AIはゲームを創れるのか?
ども、サークル土塊(つちくれ)のナマグサこと堀井です。
土塊
AIはゲームを創れるのか?
昨今、AIが人間の仕事を奪う・・・的な事が話題に上がったりします。
なら、気になるのが「今の自分の仕事はAIに取られる危険はあるのか?」って事ですよね。
そこで、一応ゲームクリエイターの端くれである自分が、
「AIはゲームを創れるのか?」って事に関して自分なりに分析をしてみようと思います。
いまから書くことはあくまでも、堀井個人の考えですので
絶対に正しい! って事ではないのですので、それはご了承下さい。
■■■■■■■まずはAIの簡単な定義■■■■■■■
このテーマを掘り下げるにあたり、まずは「AIとは何ぞや?」と
いうことを、ある程度定義する必要があります。
AIはいわゆる、「人口知能」の事なのですが
実は2019年現在に至っても、「知能」を持っている機械は
皆無だと言っていいと思います。
そういう意味では、今、社会で言われてるAIという単語は
実は誤用というか、誇張表現で、正しくは
「AIもどき」というのが正しいと思います。
じゃあ、AIとAIもどきは何が違うのかというと、
端的に言ってしまえば、「感情」があるかないか・・・だと思うのです。
いくら頭がよく見えても、感情が伴わないのが「AIもどき」
頭がよく、感情が伴ってるのが本当の「AI」だと自分は認識しております。
なので、以下の記事では、「AIもどきがゲームを創れるか?」という事を
考えていきたいと思います。
ただ、いちいち「AIもどき」と言うと、煩わしいですので、
ここから先「AI」という言葉を使う時は
「AIもどき」を指しているとお考え下さい。
■■■■■■■ゲーム作りの作業をパーツに分けて考える■■■■■■■
まずはゲームを創るのにどんなスキルが必要なのか?
それをめちゃくちゃザックリと定義してみたいと思います。
■プロデューサー
■企画プランナー
■シナリオライター
■プログラマー
■サウンドクリエイター
■グラフィッカー
■スクリプター
■デバッカー
めちゃくちゃザックリ分けると上記のようになるかと思います。
で、いきなりそれぞれのポジションがAIに置き換わる可能性を考えてみると・・・
■プロデューサー (0%)
■企画プランナー (0%)
■シナリオライター (3%)
■プログラマー (0%)
■サウンドクリエイター (90%)
■グラフィッカー (3%)
■スクリプター (0%)
■デバッカー (5%)
私個人の考えですが、こんな感じになるかと思います。
・・・ようするにほとんどAIに任せる事が出来ない、
という結論です。
全体で言うと、AIに置き換えれるパーセンテージは、5%にも満たなくて
現状の最先端技術を投入したとしても
やはりほとんどの部分を人間が作業しなければゲームは完成しない
という事が言えると思います。
以下、それぞれの分野の解説をしていきたいと思います。
■■■■■■■プロデューサー (0%)■■■■■■■
ゲーム制作における、プロデューサーとは、ザックリ言えば
「監督」のようなポジションで、ゲームの方向性を決定し、監視監督する
役目だと言えます。
この業務をこなすためには、技術的な事はもちろん、感情「心」が
必要になってくるのは想像に難くないと思います。
なので、現状、感情のないAIはこの仕事を担う事は出来ません。
・・・ただ、極論を言ってしまえば「プロデューサー」という職種自体が
要らない・・・、
他の業種を担う人間が、そのゲーム制作の代表者になって
プロデューサーになると考えると、
「AIに置き換わるか?」という議論の前に
「そもそも専門分野としてプロデューサーは必要なのか?」
という議論が必要なのかなと思います。
■■■■■■■企画プランナー (0%)■■■■■■■
この職種は最初に、ゲームのシステムを考える人ですね。
単純なゲームならまだしも、ある程度複雑なシステムのゲームになると
「このシステムがあるから、ユーザーはもっと面白いと感じてくれるに違いない。」とか
「こんな要素があると、コンプリート欲が刺激されるに違いな」とか
いろいろな要素を「人間の感情」と絡め合いながら考えていく必要があります。
なので、この分野も人間の感情を理解できないAIには代替え不可能だと思います。
