



というわけでシグルズは、寝ているすきにレギンを殺害。



財宝を手に入れ、再び旅に出たのだった…。



しかし、この後…悲しい運命がシグルドを待ち受けていたのであった…。




第二章 ブリュンヒルデ



シグルドが旅を続けていると…山の上の燃え盛る炎の中で眠っていた「戦乙女ブリュンヒルデ」と出会う。



何でそんなヤバいとこで眠っていたかというと…



かつてブリュンヒルデは、戦死した兵士を「主神オーディン」の住むヴァルハラへ導くワルキューレであった。



しかし、「とある戦い(作品によって説明が異なる)」において、オーディンの命令に逆らい、一方のみを勝たせてしまう。



オーディンは激おこで、彼女から神性を奪い、「恐れることを知らない男と結婚する」という呪い的なものをかけ、燃え盛る炎の中で眠らされてしまう。



『ニーベルングの指輪』だと、「火を放ったのはブリュンヒルデの意思」で「神であるオーディンよりも自由な男だけが求婚する」ということになっているよ。








何やかんやで、ブリュンヒルデは眼を覚まし、2人は恋におち、結婚を誓う。





第三章 大体、クリームヒルトのせい



愛し合う2人の前に!



「王妃クリームヒルト」襲来!






自分の娘とシグルドを結婚させたい「王妃クリームヒルト」の陰謀により、シグルドは忘れ薬を飲まされる!



そんなこんなで、シグルドは「グズルーン王女」と結婚。



一方、ブリュンヒルデは「グンナル王子」と結婚してしまう!





後にシグルドは、ブリュンヒルデとの愛のメモリーを思い出すが、時すでに遅しであった!



ところがである!



ブリュンヒルデはグズルーンと口論した時に――



「シグルズはお母様に忘れ薬を飲まされていたのよ!オホホホ!」



と告げられる。





ショックを受けて部屋に引きこもるブリュンヒルデ!



そこへ、シグルドがやってきた…



シグルドは「全てを捨てて、俺と一緒になっちゃおうぜ☆」と告白!



少女マンガとかなら、ここで愛の逃避行が始まるが…



ブリュンヒルデは「不倫になっちゃうわよ!もう遅いわよ!」と言い放ち拒絶!



そして!ブリュンヒルデと結婚していたグンナル王子が、この出来事を知ってしまう!



「僕の愛するブリュンヒルデが獲られちゃう!」



焦るグンナル!下す男の決断!



グンテルはシグルドを謀殺。





愛する人を失ったブリュンヒルデは自害し、シグルドと共に火葬された。













第四章 そして、誰もいなくなった



その後、グズルーンは「フン族のアッティラ」と再婚。



2人はいつまでも幸せになりましたとさ。



ところがである!



アッティラは黄金欲しさにグンテルを謀殺。



夫と兄を失ったグズルーンは悲しみと憎しみをこめてアッティラの館に放火し、殺害。



そしてその後、「ヨーナクル王」と再々婚し、3人の息子をもうける。



さらに、グズルーンとシグルドの娘「スヴァンヒルド」はゴート族の王「エルマナリク」と結婚。



皆はいつまでも幸せに暮らしましたとさ。

ところがである!



エルマナリクはスヴァンヒルドの不貞を疑い、馬でひき殺した





グズルーンは息子達に「娘の仇を討てぇい!」と命じたけど、返り討ちにあって全員死んでしまうのだった…。


――END――

まあ、アーサー王伝説も
結構ぶっ飛んだ話だしね



――――――





この記事が良かったらチップを贈って支援しましょう!

チップを贈るにはユーザー登録が必要です。チップについてはこちら

月別アーカイブ

記事を検索