で、なんでこんなものを書いたんですか？　――「三光インテック事件」についての総論的言い訳

注意：この記事は「中労委令36.10.16三光インテック事件（判レビ1357.82）」のネタバレを多分に含んでいます。読了後に読むことを強く推奨します。

　リフロー型電子書籍化不可能小説合同誌『紙魚はまだ死なない』に、「中労委令36.10.16三光インテック事件（判レビ1357.82）」という小説を寄稿しました。この小説についての解説というか、言い訳というか、なんかそんな記事です。ここでは総論的な事柄について触れます。細々としたことについては、別の日に。

「江戸の花」についてのセルフ解説とか

　夏コミで頒布した合同誌『改変歴史SFアンソロジー』ですが、9月9日の大阪文フリで再版され、通販も行うようです。その『改変歴史～』に寄稿した拙作「江戸の花」についてのあれこれです。読んでもらう用というより、自分があとから読み返して「ああ、ここはそういうことを考えながら書いたんだな」と確認する用の記事、という側面が強い。今までに書いた小説、「この設定にしたのって何か意図があったはずなんだけど、完全に忘れてしまった……」というのが非常に多いので、そういう悲しい事態を防ぐためのものです。いずれにせよ、未読の方は一応読まないでおく方がいいかもしれません。

もじのはなし(2)「ページと岩石」

シリーズ「もじのはなし」では、普段スルーされがちな文字にまつわる疑問に対して、一歩立ち止まって「そういえばどういうことなんだろう？」と考え、調べ、謎を紐解いていきます。

第2回は「頁」という文字について。音読みで「ケツ」のこの漢字が、なぜ「ページ」と読まれるようになったのか。実は岩石の一種「頁岩」と関係がある、と思いきや……？

もじのはなし(1)「箸にあって煮にないもの」

シリーズ「もじのはなし」では、普段スルーされがちな文字にまつわる疑問に対して、一歩立ち止まって「そういえばどういうことなんだろう？」と考え、調べ、謎を紐解いていきます。

第1回は「箸にあって煮にないもの」。「箸」という字では、大きく斜めに払った線の脇に、点があるのにお気づきですか？　でも同じような形の「煮」には点がありません。いったいどうしてこんな違いが生まれたんでしょうか。

にほんごのはなし(13)「いうということ」

シリーズ「にほんごのはなし」では、毎回テーマとなる日本語表現をひとつ決めて、「なぜそういう表現が生まれたのか」「この表現は文法的に妥当なのか」などを掘り下げていきます。

第14回は「いう」という言葉の表記について。小説を書いていると、「いう」を漢字で書くべきかひらがなで書くべきか、判断に悩むことが多くあります。今回はそんな「いう」の表記について。