■■■■■■■シナリオライター (3%)■■■■■■■
現在、AIに小説を書かせてみる・・・という試みが行われ、
あるコンテストに、こっそりAIが書いた小説を応募したところ
「予備審査を通過した」・・・的なニュースを見た記憶があるので
もしかしたら、自分が思っている以上にAIが文章をつくる能力は
上がっているのかもしれません。
だけど、やはり文章を書いて、人を感動させるのも
「感情」が必要不可欠だと思うんですよね。
先に例を挙げた「予備審査を通過した小説」というのは多分
「過去の文学作品や、ベストセラー作品の傾向を分析して、
それっぽい文章をくみ上げた」
・・・だけであって、本当の意味で人間の感情を理解して
シナリオを書いたわけではないと思いましたので、
3%という低い数字にとどめさせていただきました。
■■■■■■■プログラマー (0%)■■■■■■■
現在の一般論でも、プログラマーという職業は、
一番AIにさし変わる危険がない職業の代表の用に語られていると思います。
それは、現在の機械が
「方程式通りに答えを導き出す」という事は得意だが
「そもそもの方程式を作り出す」という事が極めて苦手
という事が上げられると思います。
よって、プログラマーの仕事もAIに代替えは不可能だと思います。
■■■■■■■サウンドクリエイター (90%)■■■■■■■
残念ながら、この分野が一番AIの代替えが可能な分野だと思います。
現状でも、作曲をするAIはネットで公開され
試しにつかってみると、驚くほど簡単に曲を作る事が可能です。
なので100%とは言いませんが、90%ぐらいはAIに任せることは
可能なのではないかと思います。
■■■■■■■グラフィッカー (3%)■■■■■■■
現在、AIに絵を描かせるという技術もかなり研究が進んでいる分野だと思います。
ただ絵を描く・・・という事であれば、AIがそれを行える可能性は
3%どころでなく、10%近く差し替えることも可能だと思います。
ただ、それはただの絵であって、ゲームグラフィックはもっとピンポイントで
必要な絵が限られる分野ですので、そういった事情を加味すると
差し替え可能な%は、どんなに高く見積もっても
3%程度なのではないかなと思います。
■■■■■■■スクリプター (0%)■■■■■■■
この作業は、ゲーム制作の中では、かなり単純な作業なので
ぱっとみ、かなりAIにおきかえれるんじゃないの?って思われるかもしれませんが
それは、「感情がある人間が作業する」から単純に感じるのであって
感情がそもそもないAIには、かなり難易度の高い作業だと言えると思います。
■■■■■■■デバッカー (5%)■■■■■■■
この作業もスクリプターと同じく、やる作業自体は、かなり単純なのですが
「バグ」をバグと認識するには、人間の感情が深くかかわっており
AIがバクをバグを認識するのは、今の技術だと不可能だと思います。
ただ、ストップバグ(ゲームが完全にフリーズするバグ)だけは、発見した時に
バグ認識ができるので、ストップバグだけはAIにまかせて発見できる可能性があります。
なので、ちょっと高めの数値5%をつけさせて頂きました。
■■■■■■■総評■■■■■■■
以上です。
上記のように分析すると、
今の所、ゲームクリエイターがAI技術に怯えることは、
ほとんどないと言っていいと思います。
安心、安心^^♪
でもそれはあくまでも「AIもどきに奪われる危険は少ない」だけであって
「感情を得たAIには、いとも簡単に奪われる」可能性があるともいえます。
ただ、そう仮定すると、よの中にあるすべての職業が
AIが代替え出来るとも言えますので、その時はその時で
新たな時代の到来・・・
「働くのはAIロボットの役割。 人間は豊かな暮らしを享受するだけ・・・」
もしくは
「人間はAIロボットの家畜のような存在になり、AIの顔色をうかがいながら
ビクビク暮らす存在」
のどちらかの社会になるのだと思います。
そして、そんな未来は予想以上に近いところまで来ているのかもしれません。
さて、皆様はどちらの未来がくると思いますか?w
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