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BASIC PLANの記事 (35)

らふすけっちいんく 2022/10/25 15:00

【先行情報】ゲームマーケット2022秋について

みなさんこんにちは!ナナです!


遅ればせながら、先週Twitterにて拡張セット「姫と騎士 乙女の誓い」の発売決定&ビジュアルを公開いたしました!(≧▽≦)

https://twitter.com/shitamachi_maid/status/1582213974573350912?s=20&t=ehdmsG8JZsueCRkyTikquw

今回も多くの反応をいただいており、ナナとっても嬉しいです><
(いつにも増して告知が遅くなってしまい申し訳ありませんでした...(;;)


本作はゲームマーケット2022春にて販売しました「姫と騎士」の拡張セットにあたるのですが、今回もめちゃくちゃ気合を入れて開発しましたので、みなさまにお届けするのがとっっっっっても楽しみです!!(≧▽≦)★ミ


パッケージイラストも毎度お馴染みつるしまたつみ先生にめちゃくちゃ拘って描いていただき、何度もうちの代表と協議を重ねて調整をし、とっても素敵なアートに仕上げてきただきました。

指の角度ひとつとっても、何度も調整を重ねておりますので、是非細部までご覧になってくださいね(=^ ^=)


内容物

さて、肝心の内容ですが、今回もとってもボリューミーです!!

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らふすけっちいんく 2022/09/30 19:00

【アフターストーリー】ヴィスコンティ家の場合【姫と騎士】

原案・原作:香川俊宗(LAUGH SKETCH Inc.)
執筆:巽未頼


大公選が始まる2ヶ月前。参加者が決定した段階で、わたくしは調査を命じていた。その結果が、今日わたくしの元に集まった。派遣していた家臣たちの情報が、騎士であるアリシアに集約され、報告を受けていた。

「注目すべき姫や騎士はいますか?」
「やはりベルセルクの姫以外はあまり目立った功績はありませんね」
「ベルセルクの姫は武に偏りすぎているわ。他は?」
「ドラウグの姫は領内の人気は絶大なものの病弱なようですし、アインフェリアの姫は優秀ですが、大公になれる程かと言われますと」
「……そう」

ドラウグ家の姫はどうやら血を吸わずにいるらしい。血を吸えばもっと才覚を発揮できるでしょうに。惜しい。惜しすぎる。

「カスティリオーヌは?」
「恐らくですが、一番に脱落するでしょう。騎士も教養に欠けますし、姫に覇気がありません」
「それは集まった情報からの分析?それともアリシアの感想?」
「……私の感想です」
「そう。ならば、情報の方をお願い」
「家中が諦めている様子で、カスティリオーヌの姫はあまり支援を得られていません。本人の素質は決して低くはないようですが、表に出る功績がないため家中をまとめきれていない様子にて」

やはり、カスティリオーヌ家の問題はそこだ。幼少期に見たあの姫は、もっと才気に溢れていた。彼女ならば、と思わせる輝きがあったのだ。

「やはり、主がこの国を統べるのが最善かと」
「それでは困るのだわ」
「主の見る目を疑う気は毛頭ございません。されど、あの姫はもう『無理』かと」

この国は行き詰まりつつある。大公が一部の家に限られているがために、一部の家のみが大公となる貴族と思われつつある。カスティリオーヌ家も初期は大公を輩出したのに、最近は大公に選ばれる候補が出てきていなかった。そうして一部に限られた大公とともに、国を憂う家臣も一部に偏りやすい。世襲化する役職も生まれ、どうしたって腐敗することがある。
現大公はそういった部分に厳しいため、現状は表面化していない。だからこそ、今のうちにどうにかしたかった。

「そうかもしれないし、そうでないかもしれない」
「期待しても、私は厳しいと思いますが」

カスティリオーヌ家の姫は騎士にエルフを選んだ。
アリシアもダークエルフであり、その就任には大きな反発があった。わたくしは固定化した騎士の概念や血筋で決まる形を打破するために目的をもってアリシアを選んだ。カスティリオーヌ家の姫だって家中では反発を受けたはずだ。
それでも彼女は騎士にエルフを選んだ。となれば、わたくしに近い視点を持っているかもしれない。今のままでは、変わりゆく周辺国の状況に、この国は置いて行かれてしまう。
騎士と呼ばれる人々は代々剛健さを良しとされてきた。鉄製の厚みのあるプレートに全身を包み、全身を隠す大きさの盾を持って戦うものだった。馬に乗って兵を率い、姫の代わりに戦場に立つ。そういう役割も求められてきた。

