【制作講座】「催○音声の作り方、知りたいニャン!」Part3

今回の記事は3部構成となっております。
part1はこちらから
part2はこちらから

催○音声のクオリティを高めるためには、何を勉強したらいいの?

知識を身につける

催○音声と催○術は別物といえど、催○術の基本は頭に入れておいた方が良い、という話でしたね。具体的な教本はありますか?

それもへっぽこ術師さんが紹介している……こちらのページにあるものとか。

至れり尽くせりですね……!あっ、この林貞年さんの本はお見かけしたことがあります。Amazonで催○術で検索すると大体上の方に出てくる……

林貞年さんの本は、知識として一通り読むといいと思います。古いので今は違うなって所もありますけど、最初読むのにはいいかなと。
特に『催○術のかけ方』シリーズがいいかな。

あと、私はミルトン・エリクソンの催○療法入門っていう本を……今日持ってきたんですけど。

わー、ありがとうございます!分厚い……

僕も読んだことありますけど、現代催○なんで、訳わかんないと思いますよ(笑)
古典催○をベースにした作品を5作くらい作った後にこれ読んだら取り入れようってなるかもですけど、一発目に読むと多分パニックになります。

古典催○と現代催○……?(パニック)

簡単に言うと直接暗示(古典)と間接暗示(現代)ですね。
直接は熱かったとか催○にかかった感覚を認識させる、間接は本人が自覚してない所で身体が動く、とかなので、現代催○は催○音声には相性が悪いですね。かかったという実感を得にくいので。

両方をうまく使えるなら有利ですけどね。たまに両方使われてる作品もあるので。

なるほど~……今日の話をずっと伺ってて思いましたが、催○って一枚岩じゃないというか、これが正しいというのが無いんですね。

解釈によって変わりますね。人によっては「催○なんて存在しない」って結論出してる人もいますし(笑)

逆に、こういう教本ってリスナーさんが読む事によるデメリットはありますか?

リスナーさんはあります。つまりマジックのネタ明かしを知る事になるので、 「ああ今あのテクをやろうしてるな」って理解しちゃうと、素直に催○にかかれなくなっちゃうかも。

私も基本的にはオススメしないですね。
私はレビューブロガーなので、催○技法を知ってないとまずいので、多少は勉強しましたけど。
リスナー専門だったら知る必要はないと思います。
ただ「2年、3年催○音声聞いてるのに全然かかれない」って人がたまにいて、そういう方にはこういう解説書は勧めてますね。知れば少し前進できるんじゃないかと。

そうですね、そういう状況なら僕も良いと思います。

なるほど、じゃあ100作聞いたけど無理だったよ!って人とかだったら是非教本を……

100作はさすがに言い過ぎです(笑)もっと早い段階で何かしら間違ってることに気づいた方がいい!


丁寧に作る

では、他にクオリティアップのために気を付けた方がいいことは……

うーん…間の取り方のセンス。

センス!センスとは……?

呼吸をさせたりするシーンがあると、僕も悩むんですけど吸って吐いてのペースとか。

確かに、たまにペースが遅すぎて呼吸苦しくなる時あります。
吸って……スゥーッ……(間)……まだ吐かないの?こっち息止まってます!みたいな。

そうそう。催○音声は現実の身体に働きかけるものなので、そこをより丁寧に、対人間でやっている意識を持つといいんじゃないですかね。

間の意識はすごく大事ですよね。
普通のシチュエーションボイスでも、キャラがリスナーに質問を投げかけたのに間を開けずにすぐ次のセリフを喋り始めちゃうと、生々しさが薄れて勿体なく感じたりします。

あと、僕も人の台本「チェックしてください!」って言われて見せてもらったりするんですけど、セルフで3回も4回も連続で射精させるシーンがあったりするんですよ。
エロゲーとかシチュエーションボイスみたいなファンタジーならいいですけど、催○音声だったら現実の身体でそんなことするの無理じゃないですか。

なるほど。エロさを求めてそういうのを入れちゃうと、それは催○音声ではなくシチュエーションボイス寄りの作品になっていくんですね。

多少の暗示には身体が呼応しなくてもいいんですけど、射精みたいなここ!って決めどころについては、現実の身体がそうなるものとして作るのがいいと思います。

リスナーさんの身体と聴き心地を考えながら丁寧に作る、という感じですね。
ちなみに、効果音やバイノーラルなど、音の調整をするツールのスキルについては……?

