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役演亭 2023/01/31 18:05

テラリアの Journey Mode に見る「作業ゲー」の在り方について

「テラリア」は、マインクラフトに比べれば知名度は落ちるかもしれませんが、非常に有名で人気のある建築・探索ゲーの 1 つなので、ご存じの方も多いと思います。

今回の本題である「Journey Mode」は、無制限にブロックやアイテムを使うことができたり、無敵になる God Mode に切り替えることが可能な、いわゆる「クリエイティブモード」にあたるシステムです。

しかし、この Journey Mode は、他の建築ゲーとは一味違い、「作業ゲー」としてもよくできているシステムでしたので、今回記事にしてみることにしました。

テラリアの Journey Mode と、一般的なクリエイティブモードの違い

ひとことで言ってしまえば、Journey Mode は「制限付きのクリエイティブモード」です。

では、具体的に何が制限されているのでしょうか?

それは、「ある程度自力でアイテムを何個か収集しなければ、そのアイテムが無制限にならないこと」です。

例えば、ゲーム中の建築で使えるブロックの 1 つである Stone Block (石のブロック) の場合は、まずは 100 ブロックだけは「自力で」集める必要があります。

(※ 以下のスクリーンショットでは既に 100 個集めて「研究」が完了しているので、無制限に作れるようになった状態です)

いわゆる無敵モードだけは最初から使えるので、普通のプレイに比べれば 100 個の石ブロックを回収するのは非常に簡単です。

しかし、たとえ入手確率が非常に低い「レアアイテム」であろうと、アイテム毎に課せられたノルマ数の収集が完了しなければ無制限に作れるようにはならないため、これが「作業ゲー」という意味で非常に面白いデザインに仕上がっているのです。

実際に無制限化するのが大変なアイテムの例

下記の Shellphone というアイテムは、以下のスクリーンショットの中にある「計 16 個ものアイテムの機能を 1 つに集約している」非常に便利なアイテムで、インベントリを 1 枠しか占有せずに済むという特徴があります。

しかし、これらの 16 個の合成元アイテムの中には、入手が困難なアイテムも数多く含まれています。

例えば、

  • 遭遇確率 0.6% のレアモンスターがドロップする (しかも 100% ではない) アイテム
  • 入手確率が 1/30~1/40 くらいの釣りクエスト報酬アイテム
  • ダンジョンを探索していて稀に見つかる金色の宝箱の中に、低確率で入っているアイテム

などです。

さすがに Journey Mode でも、確率の操作まではできませんから、このように便利なアイテムを入手するためにはひたすら探索やクエストなどを繰り返す必要があります。

実際に「面白い」かどうか

私「鈴木YE」的は、総合的に見て、この Journey Mode はかなり面白いと思います。

確かに上記の Shell Phone のように確率に踊らされるアイテムがあるのも事実ですが、さすがにここまで鬼なレアアイテムは珍しいので、「作業ゲーとしては」全体的に見て非常によくできていて、プレイしていて面白いゲームモードだと思います。

マインクラフトなど、他のゲームのクリエイティブモードだと、最初から色々出来過ぎるが故に飽きてしまうという側面もありますが、テラリアの Journey Mode はうまいこと良い感じに制限をかけることができていて、1 つのゲームモードとして洗練されているという印象です。

ただ、さすがに今の Journey Mode の調整は、たとえ God Mode 前提でも「プレイ時間泥棒」気味なバランスであることも事実なので、もう少しどうにかならないかな、とは感じます。

私「鈴木YE」自身も、作業ゲーが好きなタイプのゲーム作者なので、今後「役演亭」として作るゲームにも、テラリアの Journey Mode のような良い塩梅の制限をうまくゲームデザインに取り入れたいと感じました。

「作業ゲー」そのものに対する批判について

作業ゲーが好きではない人は、よく「草刈り」「脳死」「レベルを上げて物理で殴るだけ」などという言葉を挙げて批判される方も多いと思います。

私「鈴木YE」は、むしろ作業ゲーの方が好きな人なので、こういう要素はむしろ好きな方です。

この手の文句を言ってくる人に対して、私の場合は

「そんなに挑戦を望みたければ、ゲームに時間を使わずに、現実の困難な問題に時間を使ってリアルで金を稼いだり、日本の政治・経済を返り咲かせることに貢献すればよい」

と切り返します。

実際に、私自身が「サラリーマン SE として、時には理不尽な課題・問題を押し付けられてストレスを溜め込んだ」経験をしているので、ゲームに対しては低難易度でストレス解消ができるようなものを求めている、というのが背景にあります。

もちろん、たとえ息抜きのためのゲームであっても、あまりにも難易度が低すぎたり、いたずらに時間がかかりすぎるものに関しては別問題です。

このあたりの話 (ゲームに対して「やりごたえ」を求めるのか、「作業」を求めるのか) は賛否両論ありますし、ここで私のゲーム作者 1 個人としての意見を書き始めると長文になってしまいますので、また別の機会に記事にするかもしれません。

いずれにしても、テラリアの Journey Mode は、作業ゲーが好きではない人にはおすすめできませんが、私のように作業ゲーが好きな人にはかなりおすすめができるデザインだと思います。

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