しかし、ベルセルクの姫のように最前線に立つ姫もいる。時代や状況次第で柔軟に、必要な人材を騎士とするのが最善なはず。わたくしの場合、兵馬を率いる才は求めていない。むしろわたくしの手となり足となって各地で情報を集めたり、戦場を駆け回ってわたくしの意思や戦術を徹底させることができる人材が欲しかった。そのためにダークエルフの中で特に優秀だったアリシアを選んだのだから。
アリシアはダークエルフらしく月のない日でも夜目がきき、騎馬ほどではないが俊敏。しかも体の柔軟性が高いために狭い場所に忍びこんだり、物音をたてずに移動したりすることが得意だ。これまでの価値観で言えば騎士向きではない能力だったものの、わたくしに最も必要な能力だからと周囲を納得させた。そして、その期待に彼女は応えてくれた。ヴィスコンティ家の騎士では初のダークエルフ。彼女はある意味一族を背負ってこの職務をこなしてくれている。

「そういえば、族長は元気だった?」
「はっ。主が大公になるべく、若手の腕利きを何人か追加で働かせていただきたいと」
「無理してないかしら?この前も若者を派遣してもらって助かったとはいえ……」
「今までの御恩に報いたいと、皆やる気に満ちておりました」
「それならいいのだけれど」

ダークエルフはヴィスコンティ家の初代当主の頃から主従関係を結んできた。イタリア統一戦争当時、ダークエルフはヨーロッパ全域で迫害される立場にあった。それを保護し、主従とすることで守った。結果として、ダークエルフは一族そろって代々仕えてくれるようになった。今の族長は私の祖母が大公の時に仕えた人物で、祖母の騎士をよく支えてくれたと聞いている。

「やはり、どう考えても主に対抗できる家はないかと」
「わたくしも、余程のことがない限り負けないとは思いますよ。でも、」

その余程のことが、ヴィスコンティ家の望む形で起こってほしいのが本音だ。
ベルセルクの姫は危険性が増すドイツとの戦いならばわたくしよりも優秀だろうし、彼女が前線に居続ければこの国の守りは安泰だろう。だが、それは大公の仕事ではない。
同様に、ドラウグ家は領内の発展と初代の絶大な貢献を考えれば大公も狙えるはずだが、ドラウグの貢献は大公家にのみ語り継がれるもの。知っているのは三家の歴代大公と姫だけだ。
アインフェリアの姫はかつて起こった災害からの復興を見事に進めた功績もあり、それ以外も非凡なのはわかっている。ただし、あまり職務を任せられる家臣に恵まれていないため、この国全土に目を向ける余裕が姫にあるのかは疑問だ。

「でも、それでは益々スフォルツァ家とわたくしたちでこの国は”安定”してしまう」
「それは初代大公陛下の望まぬものである、でしたか」
「そう。そもそも、優秀な者が一部の家からしか出ないのなら、初代は最初からヴィスコンティ家を王家にしていたはずよ」

でも、そうはしなかった。それは大公選という制度は、一箇所に権力が集中することが国の長期的な発展の上で好ましくないという考えのもとで生まれたからだ。少なくともヴィスコンティ家ではそう教えられてきた。
しかし、蓋を開けてみれば初代を除き、これまでの16回の大公選を勝ち抜き大公となったのはたった3家であり、ここ数百年は2家で独占している状態だ。もちろん、名門と呼ばれる家から安定して大公になれる才能の姫が輩出されているのは良いことだ。
有事に国家をまとめられる、そして大公が急死した時にその代行が務まる家柄があれば国の安定感が違うのだから。そして、大公選で勝ち抜くにはこの家の当主と比べて優秀かどうかを考える基準とすることができるのだから。
アリシアもこの理念は騎士となる上で教えられている。ただ、彼女は各地の調査に出向くこともあるので、その実態も知っている。

「確か、前回の大公選でいくつかの貴族家から大公選を一部の家に絞ってはどうか、と提案があったと聞きました」
「一部の男爵家が、姫を参加させるのが財政的に苦しいという訴えだったわ」

国家的に見ても、この大公選は莫大な費用がかかる。当然だが、各参加貴族も出費を強いられる。大公選をきっかけに中央の文化が地方に波及したり、人流が加速したりするという良さもある。貴族同士の交流も生まれる。だが小さい領主ほど参加することで苦しい部分があるのは事実だろう。

「それでも、新たな才が定期的に供給されうる体制は守らねばならないわ」
「初代大公陛下のお考えは今後のためにも受け継ぐべきでしょう。ですが」
「今回はわたくしに対抗しうる者はいない、のよね」

幼い頃、社交界で出会った才気煥発な少女。カスティリオーヌ家の姫は目に輝きがあり、いつかわたくしの前に立ち塞がるだろうと思っていた。7年ほど経った頃、彼女の様子はまるで別物になっていた。目線は伏せがちで主体性を感じないものになっていた。彼女はもう終わってしまったのだろうか。
そうであるならば、他家で新たな才能が育つことはもうないのだろうか。初代大公の願いは、誰にも届かないのだろうか。わたくしがヴィスコンティ家10人目の、18代目の大公になって大公選は終わるだけなのだろうか。

♢♢

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らふすけっちいんく 2022/09/25 18:00

【先行情報】ゲームマーケットの最新情報

みなさんこんにちは!ナナです!

