あおいたんハァハァ
全年齢ですよw 夏目です。
「BUT HORROR #1」は「一角仙人」。「#2」は葵上。
漢字のタイトルでこむづかしい気がしちゃいますけど、いやいや実は、けっこう今っぽいペラいお話多いですよ。能楽。
能楽「葵上(あおいのうえ)」は、おそらくゼアミだか誰だかが、女性向けエロ同人小説「源氏物語」の「葵上」をパクったエンタメです。
「源氏物語」自体が、イケメン【ヒカル】がティーンの頃からオッサンになるまで、色んな女と色んなプレイをする女性向けエロ同人小説なので、今どきのエロ設定を適用すると、実にしっくりきます。
源氏物語の「葵上」関係の部分をガサッとまとめますとね↓
■ナヨいイケメンのヒカルは、女教師・【六条先生】の大人ボディにクラクラっときてしまい、放課後のたびに教室でハァハァします。
知性派美女の白衣とタイトスカートにやられちゃったクチですね。
■けど六条先生、プライド高い女なので、つきあってるうちにヒカル、めんどくさくなっちゃって、妹キャラの【葵】ちゃんに乗り換えやがります。
六条先生は2人の関係に気づいてはいるけど、プライド高いし、年上だし、
「フン、いいわ、どうせアイツはアタシのカラダに戻ってくるもの!」と、自分をだまし続けます。
ところが。
葵ちゃんを孕ませちまうんですわ。ヒカルが。
■さて、1000年前の京都では、鴨川で大きなお祭りがありまして。
そこに貴族たちが飾り立てたクルマで乗り付けて、最前列をキープして見せびらかす、って習わしがあったんですよ。
で、その祭りの場で、六条先生と葵たんがバッティングしちゃいましてね。
葵たんち下女が、六条先生のクルマをぶち壊して、さんざん恥をかかせて帰らせちゃうんですよ。
今どきで言えば、セレブなパーティに純白ドレスで登場した六条先生のドレスに、葵たんち下女がわざとワインかけちゃって、先生、涙こらえながらその場を去る、みたいな。
これが、六条先生を闇落ちさせるわけですよ。
■ところでここまでは、能楽「葵上」のお話じゃなくって設定部分。
こっからが本編。
1)葵が憎くて憎くてたまらない六条先生の怨念は生霊を生み出して、夜ごと葵の枕もとに現れて、呪います。
2)葵は大臣の娘なので、気を利かせた秘書が、金に物言わせて、呪いを祓うのがスゲー上手いと評判の巫女さんを連れてきます。
確かにこの巫女のおかげで、この生霊が六条先生の生霊だと分かりはするんですが、いやはや、六条の怨念強くて、とっても祓えない。
3)そこで秘書、「日本で一番偉い僧侶連れてこい!」と使いを出します。
やって来たのが自称「役行者(えんのぎょうじゃ)の弟子のスゲー僧侶」。
また言い方が傲慢。
「いやもう、ワシぐらいになると忙しくってたまらんのだが、何せ高貴なお方の頼みだからということで、取るものもとりあえず来てやったわい」みたいな。
4)この僧侶(修験者だよ、どう見ても)、予想外にマトモな霊能者で、数珠をジャラジャラ鳴らして修験道の呪文唱えると、六条先生の生霊が苦しみだす。
(舞台上で、バッ! と、女の面から般若の面に早変わりします。)
般若になった姿で、葵の上にマウントポジションとってパウンドするので、周りがドン引く、ってリアルな描写もありますw
で、最期は有難いお経によって浄化され、呪いは払われました。めでたしめでたし。
ほら、なんのことないお話だったでしょ、ってことで。どんとはらい。