自分が作る催○音声にそれが必要なら要るし、無いなら不要。
普通のシチュエーションボイス作ってる人の方が、よほどスキルあるんじゃないですかね?


人気作の研究

催○術と催○音声は別なので、催○音声を作りたいなら催○音声を聴き込んで見様見真似で作ってみるしかない、という話でしたが……

僕は一切聞かないですけどね。影響されたくないので……

それはエロトランスさんがプロ催○術師としてのスキルを持ってる、かつ決断力が強いからですよ……!(笑)
普通のシチュエーションボイスを作っていて、次は催○音声を作ってみたいという方であれば、既存の作品を参考にすることもあるのかなと。
ただそれは、パクりにはならないように。創作全般に言えることですが……

そうですね、パクるのではなく、作品が何をやってるのかの意図を理解するのがいいですね。
理解しないまま見よう見真似で模倣すると、リスナーも違和感を感じると思いますし。

双子のい・い・な・り」から双子催○が流行った時があって、追従した作品は増えましたけど、そもそもの催○が成り立ってなくて爆死した作品も多かったですからね。

双子のいいなりさんは、独特のバランスで作品が成立ってたんですね……

僕だったら作れない。あの作品は、催○の勉強をしてたら逆に作れないんですよ。左右で違うこと言ったりするので。
そういう型破りな事をしつつ、ベースはちゃんとしているっていう、すごいバランスのいい新しい作品で、僕は勉強になりましたね。

なるほど~……。沢山お話してくださってありがとうございました。
催○音声、頑張れば作れそう!という気持ちは高まってきました(嬉)
1作目では自分はどんな作品を作ればいいのか、まではまだ思い描けてないのですが……(悩)

1作めでいきなり成功しようと思わない方がいいですよ。3作くらい試行錯誤していいと思います。
お金とかリスナー受けを優先するとちゃんと創作できないので、作りたいもの作ってほしい。

確かに。なんかこう、一人で考えてると「コケる作品を作ってはいけない……!」みたいな強迫観念に駆られてきてしまうんですよね。
こうやってサークルさんやレビュアーさんと話していると、すごく気持ちが楽になってきます。

あと、作る際に考えるのは自分がかける体で書くか、かけられる体で書くか、ですかね……。
僕はかける体で書くんですけど。
自分がどうなりたいかを催○音声で表現するといい。
催○音声を作ること自体を目的にして考えるより、催○音声で何がしたいのかを考えた方が楽しいと思います。挑戦でいい。お金目当てで催○音声を作るのは大変ですよ~。


これからの催○音声業界について

では締めに入りますが、お二人から、「今後催○音声業界がこうなっていったらいいね」というご意見をお聞かせいただけたら幸いです!

僕は……現状のままでもいいと思ってますが(笑)
変に盛り上がると、催○音声じゃない催○音声が増える懸念があるので、真っ当にあってほしいですね。

実力で勝負して売上を出すならいいですよね。
騙しやハッタリで売るのではなく、純粋に良い物が売れる業界であってほしいです。
だから私は、良い物なのに売上数が振るってない作品を少しでも救いたくて、レビューブログをやっているので。

良い物なのに売上数が振るわないっていうのは……

売り方ですよね。

難しいですね。先ほども話しましたが、初動で多くの人に手に取ってもらうためには、音声作品は作品以外のところでも工夫しないといけないっていう。
作品の見え方しかり、サークルの知名度の上げ方しかり。
自分のために作るとはいえ、良い物が作れたならより多くの人に聴いてもらいたいですもんね~……!(苦悩)

私も悩みます。売れてる作品や人気サークルさんの記事を書くと、楽だしアピールしやすいし需要もあるんですよね。
でも、そうじゃない作品をピックアップするっていうのは、私のブログでこそ出来る事なので……。

素敵ですね……!
催○音声って、やっぱりサークルさんもリスナーさんもマニアックな方が確かに居てくれているのが、良いですよね。
作品がハマればリピートで聴いてもらえるものになるし、作り甲斐ありますよね。

そうですね、催○音声って技術の世界なので。

昔の作品でも、記事で取り上げるとお客さんがちゃんと買ってくれて、反響よかったりします。

あとこう……最近のシチュエーションボイスってブームの移り変わりが激しいので、それに比べると催○音声界隈はゆったりですよね。
ブームの波に乗るのに疲弊した方とかは、催○音声でゆっくり一息つけるかもしれません。
本当に趣味の世界って感じでいいですね。趣味の世界であってほしいですね……!


~完~



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