本日は10月に開催予定のゲームマーケット2022秋でのラフスケッチの新作情報初・公・開したいと思います!!(≧▽≦)★ミ


それでは早速ですが...

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らふすけっちいんく 2022/09/24 18:30

【活動報告】

みなさんこんにちは!ナナです!


大っっっ変お待たせしました!!!

先ほど【アフターストーリー】ドラウグ家の場合【姫と騎士】をアップいたしました!!!(;▽;)

こちらの記事は8月中にご支援いただいておりましたみなさまに全文閲覧可能となっておりますので、是非お時間あるときにご拝読くださいませ!!(バックナンバーのご購入も可能となっております><)


今回のドラウグ家、とくにルチアちゃんは「姫と騎士」の世界観や歴史に深く関わるお話となっていますので、「姫と騎士」を愛してくださっているみなさまには是非読んでもらえると嬉しいです(=^ ^=)


さて、これまで4本のアフターストーリーをアップしてまいりましたが、今月アップ予定のヴィスコンティ家で一旦の最終回となります!!

ヴィスコンティ家は初代大公家ということもあり、他の貴族家とは異なる重圧や宿命を抱えるアンジェリカちゃん目線での、これまでとは少しテイストの異なるお話が読めちゃうかも...?

期日通りアップできるように作家様共々気合を入れて制作に取り組んでおりますので、もうしばらくお待ちくださいませ><


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ドラウグ家の場合



また、明日はご支援いただいておりますみなさまに、来月10月に開催予定のゲームマーケットの先行情報をお届けする予定ですので、楽しみにしていてくださいね(≧▽≦)★ミ

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らふすけっちいんく 2022/08/31 23:00

【アフターストーリー】ドラウグ家の場合【姫と騎士】

原案・原作:香川俊宗(LAUGH SKETCH Inc.)
執筆:巽未頼


ルチアにとって、ここ数日の体調不良は予期していたことだった。
全身に石をつながれたように体を動かすのが億劫になる。何時間寝ても頭の中は寝不足の時に似た朧気な感覚。頭も普段より重い。声を出すのも喉の奥から絞り出すような意思の力を必要とした。


これが、吸血鬼としての代償、呪いだ。


吸血衝動を抑えるため、今までわらわは体を不必要に動かさなかった。周囲からは病弱の伯爵と呼ばれていた。大公選でも、他の候補を支援する貴族からは侮られていた。
成長も遅く、年齢と体が合っていない。血を吸ったことがないからではあるものの、それも周囲の貴族に侮られる理由となっていた。

吸血衝動を知る両親は、わらわに血を用意しようか、と度々聞いてくれていた。でも、一度血を吸ったら戻れない気がしていた。それは、幼い頃に一度だけ出席した社交界の場で同じ年ごろの子たちが話していた、なんてことはないはずの噂話。
でも、わらわはそれを聞いて以来、血を吸いたいと思わなくなっていた。

8年前。十六夜の月が輝く夜のパーティー。
煌びやかな服に身を包んだ紳士・淑女たちが、贅沢な食事に舌鼓を打ちながら歓談に勤しんでいた。社交界デビューとなるわらわにとって、普段ならばもう寝ていなければならないこの時間に行われるイベント。わらわは少し背徳感というか、特別感を強く感じたのを覚えている。

しかし、その煌びやかな世界で、わらわは同じ年ごろの女の子同士がしている話を聞いて、恐怖を覚えてしまったのだ。

「聞いたことあるかしら。夜更かしをする子どもは吸血鬼に血を吸われてしまうんですって」
「まぁ、今日の私たち、吸血鬼に襲われてしまうかもしれませんわ」
「ろうそくの明かりがもう少し強い場所で話しましょう」

少し冷静になって考えれば、きっと隅っこにいる女の子を連れ出すための口実でもあったと思う。
でもわらわは、本物の吸血鬼だ。もしそのことが知られたらどうなるか。あまりの恐ろしさに、わらわはその場を離れて奥の控室に逃げこんだ。

後日、その話は公国に古くから伝わる童話であることを知った。何も知らない使用人は、両親が「教える童話は選びたい」と言っていたそうで、口止めされていたようだ。たかが童話といえども、わらわは本物の吸血鬼だ。わらわが傷つかないように守ってくれていたのだろう。
しかし、それ以後わらわは社交界に顔を出さなくなった。あの場に来るのは「吸血鬼を恐れる者たち」だ。自分の正体が分かった時どうなるか。わらわにとって、あの場は恐怖しか存在しなかった。
父も母もそれを咎めなかった。吸血鬼の一族といっても名ばかり。いつの頃からか吸血鬼がもつという絶大な力は失われているのだから、むしろわらわは人間より弱い存在といっていい。

大公選だってわらわ自身にやる気はなかった。アナが、アナスタシアが無能と思われたくないから自分も頑張っただけなのだ。褒められるべきはアナだけだろう。

一部の貴族が大公は選びなおすべし、と言い始めているという噂も聞いた。別にそれでもいい。誰にも侮られなければ、誰にも詮索されなければ。

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