タイピングゲームを作った理由と、今後の展望について
既にお知らせのとおり、12/20(火) に、役演亭の 2 作目でもあり、タイピングゲームとしても 2 作目となる「光の絆の生徒達 ~ キャラメイク・タイピングRPG ~」をリリースしました。
しかし、一見して、需要があるのかどうかも分からない、ニッチのようにも思える「タイピングゲーム」をなぜ 2 作も連続して作ったのかと疑問に思っている方もいるかもしれません。
(前作は、上記のように「単キー入力」「ブラインドタッチ修得重視」のデザインでした。)
一部の理由は今までも小出しで書いて来たものと被っていますが、深くは触れていませんでしたので、そろそろ「なぜタイピングゲームにしたのか」について、深く語っていきたいと思います。
(かなりの長文になります。ご了承ください。)
現実的な理由:ゲームとしての作りやすさを重視
まずは現実的な理由からです。
Twitter にも投稿していましたが、タイピングゲームは以下の観点から作りやすいと言えます。
- PC だけに対応すれば良いから。
- 例えば、スマホやゲーム機などに対応する必要がありません。
- キーボード操作だけに対応すれば良いから。
- 必然的に「キー入力しなければならないジャンル」のゲームになるため、マウス操作やゲームパッドへの対応を要求される可能性が低いです。
実際に、オプション設定の項目も、下記のように少なくて済みました。
一般的なゲームであれば、上述のマウス操作やゲームパッド対応に加えて、キーコンフィグ対応の要望が出る可能性があります。
下手したら、これが原因で評価が下がる可能性も無いとも言い切れません。
サークル「役演亭」としても、立ち上げたばかりですし、ゲーム本体の質を確保しつつ、ゲーム以外のところで制作期間の短縮を試みなければ、下手したら「いつまでたっても作品数がゼロのまま」ということにもなりかねませんでした。
したがって、同人・インディーゲーム作者として「慣らし運転」することもふまえて、タイピングゲームというジャンルを選択したのです。
理想的な理由 : PCゲームの復権への貢献
海外では、PC 向けゲームは比較的人気のあるプラットフォームの 1 つだと思いますが、日本では正直言ってスマホ向けが優勢になってしまったと思います。
特に、作者である鈴木YE自身は、1999 年から2010 年代前半にかけてフリゲ作者をしていましたので、日本における PC 向けゲームの人気がどんどん下がっていった状況を目の当たりにしていました。
特に、フリゲのダウンロード数は、昔 (2000 年代前半頃) なら 1000 本、10000 本クラスのダウンロード数が出たような作品でも、今では 100 本、1000 本くらい出ればマシだという状況です。
もちろんゲーム制作の敷居が下がってゲームを作る人が増えたことも影響しているとは思いますが、スマホ向けなど他のプラットフォームの力が伸びてプレイヤー層が分かれてしまったことも要因として考えられるでしょう。
PC向けゲームの独自性・強みは?
さて、そんな状況で、PC ゲームならではの独自性や強みを考えてみたとき、以下のような考えに思い至りました。
「他のプラットフォームには容易には真似できない、PC ゲームならではのゲームジャンルって何だろう?」
それを考えたとき、タイピングゲームほど PC 向けに適したジャンルは無いと思います。
まともにPCやキーボードを扱えない世代の出現
しかし、今の日本は、既にゲームも含めてスマホ全盛という状況。下手したら若い世代なのに PC もキーボードもまともに扱えない人間が居てもおかしくないです。
実際に、フリック入力は早いけどキーボード入力が全然駄目だという若い世代の出現もニュースで取り沙汰にされることが出てきています。
実際のオフィスの現場では、何だかんだいってキーボードとマウスの方が生産性が上ですし、日本人がフリック入力しかできなくなれば、下手したら日本の国際競争力の低下も起こり得ます。
そこで、「ローマ字入力」だけでなく、真のキーボード初心者のための「単キー入力」のタイピングゲームもあった方が良いのでは、と思い立ちました。
タイピングゲームを「単キー型」「ローマ字型」の 2 作に分けてリリースした理由もここにあります。
(実は、単キーとローマ字を 1 本のゲームにまとめる案もあったのですが、さすがにそれは役演亭の処女作として製作期間が長くなりすぎると考え、2 つに分けることにしました。)
しかし、あくまでも理想は理想
活動を始めて間もないサークルで、かつフリゲ作者時代からのブランクがかなり開いてしまった「役演亭」としては、正直言ってこの「理想」に対して貢献できるとは思いませんでしたし、実際に現時点の売上状況からしてもその理想からは程遠いです。
しかし、かつて PC 向けのフリゲ作者だった鈴木YEとしては、「PC ゲームへの思い入れ」もあります。
なので、最初に書いた「現実的な理由」と組み合わせる形で、「理想」のこともふまえてタイピングゲームを作ることにしました。
今後の展望 (ゲーム制作など) について
売れる・売れないを問わず、同人・インディーゲームを無事 2 本リリースことができた「役演亭」としては、とりあえず当初の目標は達成できたと言えます。
とりあえず 2 本あれば、最低限、同人・インディーゲーム作者 (サークル) を名乗ることだけは間違いなくできます。
もちろん、処女作や 2 作目からいきなり成功してくれたら、それはそれで嬉しいことはありませんでしたが、現実的に考えて「まずうまくは行かないだろう」とは思っていました。
特に、自分のようにゲーム作者としてのブランクがかなり空いてしまい、人脈 (ファンや協力者など) も含めてほぼゼロからの再スタートになってしまった作者は、正直言っていきなり成功するのは困難です。
しかも、ゲーム制作自体の敷居が昔よりもだいぶ下がってきているので、状況はさらに厳しいものになっていると言えます。
そのため、役演亭としては、ゲーム制作「以外」のことも視野に入れて活動しなければならないと考えてます。
(これ以降は、まだ未確定要素も大きいため、フォロワー限定記事にします。一般公開は謹んでいただくようお願いいたします。)
1. ゲーム制作「以外」の活動について
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